BSC側の悲劇は繰り返されるのか -APE国の靴の値段、大丈夫?-
このnoteでは、STEPNの色々な話題について「ちょっと深読みなんじゃないの?」と思うくらい考察を重ね、運営の意図に迫っていきたいと思います。
〈今回の要点〉
HPの導入は、GMTアーニングの実装が近いことを示している?
GMTアーニングはSTEPNにとってかなり強く打ちたい一手なので、運営はやや焦り気味に準備しているかも
APEレルム、ついに開始
昨日7/18、ついにイーサリアムチェーンによるAPEレルムが開始されました。
大きな落ち目を迎えているSTEPNにとって、この第3レルム実装は注目度の高いイベントです。
APEレルムのGSTであるeGSTは、まだアプリ内で稼ぐことはできないものの既にトレードによって取引され、昨夜はとんでもないボラティリティで値動きしていましたね。
APEレルムに参加するためには、当然ですがAPEレルムの靴を手に入れる必要があります。
APEレルムで初期に配られる靴は「APEスニーカー」と呼ばれ、APEスニーカーを手に入れられるのは次の4種類のユーザーです。
ただし、APEスニーカーを手に入れて最初からAPE国に参加できる人はほんの一握りです。
多くの人は、APEスニーカーをゲットした初期参入者たちが、APEスニーカー同士で靴をミントして増やした後、マーケットに売られている靴を購入して参入することになります
逆に言えば、APEレルムが開国した後、初期参入者たちが靴をミントしてくれなければ、APEレルムの人口は全く増えないことになります。
それでは運営としては困るので、レルム開始後は靴の数が増えるようブーストをかける必要があります。
以上の理由から、APEレルムではしばらくのあいだ次のような措置が取られるようです。
蘇るB国の悪夢
さて、ここでどうしても思い出してしまうのは、BSC側STEPN・通称B国での出来事です。
B国が開始された際、B国におけるジェネシス靴だったアシックスコラボスニーカーが、莫大な転売益を生みました。
たいへん安い値段でエアドロップされたにもかかわらず、市場価格はかなり高騰していたのです。
これがきっかけとなり、B国でのミントに火が付きました。
ミントして増やした靴を売っていくだけで、巨額の利益を生み出し続けることができたのです。
その結果は皆さんご存じのとおりです。
需要をはるかに上回る数の靴が生産され、バブルは一気に崩壊して阿鼻叫喚の下げ相場を生みました。
靴やGSTの値段が一瞬にして20~30分の1ほどにまで下がり、S国の相場まで巻き込まれて低迷しました。
この事態が発生してしまった原因は、次のように分析できます(参考→https://blockchain-game.jp/stepn-bnbcollapse/)。
①について、B国の初期の靴数量は1万足でしたが、ミントが爆益を産んだことからそれをはるかに超える数の人がB国の靴を欲しがってしまい、値段が吊り上がる結果となりました。
②についても補足すると、当時のダイナミックミントコスト制は
「靴をミントする際、GSTの相場が高いほど、GSTの代わりにGMTの必要量が増える(=GSTの必要量は減る)」
というものでした。
これにより、GSTの値段が上がり過ぎると、GSTの必要量が減りGMTの必要量が増えるため、GST需要がGMT需要へと流れていきます。
このようにして、GST-GMTの相場を自動調整する仕組みが完成した……はずでした。
ところが実際には、BSC側で靴のバブルが発生した際、ダイナミックミントコスト制は全く機能しませんでした。
靴の値段が爆上がりし、それに伴ってbGSTの値段もどんどん上がっていきましたが、bGSTの値段が上がれば上がるほどミント時に必要なbGSTの量は減り、代わりにbGSTよりも安いGMTの必要量が増えていきます。
結果、靴の値段が爆上がりしているのに、ミント費用は比較してどんどん安くなっていく、という逆転現象が起きました。
このせいで、さらにミント熱が加速していき、bGSTの値段もうなぎ上りしてしまったというわけです。
じゃあAPE国はどうなのか
さて、これと同じことがAPE国でも起こることは、ユーザとしても運営としても避けたい事態です。
そのため運営は、靴バブルを防ぐためにすでに対策を取っています。
対策1:靴の数を増やした
B国では初期の靴数量が一万足だったのに対し、APE国ではかなり多い数の靴が用意されています。
具体的には、
ということで、少なくともB国の3倍以上の靴数が担保されています。
これにより、需要の殺到は分散されることでしょう。
対策2:みんなの経験値が上がった
これは対策というか、ユーザ側で勝手に起きたことですが、B国のバブル崩壊を経てユーザ側がかなり学習をしました。
欲に駆られて飛びつくことの危険さを知ったのです。
なので、APEレルムに爆益を求めて軽率に突っ込んでいく人の数は減るでしょう。
B国のときは、仮想通貨をはじめたての素人までもが巨額のお金を突っ込むような異常事態でしたから、その時よりは健全な雰囲気になると思われます。
対策3:ミント費用が安く、靴の値段が抑えられる
上でも言ったように、APEレルムが開始されてからしばらくはミント費用が「90GST+10GMT」の定額です。
運営としては、ミント費用はそのまま靴の値段に反映されると考えているのでしょう。
靴のミント費用を安くすることで、靴の流通量を一挙に増やしてAPEレルムの参入者を増やしつつ、需要が過熱しすぎないようにする狙いがありそうです。
二の舞の可能性
…………いや、ちょっと待った。
B国のときは、ミント費用がそのまま靴の値段に反映されましたっけ???
むしろ逆です。
みんなが靴を欲しがっているのに靴のミント費用は下がったため、供給が過熱してどんどんバブルが膨らんでいきました。
この時には、当時の不完全なダイナミックミントコスト制が全く機能しませんでしたよね。
では、APEレルムではどうでしょう。
当時と同じく、靴の値段に比べてミント費用が大変安い状態でスタートします。
しかも、ミント費用は定額らしいため、当然ダイナミックミントコスト制も機能しません。
これでは、B国のときに起こったことをそのまま再現しているようなものです。
APEレルムの靴の需要が膨らめば、当たり前のように前と同じバブルが繰り返されると予想します。
ただ、1つ前回と違う点があるとすれば、やはり靴の数が増えたこと、そしてユーザがある程度冷静になったことです。
B国で靴の値段がミント費用と関係なくどんどん上がってしまったのは、あくまで圧倒的な需要があったからです。
APEレルムでもそれほどの需要があれば、バブルが進行していくと予想しています。
一方で需要があまりなければ、靴の値段はミント費用と連動して落ち着くでしょう。
以上、今回の記事ではAPEレルムでの今後について深読みしてみました。
いかがだったでしょうか?
この考察を信じるか信じないかは、あなた次第です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?