カラオケとお仕事のつながり
プロフィールを書いた日から、好きなものって何だろう…と考えていた。
アーティストだったらどうだろう。初めて入手したCDは、「ポケモン151匹いえるかな」が収録されていたCDだった。トラック1は「めざせポケモンマスター」、トラック5はそのカラオケバージョンだったことを覚えている。
…本当だろうか。と思ってタワレコを見てみた。
そもそもタイトル間違えてたわ。「ポケモン言えるかな?」やんけ。自分の記憶をあてにしてはならない。しかしまあ151匹なんてよく覚えてるわ。フェアリータイプが台頭した頃からポケモンは引退しちゃったんだよね。楽しかったよ。本当大好きなゲームだった。
ああ、そっか。今言葉を選びながら、「好き」ってこういう気持ちか、と思うとともに、「好きだった」に遷移してしまうこともあるんだなって思った。
で。実際アーティストを意識して音楽を聴くようになったのは、いきものがかりが初だった。カラオケでBLEACH好きの友達がHANABIをよく歌い、「いきものがかり」というアーティストを認知した。CDを借りて、「KIRA★KIRA★TRAIN」に惚れ込んだ。人生の半分くらいの時間は、ファンでいたんじゃないかな、って思っている。
今でも、聴かないわけじゃない。けど、いつからか聴かなくなってきた。ただ、私から消えたわけじゃない。
優しいひとになりたい
(いきものがかり「笑顔」)
たった一言、歌詞の一部分だけれど、今でも私の立ち居振る舞いの軸になっている。いつでも優しくいられるわけじゃないけれど、それでも優しい人になりたい。
ただ、「笑顔」を聴いたときからずっとその思いが顕在化してたわけではなくって、フラッと立ち寄った本屋にあった
この本との出会いが大きかった。
原文:I'd say, as a goal in life, you could do worse than: Try to be kinder
訳文:「もっともやさしいひとになること」を、人生の目標のひとつにしてみてはどうでしょう。
(ジョージ・ソーンダーズ著、外山滋比古・佐藤由紀訳『人生で大切なたったひとつのこと』)
「やさしさ」について考えてきたから、この本を手に取れた、読めた、言葉を受け止めることができた。
それだけじゃない。この本を手にしたとき、ちょうど卒業学年の学級担任をしていたから、学級通信にもその影響が出ていた。
卒業式前日、学級通信の最終号にはこう書いていた。
無気力を感じたり、壁にぶつかったりすることがあるかもしれません。(中略)もちろん、困難を乗り越えるのは、そんなに簡単なことではないかもしれません。だからこそ、そばにいる人を大切にして、支え合いながら進んでいきましょう。誰かに優しく、そして、いつかは誰しもに優しく。誰かに優しくできることは、あなたの周りの人を幸せにするだけではなく、あなた自身を変化させ、幸せに導いてくれるものだと思います。
きれいごと、なんかじゃない。ありきたりな言葉かもしれないけれど、「やさしさ」について考えてきたあのときの私の答え。そして、今もこの答えを持っている。
不思議だなあ、と思うわけです。
小学生の頃に出会った友達との関わりが、音楽や本と交わり、仕事につながり、大切な生徒たちへ送る言葉と変わっている。
その間に10年の熟成期間があったけれど。いや、あったからこそ。少しだけ、「やさしさ」へのセンスが磨かれていたのかもしれない。というか、磨かれてたらいいな。