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無印良品、6割の店舗でセルフレジ導入!でも、人間のつながりはどうなる?

5分で読める、最新の経営ヒントを毎朝お届け。日経新聞の記事の中から、マーケッター視点で「今、知っておくべきデータ」をピックアップ。ビジネスマンの「やりたい」の成功確率をアップしてもらいたい!そのために、必要な視点やマーケティング戦略立案のノウハウを紹介しています。

新聞記事の要約

良品計画は、生活雑貨店「無印良品」の国内店舗の6割に無人のセルフレジを導入しました。2023年7月までに約1500台のセルフレジが設置され、今後も増設が計画されています。新型コロナウイルスの影響後の経済再開に伴い、客数の増加が見込まれる中で、レジの順番待ちによる混雑を緩和するための施策です。

無印良品は国内に564店舗を運営しており、そのうち316店舗でセルフレジが導入されました。混雑時にレジの順番待ちが発生しやすい店舗から優先的に導入が進められました。商品のバーコードを端末で読み取ることで、現金やクレジットカード、交通系ICカードなどで支払うことが可能です。また、英語や中国語などにも対応しています。

一方で、商業施設の発行するポイントカードへのポイント付与などは有人レジでしかできないため、有人レジは一部残されています。良品計画は2015年からセルフレジの試験導入を始め、23年8月期は国内に約80店、24年8月期は約100店と過去最高ペースの出店を計画しており、人手確保が課題となっています。

他の小売業でもセルフレジの導入が進んでいます。ファーストリテイリングは1〜2年後を目処に、「ユニクロ」を展開する約25カ国・地域の大半の店舗にセルフレジを導入する方針です。また、ファミレスチェーン最大手のすかいらーくホールディングスは主力業態の「ガスト」や「バーミヤン」など800店舗以上でセルフレジを導入しています。



無人化の波、小売業界にも

僕が最近気づいたことの一つに、無人化の波が小売業界にも押し寄せているということがあります。特に目につくのが、セルフレジの導入です。無印良品をはじめとする多くの店舗で、レジの順番待ちを解消し、よりスムーズな買い物体験を提供するために、セルフレジが導入されています。

しかし、僕はここで一つの疑問を抱きました。それは、この無人化が進む中で、お店と顧客との「人間的なつながり」はどうなってしまうのだろう、ということです。お買い物とは、単に商品を選び、お金を払うだけの行為ではなく、店員さんとのコミュニケーションを通じて、商品との「価値の交換」を行う場でもあります。その価値の交換が、セルフレジの導入によって失われてしまうのではないか、という懸念です。

無人化と人間性、二つは両立可能?

無印良品は、僕が大好きなお店の一つです。その理由の一つに、店舗内を歩いていると、商品から「僕を買ってくれー」という声が聞こえてくるような、そんな楽しさがあるからです。しかし、その楽しさがセルフレジによって「味気ない」ものに変わってしまうのではないか、と感じることもあります。

もちろん、僕も十二分に理解しています。レジ打ちのためだけに従業員を雇用するのは、今の時代、効率的ではないかもしれません。人手不足が深刻化する中、多能工化が求められています。しかし、それでも、人間の温かさやコミュニケーションの価値を忘れてしまってはいけないと、僕は思います。

次の「セルフ」は何か?

無人化が進む中で、僕が次に気になるのは、次の「セルフ」は、何が来るのか、ということです。レジに「セルフ」をつけて、サービスする人間がカットされました。次に「セルフ」がつくのは、どんな機能なのでしょうか?

僕は、この問いに対する答えを、まだ持っていません。しかし、一つ確信していることがあります。それは、どんなにテクノロジーが進化し、どんなに便利なサービスが生まれても、人間の心を動かすのは、やはり人間だということです。だからこそ、僕たちは、無人化やテクノロジーの進化を恐れることなく、それを上手に活用しながら、人間らしさを大切にしていく必要があると思います。


今日の問い

  1. あなたのビジネスにおいて、テクノロジーの進化や無人化が進む中で、顧客との「人間的なつながり」はどのように保たれていますか?

  2. あなたのビジネスにおいて、「セルフ」化が進む中で、新たにどのような価値を提供できると考えていますか?

  3. あなたのビジネスにおいて、無人化やテクノロジーの進化を恐れず、それを上手に活用しながら、人間らしさをどのように大切にしていますか?


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