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スタンダードの論点(霊気走破)
リアルではペーパードライバー、オーヴァンですよろしくお願いします!
交通安全クソ喰らえの新セット「霊気走破(DFT)」が2/11MTGアリーナにてリリースされます!スタンダード新環境へ見切り発車すべく新カードをレビューする(いつもの)記事です。本記事が皆様にとっての愛車のキーとなれば幸いです!
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メタゲーム
デッキパワーが頭一つ抜けているグルール雄姿がいて、そこに有利を取れるエスパーピクシーが台頭してきた結果、
→ディミーアがそれに倣い純正とセルフバウンスに派生し、
→グルールは《脚当ての補充兵》を取るようになり、
→ゴルガリは3マナ域でグリッサを排して元気になってきて、
→ランプ系デッキが大人しくしている、
と、グルールが環境速度を定義しつつも、現在のメタゲームはエスパー/ディミーアのエンチャント系が動かしています。故に環境主要な除去札が《逃げ場なし》のため、タフネス4が護法以上の除去耐性になることが多く、かといって重すぎると《この町は狭すぎる》(町狭)のバウンスでテンポ損してしまうのも特徴です。現環境にフィットした除去耐性を誇るスラーンをメイン採用し、サイドにベイロスを積み始めたゴルガリがこのまま増えてくると、次はランプ系にチャンスが回ってきそうですね。
そしてアゾリウス眼魔はジェスカイへと派生しながら生き残っているのに加えて、少数ながらグルール昂揚やリアニメイト等もあり、未だ墓地対策が怠れません。
他にもアグロではジェスカイ召集、オーバーロード系(4Cや緑白軸)のランプデッキ、コントロールの白単、カワウソコンボやアブエロ全知など多様性のある環境です。
霊気走破の投入で今後どのようにメタが動いていくか、早速考えてみましょう!シートベルトの準備をお願いします!では...
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論点①エンジンの制動
• エンジン始動!は誘発型能力ではない。あなたがその能力を持つパーマネントをコントロールしたなら、ただち に状況起因処理としてあなたの速度を1へと上げることが発生する。注意点として、この状況起因処理は他のプ レイヤーがコントロールしていてこの能力を持つパーマネントのコントロールをあなたが得た場合にも発生する 。
• あなたの速度は呪文や能力にそうするように指示があるまでは変更されない。例えば、あなたのターンの間に対戦相手がライフを失ったかどうかを見る固有の誘発型能力がそれである。特に、エンジン始動!を持つパーマネ ントのコントロールを失ったとしても、あなたの速度に影響はない。
• 各プレイヤーはそれぞれ自分の速度(あるいは速度を持たないこと)を個別に記録する。あなたの速度が上昇し たとしても、他のプレイヤーが速度を持つことについては何の効果もない。
• 何らかの効果がプレイヤーの速度を知る必要があり、かつそのプレイヤーが速度を持っていなかった場合、そのプレイヤーの速度は0として扱う。
• そのプレイヤーの速度が4であるなら、そのプレイヤーは「最高速度を持つ」。
• 「最高速度 — [能力]」とは、「あなたが最高速度を持っているかぎり、このオブジェクトは[能力]を持つ。」という意味である。その付与された能力が戦場以外の領域で機能する場合、最高速度能力もまた機能する。
1・2ターン目にエンジンを始動し、毎ターンダメージを与え続けて最高速度に到達するのが吉とされるなら、アグロ向けの特性のように見えます。特にラクドスは相手のライフを失わせる能力が高く相性が良さそうです。
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出た時エンジンかけながら本体にダメージを飛ばすのでいきなり2速。最高速度でもそんなに強化されてませんが、ブルームバロウ(BLB)のトカゲシナジーの恩恵を受けることができます。
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BLBのトカゲ仲間は、速度を上げるのが上手いのでエンジン始動のシステムと嚙み合っています。ついでに悪事を働く無法者なので、上手くデッキに落とし込めそうです。ただし自力でエンジンかけられないので、再序盤でエンジンをかける役が必要になります。
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そして再序盤でエンジンかけられるクリーチャーが彼ら。
1マナと軽い《焼き切る非行士》は威迫で攻撃を通して効率よく速度を上げれそうなので最も適正が高そうです。最高速度からの《巨怪の怒り》で相手のライフは水際でしょう。
同じく1マナの《ガス喰らい》は最高速度で墓地から復活しそうな見た目のくせに復活しないサクリ台で、どちらかというと白黒のアリストクラッツ要向けのデザイン。
《求道神、ハゾレト》は序盤に出てくる1枚目よりも、最高速度で出てくる2枚目以降のほうが強そうです。序盤に重ね引きしたくないので採用枚数が難しそう。ただ環境除去の《逃げ場なし》に狩られるのが向かい風です。
最高速度まではハツカネズミ育ててそうですが、雄姿や果敢の誘発によりハゾレト能力の解決前にパワーが3を超えてしまうとアンブロ付与が立ち消えてしまうので注意しましょう。
最終的に《地獄乗り》能力を持つ《エンドの首領、ファー・フォーチュン》に繋げて押し込むアグロになりそうです。トカゲに寄せるなら《渓間の炎呼び》も面白いでしょう。ただ…
・・・こんだけやってもグルールを超えられるイメージが湧いてきません!
早期に速度上げてグルールに敵わないなら、速度に拘らない安全運転デッキでいいのかもしれません。《スピードデーモン》につなげる除去ミッドレンジのように組めれば環境に立ち位置を確立できるのではないかと思います。冒頭のヴンウクスト、エンジン始動するのに全く速度を上げる気が無いのは安全運転デッキが肯定されているからなのではないでしょうか?
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一方のグルール、直近では力線型も増えてきましたが、いずれも強力なサイドプラン《ウラブラスクの溶鉱炉》が採用されていません。白系の《領事の権限》が裏目になってしまいますが、チャンドラは《領事の権限》の下でも機体(非生物)をアンタップ状態で出してから自分で動かすので殴りに行けます。4マナだったり《失せろ》で落ちる点が溶鉱炉との違いですが、軸をずらす方法として一考に値します。
論点②既存デッキのアップデート
エスパーピクシー
最近流行りのアーキタイプであり、私のメインデッキでもあります。
初見では線が細いように見えましたが《望み無き悪夢》の連打が強烈で、気づいたら手札もライフ減っていて意外と20点削り切れます。
《嵐追いの才能》で町狭を回収したり、《解剖室》でバウンス生物を回収していくロングゲームプランもあります。ベストな初手を求めてマリガンするよりも来たハンドでプラン考えるほうが上手くいく場合が多いので、キープ基準が難しいと感じています。
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《税血の刃》の入れ替え候補を獲得しました。《呑気な物漁り》の誘発ネタになる点で、裏面を持つ刃よりも強いと考えています。ミラーマッチでライフゲインが地味に沁みることもありそうです。
ディミーアミッドレンジ
《呪文貫き》の採録を一番喜んでいるアーキタイプでしょう。このカード1枚の影響で白単とのダイヤグラムが変わってきそうです。
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見るからに《永劫の好奇心》とセットで使え!と言わんばかりです。セカンドドローで出てくるトークンが飛行持ちなので、このトークンが殴って好奇心ドローが誘発するのはハメ技に見えます。他にも《分派の説教者》《悪夢滅ぼし、魁渡》でもセカンドドローできるので、3マナ域の候補になりそう。《不浄な別室》と組み合わせる型も考えられそうです。
あわよくば《フェアリーの黒幕》で相手ターンにもトークン出していきたいですね。
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恐らくスタンダードで最も強力な起動型能力を持つ《悪夢滅ぼし、魁渡》を先置きして牽制できるサイドボード要員も来ています。《選定された平和の番人》よりも軽く、魁渡の忍術に間に合っており、《孤立への恐怖》に立ち塞がる危険なカードです。魁渡の採用枚数次第でどの程度使われるか変わってきそうですが、亭主ヴラスカのコンボ搭載型ゴルガリが増えた場合もこのカードをよく見ることになりそうです。
ゴルガリミッドレンジ
ローテ前から存在するアーキタイプですが、最近ではメインボードに《沈黙を破る者、スラーン》を採用して環境にアジャスト、再び結果を出し始めました。
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(流行らない)
境界ランドの追加でマナベースが強化されたことは言うに及ばずですね。
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私はこのカード、パッと見で強いとは思えませんでした。そしてそれは《包囲サイ》の時もそうでした。セルフバウンスの除去がほぼすべて効かず、EtB誘発を持つので町狭にも強く、地図トークンを出せるゴルガリならラノエル含めて全員が搭乗できる可能性があり、白単のトークンを突破できるので、ほとんどの対面で活躍できそう。ミラーとディミーアミッドの接死(分派の説教者)が辛いぐらい?
オーバーロード
セレズニアカラーの大主を主体に組まれるランプ系デッキ。このカラーリングはトークン主体だったりドメイン軸だったり色々ありますね。
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豆の木のお供が追加。追放なのが有難い。
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ヤバいディッチャが環境にあるかどうかも関心ですが、強いて言えばこの犬ぐらい。《網撃の精鋭》は単体スペックが高く、打ち消されず1ドローしながら割れる点で強いのですが、置物破壊として見ると《豆の木をのぼれ》で4マナ、《世話人の才能》で5マナと重め。さらに大主を割るならマナが足りないので、先置き出来る犬の方がスタンに合ったエンチャント対策と言えるでしょう。
論点③新たなアーキタイプの出現
イゼットディスカード
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