アナボリックステロイドのサスタノンについて徹底解説
はじめに
みなさん、サスタノンはご存知ですか?
アナボリックステロイドについて調べたことのある人なら、サスタノンは一度は耳にしたことがあると思います。
サスタノンはテストステロンエナンセートやテストステロンプロピオネートなどと同じ薬剤となります。
このエナンセートやプロピオネートという修飾子は「エステル」と呼ばれているものです。エステルな薬の効きの速さを調整するもので、エナンセートであればゆっくり長く効き、プロピオネートであれば素早く吸収されて効果を発揮します。
サスタノンは複数の「エステル」が混同された薬剤で、一般的に血中濃度が安定するので副作用が少ない。と言われています。
今回は、そんなサスタノンについて紹介します。
サスタノンの成分について
サスタノンは250mgで販売されていることが多く、主に下記のような成分構成を持ちます。
テストステロンプロピオネート: 30mg
テストステロンフェニルプロピオン酸エステル: 60mg
テストステロンイソカプロン酸エステル: 60mg
テストステロンデカノエート: 100mg
それぞれのエステルの半減期(血中濃度が半分になるまでの時間)は下記になります。
テストステロンプロピオネート: 約2日
テストステロンフェニルプロピオン酸エステル: 約4.5日
テストステロンイソカプロン酸エステル: 約9日
テストステロンデカノエート: 約15日
簡単に言えば、プロピオネートやフェニルプロピオンが早く効果が現れ、イソカプロピオンやデカノエートがゆっくり長く聞くと思ってください。
これらが複合されて接種するため、体の効きはやや複雑になってきます。
サスタノンの使い方
結論から言うと、週に1〜2回のインジェクションを行います。増量、減量どちらで使っても大丈夫ですが半減期が長いため、コンテスト向けの減量サイクルなどで、ステロイドを大会前に抜きたい場合には適していません。
ここから、サスタノンを投与した場合の血中濃度の変化を見ていきたいと思います。まずは下記のグラフを見てください。
このグラフは、7日に1回250mgのサスタノンを投与したとき、体内の血中濃度がどうなるかを表したものです。サスタノンは複数のエステルが混合されているので、各エステルの半減期を考慮して、トータルのテストステロンがどの程度体に残っているかを表しています。
概ね4周目の投与でピークに近い値になり、以降はそれほど増えません。
グラフの後半は、70日目の11回目を最後に投与をやめた場合、血中濃度の変化をグラフで表したものです。100日後でも100mg残っており、ほぼ抜けるまでに120日ほど掛かりそうです。サスタノンがコンテストに向かない理由はこのためです。
参考にするために、テストステロンエナンセートを同条件で投与した場合のグラフを重ねて見てみます。
緑がテストステロンエナンセート、赤がサスタノンです。
エナンセートはサスタノンと概ね変わりませんが、ピークへの到達(450~500mg)が2〜3周目と早いことや、薬剤の抜けがサスタノンよりもかなり早いことがわかります。
ちなみに、ピークの数字だけをみると、サスタノンが600mg、エナンセートが500mgなので、サスタノンのほうが強く効果が出る?と思ってしまいがちですが、そんなことは有りません。このグラフは体内の血中濃度の変化を表しており、半減期に従って血中の薬剤が消化吸収されます。血中濃度が高いということは、使用されていない薬剤が多く体に滞留している状態なので、サスタノンのほうがエナンセートよりもゆっくり効いている、といえます。
基本的に異なるエステル間でも、1週間あたりに同じ容量を接種すれば、効きは大体同じと思ってよいです。
以上、サスタノンの紹介でした。
当ストアでもサスタノンのお取り扱いがございますので、ぜひ一度御覧ください。