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音楽用語から一般的になった言葉

ビジネスでもよく使う「打ち合わせ」は音楽からきています。
雅楽では笙(しょう)や琵琶(びわ)などの楽器を演奏する際に、打楽器の太鼓に合わせることから「打ち合わせ」といいます。
打楽器に合わせることで全体がまとまるということから、打ち合わせしましょうという使い方が一般的になったのでしょうね。

調子がいいの「調子」もそうですね。
本来「曲調」とは「曲の調子」という意味なので、その曲のノリや雰囲気のことを指します。
だから調子がいいというのは、ノリがよくていい感じだという意味で使われ広まっていったのです。

サザンオールスターズの曲で、「C調言葉に御用心」というタイトルの曲がありますが、C調言葉の「C調」というのはハ長調のことで、ハ調長の音階は明るくノリがいいことから、ちょっとからかう意味も含めて、調子のいいことを言う人に対して「お前C調だな〜」なんて言い方をしてました。
これは昔バンドマンがよく使っていたのですが、まぁあまり一般的ではないですね。


前後をひっくり返して言う業界用語と言われる言葉は、元はと言えばミュージシャンが使っていた言葉が広まったもので、僕がバンドボーイ(ローディーの一番格下)として働き始めたころ、先輩たちが話している言葉を聞いて覚えていったものです。
最初は何言ってんだかわからなかったですけどね(笑)

レコーディングスタジオで電話してたディレクターが、「デージュウからデージュウゲーの間くらいでなんとかなんないの?」とか言ってて、これは多分ギャラか何かの経費の交渉で、20万円から25万円の間でなんとかして欲しいって話なんですけど、よ〜わからんすよねww
いわゆるギターなどで使うコードは、C(ツェー)は1、D(デー)は2、 E(イー)は3、F(エフ)は4、 G(ゲー)は5のことを指すので、25はデージューゲーになるわけです。

コーヒーはヒーコ、食事(飯)はシーメ、女はナオン、ギターはターギ、ピアノはヤノピなどなど、仕事や日常で使うものはほとんどひっくり返ってましたけど、上級編になると、燃えるゴミはエルモミーゴ、燃えないゴミはナイモエミーゴとか言うし、立ち食い蕎麦の「富士そば」のことをCXバーソと言う先輩がいて、これには笑いました。

業界の人たちはフジテレビのことを、CXTVを略してCX(シーエックス)と呼びますが、それと立ち食い蕎麦はなんの関連もないのに、無理やり結びつけてるとこが業界人ぽいな〜って。

もう今はひっくり返して言う人もほとんどいないと思いますが、「シャレオツ」とか「まいう〜」なんてのは、わりと浸透してますよね。
言葉というのは時代とともに変化していくし、使い方も微妙に変わり、しかもそのままずっと使われるものもあれば、一時的に流行っても消えていくものもあるので面白いです。
「チョベリグ〜」とかもう誰も言わないしね(笑)



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