【海外サッカービジネス】 欧州5大リーグ 収支データ紹介
皆さんこんにちは!STEPOUTのMikiです。
今回から「海外サッカービジネス」をテーマにした英語の記事を日本語に訳し、海外サッカーの最先端事例を紹介したいと思います。
まずはサッカービジネス分析レポートとして代表的なデロイトの「フットボールファイナンスレポート」より、今年6月に発行された2022-23シーズンの報告書を見ていきたいと思います。一緒に海外サッカービジネスを勉強しましょう!
引用元:Annual Review of Football Finance: Europe's Premier Leagues
レポートは以下よりダウンロードできます。(PDF、全て英語)
欧州5大リーグ 収支データ紹介
2022/23シーズン、欧州5大リーグのクラブの総収入は196億ユーロで、前シーズンより23億ユーロ増加した。
2022/23シーズンは、ヨーロッパの5大リーグすべてがCOVID-19の制限なしで運営された2018/19シーズン以来のフルシーズンとなった。
スタジアム収入
プレミアリーグ、ブンデスリーガ、リーガ・エスパニョーラ、セリエA、リーグ・アンの欧州5大リーグでは、2022/23シーズンのスタジアム総収入が7億ユーロ(35%)増の28億ユーロ(クラブ総収入の平均14%)となった。ブンデスリーガとセリエAのクラブは、2021/22シーズンの一部に影響したコロナ規制が緩和された後、最大の増加を記録した。
商業収入
クラブの商業収入の合計は、新規のスポンサー契約や改善されたスポンサー契約、試合日以外のスタジアムの利用、リーグ・アンのクラブがリーグのプライベート・エクイティ契約から中央分配金を受け取ったことなどが要因となり、12億ユーロ(19%)増の76億ユーロとなった。
放映権収入
5大リーグのクラブの放映権収入は合計で92億ユーロとなった。2022/23シーズンはセリエA、ブンデスリーガ、リーグ・アン、UEFAクラブ大会の放映権サイクルの2シーズン目であり、プレミアリーグとリーガ・エスパニョーラの新規契約開始による全体的な増加額は比較的わずかであったため、前シーズン(89億ユーロ)からの伸びはわずかであった。
賃金
クラブの選手にかける賃金総額は130億ユーロであった。総収入の大幅な増加(23億ユーロ)がクラブの賃金コストの増加(7億ユーロの増加)を上回ったため、5大リーグ全体の平均賃金/収入比率は低下した。その結果、5大リーグのクラブは2018/19シーズン(14億ユーロ)以来、初めて営業利益(5億ユーロ)を計上した。
ヨーロッパの5大リーグ全体のクラブの総収入は成長を続け、2024/25年には約210億ユーロに達すると予測されている。
欧州リーグ「ビッグ5」クラブの収入 - 2022/23 (百万ユーロ)
Mikiのワンポイント補足
イギリスを中心とする海外サッカーのレポートでは、サッカークラブの収入源を大きく3つに分けて見ます。
1. Matchday Revenue ー 試合日のスタジアム収入
2. Broadcast Revenue ー 試合の放映権収入(自国&海外)
3. Commercial Revenue ー 企業スポンサーやグッズ販売における収入
各リーグ・クラブにとって、この3つの内訳を把握し、バランス良く成長させていくことが重要です。
上記表より読み取ることができますが、リーグによって内訳の違いを見ることでそれぞれの特徴を掴むことができます。
今回の記事は以上となります!
次回はプレミアリーグの財政データを紹介する予定です。
読んでいただき、ありがとうございました!
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Miki's Profile
兵庫県出身。高校2年時にニュージーランドへ初めての単身留学を経験。高校卒業後アメリカへ渡り、ノーステキサス大学で運動生理学と心理学を専攻。 帰国後、スポーツメーカー・ミズノ株式会社で3年間法人営業として働いた後、イギリスのリバプール大学院にてサッカー産業MBA(経営学修士)を取得。愛知県社会人サッカーチーム「Nagoya International FC」代表。TOEIC955点、IELTS 7.5点 (TOEFL換算105点)。
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