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哭声/コクソン ★☆☆☆☆
週末恒例、探偵系ホラーの構造分析部で鑑賞いたしました。
……………………いや、これなんだ???
こんな投げっぱなしの映画でいいの?
話題の映画でしたので、かなり期待していたんですよ。
八つ墓村みたいな國村隼を!
まあ、それ以上のインパクトはありましたが、これ現実の話じゃないのかも?
正直、面白くなかったです!あ、いや、not for meです。
半分くらいで「えー?まだ半分あるの?(早く終わらないかなあ)」と思ってしまいました。動物がバンバン殺されたり不快なところも多いし。
あと無駄に長い。要らないシーン多くないですか?
ぶっちゃけ夫婦のカーセックス要らない。
時々入る「笑え」という事なのかというギャグも要らない。
説明やら何やらがやたら長い。
ここら削ったら、もう少し見やすくなるのかも?
色々考察しようかな?と思いましたが、テキストチャットで皆と話してて「あれ?これ、適当にドンデン返しを繰り返すのが楽しくなって、結果意味わからないけど、別に意味なくてもいいよね」って感じではなかろうかと思ってしまい、…………やがて考える事をやめた。(宇宙を漂う高杉おじさん)
最初に聖書の引用があって、神父も出てきて、鶏が3回鳴いて、最後の國村隼に聖痕があったので、キリスト教的な何かを描きたかったのかと思うのですが、イエスがふんどしで生肉食らう國村隼でいいの?
ここから先はネタバレ考慮しないので、観た方だけどうぞ。
まず、考察するだけ無駄ですが、國村隼がどうしても可笑しい人に見えなかったので、仮に國村隼が普通の人間だったら説で考えてみたいと思います。
・まずふんどし生肉は、怪しいきのこの幻覚。(あそこにいるに日本人気持ち悪いからの偏見による幻覚)
・國村隼は村を救おうとやってきた祈祷師
何でわざわざ?ただ「滞在理由を云っても信じないでしょう?」という台詞はそれっぽい。
・呪術を行ったのは、トラックで死んでいた人(もう呪術をかけられた症状が見える)をゾンビにしないため
・祈祷師は、國村隼が邪魔だから「殺」を打った。間違いじゃなくて故意。
そうすると儀式を終えたら、娘は死んでいた?
祈祷師は主人公をバカにしていたし、餌にかかったと云っていたからこいつが悪なのは明白。
・魔女狩りにあって逃げて轢かれて死亡
あの逃げ方、悪魔じゃないと思う。
・白い女は國村隼が悪霊だという。
ここからよく分からなくなります。
私、彼女は正しいと思ってるんですよ。
村の事に詳しいので(殺人現場を見ていたとか)土着の神なんですかね。
だとすると、彼女は異物の國村隼も邪魔だったのかも?
・最後に神父見習いの甥っ子が会ったのは、幻覚。
おじさんが幻覚きのこを摂取していたから、彼も可能性あり。
日本語を話せる事からも、異質な存在を排除しようとしている主人公側に異論があったのでは?
白い女を信じたいですが、鶏が3回鳴くまで待っても、既に鳴く前に娘は包丁に気づいていた事からも待てば助かるというのは無理では?
あと主人公が行ったら、助からないのは何でかよくわからない。
あ!それまで待てば落ち着くから、主人公だけは殺されないよという意味なんですかね?
それにしては、國村隼におこなったあれこれの罪で娘が被害に遭っているというのも、よくわからない。
この台詞がなければ、土着の神が地元を荒らしてる祈祷師と國村隼二人が邪魔なのかなっていうのもアリかと思いますが、どうなんだろう。
國村隼をイエスだとしたいなら、やはり白い女がよくわからない。
うーん。
考察するだけ無駄な気がしてきました。
この部は、ホラー映画から話の構成などを学ぶ部なので、怪談BL漫画家を目指す高杉としては、今回何がダメだったかまとめてみようと思います。
①主人公にかけらも共感が持てない。
もう最初のシーンからダメ。事件が起きているのに、のんびりご飯食べていく巡査ってどうなの?
他の現場では煙草吸いだすし、おかしくなった女性に襲われてもおさえられない。最初は「使えねえなあ」ってだけでしたが、元々印象悪いのに更に噂話以外根拠がないのに國村隼の家に不法侵入して、家を壊しまくる。
犬を殺す。(これは酷すぎる。國村隼には慣れてる子だったのに。)挙句の果て、「出て行かないと殺す」と脅迫。こんな警察官でいいの?
そういえば、先週のクズも警察官でしたね。
ホラーはやはり視点である主人公に共感を持てないと、いけないですね。
感情移入できなくて「もうこいつがどうなってもいいんじゃね?」ってなったらおしまいだと実感しました。今回に限っては、犯人かよくわからない男を轢いて、その遺体を捨てる事までやられたら、「お前が悪じゃないか」としか思えません。
最後のシーンは切なくなるシーンかもですが、この人に「お父さんは警官だから」って云われても欠片も説得力なし。
普通に真面目な警察官でよかったんじゃないかなあ。
娘の心配しかしてなかったですが、お前の娘、隣のばあちゃん滅多刺しにしたのはどうなの?
②話の構造はシンプルに。
細かい所は投げっぱなしでもいいんですが、主軸がないと何を見せられているのか観ている側が混乱します。
やはり、ベタでも主人公VS霊・悪魔っていう構図は必要。あと怪異側の目的も。
今回は「谷城」をどうにかするのが目的なんですか?よくわからず。
呪われた土地やら何やらがあって、そこに触れたものが呪われる的なルールがないと難しいです。
③動物が理不尽に殺される
百歩譲って呪術の儀式ならともかく、國村隼のわんこが惨殺される意味ありました?
あの時点で、もう主人公がどうなってもいいやって思いました。最低。
犬が死ぬのが嫌というのもありますが、こういういらない要素で気がそがれるのがダメなんだと思います。
しかも、主人公ヘイトが溜まって、いい事ありません。
関係ないですが、前から気になっていた「Does the dog」を使用してみました。映画で動物が死ぬかどうかわかるサイトです。
なるほど。これは役に立つかも。
>>>映画の結果はこちら。
こんなでしょうか?
同じ韓国ホラーでも「箪笥」あたりは面白かったのになあ。
うーん。
あ、祈祷師が「殺」を打つ儀式あたりは、「来る」の一番の山場の皆で大お祓い大会のシーンがお好きな方には響くかも。
タイトルは「哭声/コクソン」と「谷城/コクソン」をかけてるんですね。
もしかして、「國村/コクソン」も!?
……………………いや、ないわ(笑)
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