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【62期東京公演】公演フォトレポート!
公演のフォトレポートが公表された。3-4人のカメラマンで撮っているので、すべてが自分のものではないが、そのうちの6枚くらいが自分の写真が採用(表紙写真は自分の撮影写真ではない)されているので、一枚一枚、どんなシーンで、どんなことを考えて撮っているかをメモしておこうと思う。
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この写真は、それまで別れて暮らしていた4つの大陸の人たちが初めて出会うシーン。暗いシーンで、それぞれ、4つの大陸の人たちが扇状にステージいっぱいに広がって、止まっている背景に、白スピリットと呼ばれる存在が、交流を促すようなシーンだ。
Nikkon Z9 +Nikkor Z 70-180 F/2.8、設定は120mm、1/320、F/2.8、ISO640だ。暗いシーンで、この白スピリットを中心に撮っているので開放だけど、この白スピリットは動き回っているので、シャッタースピードがある程度早くしないとならない。ただ白い衣装のフォーカスポイントでスポット露光しているので、ISOはあまり上がらなかったと思う。でもかなりレタッチで露出を上げている。
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この世界では4つの大陸の国境を警備している警備隊なるものが存在しているのだが、彼らは毎日働き詰めなのに、世界の人たちは楽しそうに踊っているのがうらやましく、やってられない、もういや!っていう踊りを踊っているシーン。 Nikkon Z9 +Nikkor Z 28-75㎜ F/2.8、設定は45mm、1/320、F/2.8、ISO250で撮影してる。先ほどのシーンと同じような撮り方。暗いけど、衣装が白いので、白飛びに気を付けながら、スポット露光をして、後から明るくしてる。
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このシーンは戦争後、絶望に暮れている人たちに、メロディを奏でようと、慰め、希望に向かって行こうとする場面だ。Nikkon Z9 +Nikkor Z 28-75㎜ F/2.8、設定は28mm、1/320、F/2.8、ISO560で撮っている。この前の二人が中心のシーンだけど、周りの人たちの存在も映し出すために広角端で撮影。ただ暗いし、二人を浮き上がらせるためにも開放。動いていないので、もう少しゆっくりしたシャッターでもよかったかもしれないが、スポットライトも当たっていて、ISOも上がっていなかったので、余裕はあった。
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劇中の前半にそれぞれの大陸のダンスをいくつか披露するシーンがあり、これはそのうちの一つで、赤大陸、アフリカの炭鉱で働く労働者の踊りをイメージしていると自分は理解している。このシーンはいろんな意味で難しい。まず、人数は多く動きも止まらない上、照明は暗くて、赤づくめ。ここではNikon Z50ii + Nikkor DX 24mm F/1.7の機材で、24mm、1/320、F/2.0、ISO2000となっている。開放から少し絞って締まりを出そうとしている。ISO2000 でも十分破綻しないで撮れたと思う。こういう時、明るい単焦点レンズは強い。
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これも大陸ダンスの一つ。ここでは、Nikkon Z9 +Sigma 56 ㎜ F/1.4 (DC DN Contemporary 018)、設定は56mm、1/320、F/2.8、ISO500だ。フルサイズ機に、DX(APSC)用のレンズを付けている。この中望遠域が欲しかったが、フルサイズで85㎜あたりのレンズを持っていなかった。このレンズは35mm換算で84mmとなる。この写真はある意味ダメな写真だ。たまたまジャンピングしている剣士がかっこよくフレームに入っているが、少し絞って被写体深度を高めようとしているものの、被写体ブレしちゃっている。シャッタースピードはより速くするべきだった。ISOには余裕があったので、もう少し絞っても大丈夫だったかもしれない。ただ目まぐるしく変わるシーンでそこまで細かい設定変更ができていないというのが正直なところだ。
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このシーンは、右上の強い光の光条を狙ったショット。Nikkon Z50ii+Nikkor Z 28-75mm F/2.8で、1/160、F/11、ISO2200で撮影。大きく絞ったことでこのような光芒が現れる。
というわけで、今回は実際のステージ写真として採用された写真の撮影機材や設定を紹介しました。来月も同じようなステージ撮影が出来そうです。精進していきたい。