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ジャイアン・リサイタルを開きたい!①

「きっと何者にもなれないお前たちに告げる」

突然ですがジャイアンってすごいですよね。
承認欲求のためのリサイタルに恫喝で出席を強要してくるのは犯罪ですが(しかもカンパという名目で金品を巻き上げてる)自分オン・ステージを自ら企画して自力で会場設営してワンマンで運営実行するのはなかなか大変な行動力だと思います。素直にすごい。
さて、悲しいことに大抵の人は自分のなりたかったはずの何かになることができません。私もそうでした。仮に運良く自分の進みたかった道へ進めたとしても「こんなはずじゃなかった」みたいなことが頻繁に起こります。そもそもあなたが夢見た大スターなんて本当は世界のどこにもいないのかもしれない。だからこそジャイアンは自力でリサイタルを開きます。
ある意味立派なのよほんとに。
しかも普段あれだけ横暴なジャイアンですが、リサイタルの設営に誰かの力を徴用することはありません。いつも謎の木箱を自ら一人で運びながら「おまえら絶対来てくれよな!」と笑いかけてくるのです。


ぶっちゃけちやほやされたいだけなんだ

話は変わりますが、私の行動原理の本質が「人にちやほやされたい」であるというのは、私と親しい人は皆知っていると思います。浅ましい。
実は本当のことを言うとDTM始めたのだって「うさ山さんの曲すてき!」とか言われたいが故ですしBlender触ってるのだって「Blender使いこなしちゃえるうさ山さんってすごい!」と言われたいからだけなんです。
本当に浅ましい。
でも現実は厳しくてろくに曲は作れないしBlenderも実質ループカットしか使えないわでべつに誰もちやほやしてくれないわけですよ。当然だよな! 
(まあやってるうちに楽しくなってきちゃったのも事実ではあります。
趣味は大事よ?)


しかしそろそろ限界を迎えつつある!

そんなわけで今春に入ってから、私の「ちやほやされたい」欲が臨界値を超えつつありました。このままではいけない。そろそろ本当にちやほやされなくては死んでしまう! 数年来のもやもやの末そう考えた私は無謀も一つの決意を固めました。
「少なくとも今年中にジャイアン・リサイタルを実行する!」
誰のためでもない。自分による自分のための自分だけのリサイタル。
井之頭五郎は言いました。「誰にも邪魔されず 自由で なんというか救われてなきゃあダメなんだ 独りで静かで豊かで……」そう、そういうことなんだ。孤独のグルメ全然関係ないけど(読んだことない)


そもそも「リサイタル」とはなんぞ……

というわけで、うさ山オン・ステージ(失笑)を開くべく動き始めた私だったのですが、そもそも「リサイタル」とはなにか、という大変な命題にぶち当たることになります。
先に言ってしまうとこれに関し結論はまだ出ておりません。
リサイタルという言葉、どこか昭和でノスタルジックな響きすらありますが、改めて調べると「独演会」というニュアンスなのだそう。
そのまんまだ!その意気や良し。
だれにも迷惑をかけずに一人で実行して責任は負うという姿勢が潔いです。(そもそも私は友達が多くないので一人でできると大変ありがたいです)
リサイタルいいじゃん! よしやるぞ独演会!
となったところでふと気付いてしまいました。ワイ別になにもできることないよね? そうなんです。ジャイアンは体一つでアカペラで独演会に挑みます。すごい。表現者の鑑だ。
でもよく考えたら私には何もないわけです。
歌もダンスも楽器も経験がありません。習っていたのはスイミングだけ。あ、いやドラムやってました。自画自賛で恐縮ですがこれはそれなりに聴けるレベルのものだと思います。(大学のジャズ研の人たちとJB'sみたいなことをやってた)しかし現在手元にドラムも無くあったところで近所迷惑で叩けないですし、そもそもバディ・リッチでもない限りドラムソロ1時間とかやってもリサイタルにならない気がするのです。


よろしい、ならばDJだ

さて、DJほど一般人から誤解され本質が理解されていない職業は無いのではないでしょうか。そもそもDJという呼称がカッコ悪い。だけど一部の人たちにとっては憧れの存在だし海外の有名DJは一晩で億稼ぐらしい! 
しかしながら、世間的にはターンテーブルやミキサーやら使って曲かけてればDJだ!みたいな浅すぎる理解が根底にあるわけです。
1度でも実際に自分でmix作ってみると、膨大な知識やセンス、技術が要求されることがわかりますし、それに加え演者としての一面もあるわけで、DJとしてプロ、セミプロで活動してる人はすごいんです。ほんとに。
スキルもセンスも!
ただ、間口は広く最初の敷居は低くて、譜面読めなくても楽器できなくてもとりあえずDJコントローラー買えばそれっぽいことができる(気がする)。メーカーも明らかに初心者アマチュア層に向けてそういうマーケティングで訴えかけてます。なので音楽好きの「どうしたらいいかわからんけどなんかしてみたい!」勢に人気を誇る趣味と化しているわけです。
恥ずかしながら全く同様な理由で私も過去にDJコントローラーを買っていました。(つまり上記の初心者とはすなわち私のことです)
VRChatにもDJさんは割といていわゆるクラブイベントも盛んです
VRChatとクラブカルチャー(独自解釈の)は親和性も高かったんだと思います。工夫されたワールドだと実際本当にクラブに来てるみたいな没入感もある。そのせいでしょうか。
幸い私の手許にTraktor Kontrol S2(一番安いやつ)もある。
この時点で私の壮大な錯覚が始まったのです。


to be continue

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