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「ゆるすということ」についてもう少し話す
今回も「ゆるすということ」について書く。
前回紹介した「ゆるすということ」は名著だと思うが、Amazonのレビューを見ると「わかりにくい」「ぴんとこない」という感想も若干あったので、私なりに「ゆるす」という事を解釈してみる事にする。
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ゆるせない状態の時は、
ふとした事で相手の事を考えてしまい「ゆるせない」という感情が湧きたつ。
「相手が憎くて仕方がない。」
「なんで自分がこんなに苦しんでるのに、相手は私の事など気にもとめず平気で暮らしてるのか考えて辛い。」
「相手も私と同じように苦しめばいいのに。」
ちょっと言葉を変えてみよう。
ふとしたことで相手の事を考えてしまい「好きだ」という感情がわきたつ。
「相手が好きで仕方がない。」
「なんで自分はこんなに好きなのに、相手は私の事など気にもとめず暮らしてるのか考えて辛い。」
「相手も私と同じように私を好きになればいいのに。」
あれ?ゆるせない状態ってまるで片思いしてる時みたいじゃないか。
そう気づいた時、私は「ゆるせない」という状態がバカバカしくなったのだ。
「ゆるせない相手の事を、片思いしてるみたいに考えても、幸せな気持ちにならないし、その感情や思考で頭がいっぱいになってるって、全然建設的ではない。」
まるで片思いのように、相手に自分の感情を取られ、多くの時間を相手の事を考えるのに使ってしまうのは、苦しく空しい。苦しい状態に自分を置いてることで幸せにはなれない。この「ゆるせない」という思いはどうしたらいいのか?
「ゆるすということ」という本には、その「ゆるせない」という感情を手放す方法が説明されている。
人によっては、うまくハマらない人もいるかもしれないが、私にはかなりしっくりきた。
中島みゆきさんの歌「空と君のあいだに」の歌詞にゆるしとは何かがとてもわかりやすいフレーズがある。
”憎むことでいつまでも あいつに縛られないで”
「ゆるす」というのは、憎むことで相手に縛られている状態をやめるという事だ。
片思いのように、始終、相手の事を考え続けて、苦しい思いで自分を痛めつけるのやめるということだ。
酷い事をした相手はあなたを大切に思っておらず傷つけたのだとしたら、不毛な片思いはもうやめて、あなたを大切にしてくれる誠実な人とともに生きる道を選択し、幸せになって欲しい。