キツネうどんがやってきた!

母「サトシ 紹介するね キツネうどんさんよ」
キツネうどん「はじーめましてー キツネうどんでぇすっ」

キツネうどんと名乗る外国人は外国訛りの日本語でサトシに挨拶した。

サトシはこの外国人を何度かみたことがあるのだ。
そう母の働くコンビニでこの男も働いているのだ。

キツネうどん「キツネうどんじゃないですよ クェトゥーヌ・ウドムですよ ははは」
キツネうどんは屈託のない笑顔で冗談めかしてそういった。

本名はクェトゥーヌ・ウドムなのだがサトシにはキツネうどんに聞こえるのだ。

さとしは母とキツネうどんの立ち位置の近さから二人が特別な仲であることを察した。

そして母が最近、帰りが遅く食事を作ることが少なくなったことや夜も家にいない時間が増えたことの理由がわかったのだ。

寂しさ、この得体の知れない外国人への不信感、サトシは黙り込んだ。

サトシの表情をみたキツネうどんは場を和まそうと、自分を知ってもらおうと自己紹介をはじめた

「ワタシはカンボジアからきました。カンボジア知ってますか?」

サトシはうつむいたままだ。

母「ウドムさんは日本語も英語も話せるのよ すごいでしょ」

うつむいたままのサトシ 母への怒りがわいてくる。

母「これからウドムさんと、一緒にレストランいくわよ」

ダダダダダダ サトシは無言で階段を駆け上り部屋にこもってしまった。

困った顔を見合わせる母とクェトゥーヌ・ウドム

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