企業研究 「富士フイルムホールディングス」
ちょっとだけ最初に小話。ちょっと長いので適当に飽きたら飛ばしてください。
ふと思うんですけど、「ホールディングス」って何でしょう?
英語表記ならHoldings。つまり、「所有物(複数)」です。
じゃあ「富士フイルムホールディングス」ってどういう意味になるのでしょう?
実は、「富士フイルム株式会社」という会社は、「富士フイルムホールディングス株式会社」の子会社になっています。
他にも「富士フイルムビジネスイノベーション株式会社」とか「富士フイルムビジネスエキスパート株式会社」とか色々子会社があって、子会社である以上これらの株は親会社である「富士フイルムホールディングス株式会社」が所有しています。
つまり、これら子会社は「富士フイルムホールディングス株式会社」の「ホールディングス(所有物)」と言えます。その意味で、所有者という意味で「ホールディングス」という名前が当てられているのだと思います。
「ホールディングスが「所有者」なら、『富士フイルムホルダー株式会社』の方が分かりやすくない?」
私もそう思います。(なんやねん)
ちなみに、このようなメインの「富士フイルム株式会社」を子会社とし、その上に「〜ホールディングス株式会社」という親会社を意図的に置くこと、またその親会社のことを「持株会社」と言います。
持株会社の、社内に複数事業部を持つ場合と比べての利点は、1つの事業が頓挫した時、事業部が潰れると社内のほかの事業部にも経営に影響がモロに入ってきます。
しかし、持株会社の仕組みなら事業ごとに会社が違うので、どこかの事業が頓挫したらその会社が潰れるだけで他の会社達のダメージは少なく済むという利点があります。
もう一つ、持株会社の、親会社を無くして子会社だけで動いていくという場合と比べての利点は、親会社(=持株会社)が子会社の株を全て所有していることで、子会社が好き勝手しないように統制を取りながら経営活動を行えるという利点があります。
企業グラフを見てみよう
下のキャッシュフローを見ると、営業CFが常に高いのも凄いですが、それと同じぐらい投資CFも常に高いのが特徴的です。一体どんな事業に投資しているのでしょうか。
何やってる企業か見てみよう
という訳で、企業ホームページから「中期経営計画」という資料を見てみます。
まとめると、投資としては印刷事業(イメージングと呼んでいる)から収益を得て、主に医療技術(ヘルスケアと呼んでいる)に投資しているよう。
目指す姿として「先進・独自の技術で社会課題の解決に取り組み、サステナブルな社会の実現に取り組む」とあります。
確かに、医療技術の開発は健康という慢性的な社会課題の解決に役立つでしょう。