見出し画像

-チームスポーツを愛する人に-UNIMAKE®(ユニメイク)を作った訳

株式会社ステックワイアードの岸浪(きしなみ)と申します。

チームスポーツのユニフォーム作りを応援するカラーシミュレーター「UNIMAKE🄬」の担当をしています。

UNIMAKE®はユニフォームのカラーシミュレーションを行うシステムです。

マルチデバイス対応で、マーキング、自動見積りやオーダーデータの管理などカスタムユニフォーム注文に必要な機能を備えています。システム運用をスムーズにするため、運営者がユニフォームの登録・編集等を実施できる管理機能も充実させています。

目次


小規模・個人経営スポーツ用品店への素朴な疑問から

キャプテン翼が少年ジャンプに掲載され始めたころ僕は小学生でした。ご多分に漏れず、翼君や岬君に憧れて地元のサッカーチームに駆け込んだクチです。運動が苦手な僕はあまり上手くなれず、万年補欠組でしたので試合で活躍することはなかったのですが、身体は順調に成長していたのでスパイクのサイズがコロコロ変わっていました。試合で活躍できない僕にとって、たまに父に連れられて行く地元のスポーツ用品店は胸躍る決勝戦のようなものでした。住んでいた町は東京の郊外でしたから、大型店舗はなく個人経営の小さなお店でしたけど、その店内に並んでいるスパイクたちがキラキラ輝いて手招きしていたのはよく覚えています。

それから数十年経ち、僕もすっかりオジさんになりました。

小学校の時にキラキラしてた地元のスポーツ用品店は今も健在です。店構えは昔のまま、古さは隠せませんが今もその場所でしっかり営業しています。

「ん?なんで潰れないの?」(すいません、かなり失礼ですが。。。)

東京郊外といえど、今となっては近隣に大型ショッピングモールができ、ネットでいくらでも好きなグッズは買える時代です。大手スポーツショップに比べれば品ぞろえは見栄えしないし、お店も年季が入っている。純粋に不思議と思ったのが「UNIMAKE®(ユニメイク)」を作ろうと思ったきっかけです。

そういえば、自分もユニフォーム作ったな

どういったカラクリで商売が成り立っているのか興味がわき、そこから自分なりに調べてみることにしました。すると地元に根付いたスポーツ用品店は、地元のスポーツチームや学校などとの取引があり、それらの売上が大きいことが分かってきました。当然ながら、お店に足を運んでくれるお客さまへ、豊富な専門知識でお迎えし、地元のスポーツ愛好家の皆さまと信頼関係を築かれているというのは大前提となります。その信頼関係の土台があることで、定期的な大口の注文が入る仕組みを作られているんですね。なるほど、それなら続けられる。

そういえば、僕も地元サッカーチームのユニフォームを誇らしげに着ていたけど、あれも地元のスポーツ用品店で注文されたものなんだろうなと。当時はインターネットなんか無かったので、コーチがまとめて注文していたんだと思います。大学生のときにサッカーサークルに入りましたけど、その時も大学近くのスポーツショップで注文してました。

カラーシミュレーターがあれば、お店の規模は関係なく勝負できる?(仮説)

ちょうどその頃に当社のお客さま(スポーツアパレルメーカー)から「カスタムユニフォームのカタログがあるんだけど、それをネット上で操作できるシミュレーターにしてくれないか」というご相談をいただきました。完成したシステムは、そのメーカーの商品だけをシミュレーションする専用システムとして公開されました。

このメーカーに限らず、多くのメーカーで各社専用のカラーシミュレーターを構築しておられます。皆さんすごく凝った作りで感心させられてばかりですが、メンテナンス大変だろうな、新作出るごとにシミュレーターにデータ追加するコストはどのくらいかかるんだろう、と遠巻きに眺めていました。

一方で小規模・個人経営スポーツ用品店にもっと汎用性の高いカラーシミュレーターを導入できれば、お店の規模関係なく勝負できるんじゃないかなとも思い始めていました。地元に根付いたスポーツ用品店は、どうしても商圏が限られるし、人手も十分に揃えられるわけではない、後継者問題も付きまとう。ただ、ネットでほぼ完結できるカラーシミュレーターを気軽に導入できるようになれば、商圏は関係なくなるし、人手は最低限で回せる、チームユニフォームはある程度まとまった注文になるので売上にもつながる。従来の商売の地盤を固めつつ、プラスアルファの収益が作れるかもしれない、と考えるようになった訳です。

日本人はチームスポーツが好き

笹川スポーツ財団による2022年調査で、週1回以上それぞれのスポーツを行う人口が発表されています。サッカー:103万人、野球:72万人、バスケットボール:72万人、バレーボール:135万人です。保育園や幼稚園のころから運動会で盛り上がり、小学生でスポーツに慣れ親しんで、中学生くらいから本格的に部活が始まり団体戦で戦う楽しさ・一体感・達成感を経験するようになります。個人的な意見ですけど、物心つく前からこういった団体戦を経験してきている日本人はチームスポーツが根本的に好きなんだと思います。

2019年ラグビーワールドカップでは日本がベスト8に進出し、さらに日本開催ということもあり空前の盛り上がりを見せました。僕の周りの親御さんから地元のラグビーチームに子供を入れたいけど、希望者が殺到していて順番待ちになっていると聞いて驚きました。

2023年にワールドベースボールクラシックで日本が優勝しました。さらに2023年はラグビーワールドカップやバスケットボールワールドカップが開催されます。2024年にはパリオリンピックも開催されます。さらに大谷翔平選手を筆頭に世界で活躍するアスリートが連日のようにメディアを賑わせています。この先も大きな大会ごとに人気スポーツがさらに注目され、ファンは夢中になって観戦する機会が増えてくることでしょう。そして昔やっていた競技をもう一回やってみようと心に火が付く人が増えてくるんでしょうね。

今までにUNIMAKE®では、サッカー、ラグビーとテニスのカラーシミュレーターを構築しています。他にも野球、バレーボールやバスケットボールといった競技人口の多いチームスポーツがあります。それぞれのスポーツにおいて、カラーシミュレーターの可能性は高いと考えいます。

システムは作ってみたけど課題も見えてきた

最初のUNIMAKE®はスポーツアパレルメーカーからの相談で構築しました。その後はスポーツ用品のネット販売を中心に行っている会社からのご相談で、より汎用性の高いものへバージョンアップしました。手前味噌になりますが、作り手としてはとても使いやすいシステムができあがったと思ってはいるのですが、トントン拍子で導入に至るケースは少なく、課題が多くあることも見えてきています。

1)初期コスト

毎回やりたいことを聞いてそれに合わせてシステム設計とカスタマイズするため構築費用が膨らんでしまう。

2)ランニングコスト

シーズンごとに新しいユニフォームが投入されるため、そのデータ作成と反映が必要になる。

3)機能拡充

使っていただいていくうちに「こんな機能を追加したい」「ここが少し不便」などのご要望をいただくので、それらを改修するためコストがかかる。

4)担当者の変更

ご担当者は定期的に代わるのは致し方ないことなんですが、モチベーションが高い方ばかりではないので、交代後にシミュレーターが放置されてしまい、立ち上げ当初の熱意が維持されない。

5)費用対効果

これからUNIMAKE®を導入してみたいとお問い合わせをいただくと、上記についてはすべてお伝えします。当然ながらお客さまとしては中長期的な費用対効果を考えます。利便性は理解していただけるのですが、安定して受注件数と収益を増やしていけるのかを気にされて、導入を諦める、もしくは検討期間が長くなって優先順位が下がる。

6)メーカーのシミュレーター

各メーカーさんもカラーシミュレーターを提供しています。それらのツールを使えば、ネット決済はできないけど、カスタムユニフォームのオーダーは事足りるケースが多い。特に店舗型のスポーツ用品店の場合、店舗に来店していただくことに重点を置かされているところが多く、ネット完結する方がむしろ都合が悪いと考える傾向が高い。

UNIMAKE®は初期構築にはどうしても数百万円単位のコストがかかってきてしまいます。それなりに工数がかかってしまうためです。ランニングコストに関してはユニフォームの型を全自動で登録するような機能はなく、人手が必要になるためここも工数がかかってきます。現状ですとメーカーや規模の大きいスポーツ用品店がターゲットということになってしまいます。

UNIMAKE®をこんな風に使ってもらいたいと思っている

日本全国にスポーツ用品店は約14000店舗(※)あります。そのうち大手チェーンの店舗が約1500店舗です。残りは中小チェーン、単一店舗、個人経営店舗ということになります。2023年全体の売上高予想は、約1兆1300億円と予想され、大手の売上は好調に推移する一方で、学生向けの販売を主体とする小規模事業者は少子化の影響を受け、売り上げ減少傾向といわれています。

前述したとおりUNIMAKE®を作ろうと思ったのは、僕の地元の小さなスポーツ用品店が今なお元気に営業していることに驚いたのがきっかけです。少子化は政府に何とかしてもらわないといけませんが、小規模スポーツ用品店のプラスアルファの売上はUNIMAKE®でお手伝いできるのではないかと考えています。

今はまだできないのですが、例えばこんな使い方ができれば導入してくれるお店が増えるんじゃないかと考えています。

  • 初期導入費用は無料~数万円

  • ランニングコストは無料~従量課金もしくは数万円

  • システムメンテナンスは当社でまとめて実施

  • シーズンごとのユニフォーム追加を当社でまとめて実施

  • 完成品は直接送付もしくは店舗で引き渡し

※出典:帝国データバンク「スポーツ用品小売3919 社の経営実態調査」、四季報「四季報 業界地図」、商務省統計局「経済センサス‐基礎調査 2014」

是非ご意見ください!できる限りUNIMAKE®に反映します

最後まで読んでくださりありがとうございます。

僕はUNIMAKE®の構築にずっと関わっていますが、メインはWEB制作やシステム構築の提案なので、スポーツ用品店の実情を深く理解している訳ではありません。なので「いやいや、そんな簡単なものじゃないよ」「考えが甘い」とお𠮟りを受ける覚悟でこの文章を書いています。

そこで、ご覧くださったスポーツ用品店の皆さまの立場から「こうなったら導入してもいいかな」と思える機能や運用方法などご意見いただけませんか。お叱りも含め。

スポーツ用品店の皆さまへ

「こうなれば使ってもいいかな」のご意見いただければ幸いです。今後の開発の参考にさせていただきます。

・こんな機能ないの?

・このくらいの値段なら、まあ使ってもいいかな

・導入後のサポートはどうなっているの?

・どの競技で使えるの?

スポーツメーカーのご担当者さまへ

カスタムユニフォームのカタログデータやオリジナルフォントデータの入手に毎回苦労します。

・参加してもいいよ

・こんな条件ならユニフォームデータ(入稿データ)を提供してもいいよ

・一回話聞かせてよ

UNIMAKE®に関するご意見はこちらからお寄せください。


UNIMAKEは株式会社ステックワイアードの登録商標です。(第6346730号)


いいなと思ったら応援しよう!