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ネット「テレビ局」を格安で作る

 文化放送の超A&G+がサービス終了らしい。スポンサーがつかなくても製作費は発生するので、どこまで持ちこたえられるかなともおもってたけど、同社の動画配信サービス「QloveR」に統合することになったそう。結構な量の番組が終了するんだろうなと感慨深いものがある。
 さて、こういった映像付き番組をインターネット配信で放送局同様に時間編成で配信するサービスは珍しく、いわゆる「ネットテレビ局」といってもいいサービス。システム自体は結構安価に作ることができる。今日はそのご紹介。
 ※記事は有料ですが無料で最後まで読むことができます。

vMix

 vMixというソフトウェアベースのビデオミキサーがある。無料ではないのだが、体験版なら無料で使える。最も安いグレードのBASIC HDは60ドルで購入可能ではあるものの、入力チャンネルが少ないので、できればHD(350ドル)を刈ってしまった方が後々都合がいいはず(もちろん、BASIC HSからHDへのアップグレードもできる・・・できたよな)。

vMixのメイン画面

 ビデオミキサーなので、様々な映像ソースを切り替えることができ、多くの動画フォーマットの他カメラなどのライブ入力にも対応。テロップを乗せたり、NDIを利用したリモートカメラを追加したりと、かなり汎用性がたかく、近年では動作もかなり安定してきていることから、大規模なライブ配信の際のサブミキサーとして導入している現場も多い。

 基本的には手動でさまざまな映像ソースを送出することになるが、PlayList機能を使うことで、ファイルを逐次再生することができるようになる。スタートだけは手動となってしまうが、短時間の自動処理ならこの機能で十分対応できるだろう。

Play List作成画面

 ただしPlay List機能よりも高度に自動放送を制御できる「vMix scheduler」と呼ばれる外部アプリがある。

vMix Scheduler

 vMix Schedulerは、指定したファイルの再生やアクションをあらかじめ指定した時刻にvMixに実行させる外部アプリで、オープンソースとして無料配布されている。vMixのコントロールには、vMix Controllerが利用される。

vMix Controller

 スケジュールは同梱されているvMix Managerでファイルやアクション(通常はvMixにすでに登録されているカメラ等)を日時を指定しつつ登録することで組んでいく。1日単位ではなく、ある程度まとまった状態でvMix Controllerに送信することで準備が完了する。

vMix Manager

 Contrillerに登録された時刻の5秒前になると、指定された動画素材がvMixに読み込まれ、時刻に到達すると自動的に再生が始まる。このときトランジション(画像の切り替え)も指定できる(通常はカットイン)。

 vMixにはライブ配信機能が搭載されているので、YouTubeなどのストリーミングサーバに直接配信を行うことができる。また、NDIやSRTにも対応しているため、LAN内やVPNで接続した遠方のデバイスなどに映像を低遅延で伝送することも可能だ。

RTMP設定画面
NDI設定画面
SRT設定画面

正直なとこ結構クセはある

 これらのアプリ群、とくにvMix Scedulerについては相当クセがあると言わざるを得ないが、使い慣れてしまえば自由に編成を組むことは可能だろう。OBSで利用できれば完全無料にできるところではあるが、vMix Schedulerに応答するアプリがOBSでは見つけられなかった。そのうち弊社で作るかもしれない。

もちろん導入のお手伝いもさせていただいています。
Office Stray Cat
info@stcat.com
050-6883-3812

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