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「ニンジャ!サムライ!ハラキリ!」インバウンド需要を支える”聖地巡礼”の今

聖地巡礼とインバウンド

2,3年前頃からでしょうか。世間では「聖地巡礼」という言葉が一般的に使用される様になりました。あらためてサブカルチャーとしての「聖地巡礼」の意味を確認してみましょう。

近年では、アニメや漫画などの製造元ではなく、その舞台となった場所や物語・登場人物にゆかりのある場所のことを「聖地」と呼び、その場所へ行くことを「聖地巡礼」、「聖地訪問」と呼ばれ、ファンの間で定着している。この現象が広まるにつれて、一般のマスメディアにおいても一種の社会現象として捉えられ、「聖地」や「聖地巡礼」という呼び方が報道でも用いられるようになってきている。

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現在は全国局で流れるアニメなどの聖地に行くファンの数が多くなり、また大規模なツアー形式で行われる場合もある。これにはファンがインターネット上の掲示板やblogなどを利用して広く情報を発信、共有するようになったことと、聖地とされた場所の地元商工会や自治体がこの現象を地域振興に活用するようになったことが大きく関係していると思われる。


”アニメツーリズム”需要の高まり

今年2019年も一般社団法人アニメツーリズム協会(Japan Anime Tourism Association)より、日本のアニメの聖地88選が発表されました。

これはアニメツーリズム協会が2017年から毎年発表しているもので、国内外のアニメの聖地となっている場所を人気投票によって選定しているもので、実はこの投票は国内からのみではなく、海外からも行われています。

そして今年度の海外比率は75%にまで及びました。数字に驚くとともに聖地巡礼という言葉がインバウンドによって大きく支えられていることがよくわかります。

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ちなみに内訳としては世界75ヶ国から投票され、最も投票者が多かった国は台湾となっています。その他の国は、中国・香港・タイなど、特にアジア圏からの投票が集まりました。アジア以外では、メキシコやアルゼンチンなどの北米、南米や欧州からの投票もあり、アニメが世界中の人々から人気なことを物語っています。

この聖地巡礼のインバウンド的盛り上がりは、アニメに限った話ではありません。アニメ以外の例を最新のトレンドの例を挙げて見てみましょう。

最新の聖地巡礼

9月16日の夜、台湾出身歌手のジェイ・チョウ(周杰倫)さんが「説好不哭(Won’t Cry)」(日本語タイトル:泣かないと約束したから)はオンラインリリースしました。この曲はなんとわずか2時間でYouTubeの再生回数が1,000万回以上を突破しました。

そして実は曲のMV撮影は東京で行われ、東京タワーや皇居、高円寺、谷中銀座、パレスサイドビル屋上、スカイツリーの見える通り(タワービュー通り)などが映し出されています。MVの撮影シーンとなった場所については多くの口コミが発生しており、実際に国慶節の連休を利用し、ラグビーで欧米豪のインバウンドが盛り上がる裏で、多くの中国人が訪れました。また今後人気のスポットとなっていくことは間違いありません。

それでは、こうして増えていく聖地巡礼客を、こちらはどの様に迎え入れていけば良いのでしょうか。

見込まれるインバウンドの対応をするために

聖地巡礼に訪れた訪日観光客にきちんと対応することができれば、リピーターとしてまた訪れてもらうことや、口コミで自国の人にも広めてもらえるかもしれません。訪日観光客が聖地巡礼に訪れた際には、ぜひまた訪れたくなるようなおもてなしをするべきです。

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宿泊施設の充実

東京や大阪、名古屋などの主要都市では、ビジネスホテルやゲストハウス、温泉施設など気軽に宿泊可能な施設が充実しています。一方先に述べたように、聖地巡礼による集客が主に見込まれる地方都市では、急増する訪日外国人に対し、宿泊施設が足りていないのが現状です。

「聖地巡礼」と絡めた宿泊キャンペーンを実施したり、連泊できる部屋数を増やしたりするなど、宿泊施設を充実させる必要があるでしょう。そして、さらに重要なのがこちら。

多言語対応

訪日外国人を受け入れるために一番必要なことは、言語対応です。こちらのnoteでも挙げている様に、訪日外国人の多くは日本に訪れる際、言語面での問題を抱えています。

昨今は中華圏からの外国人観光客も増えていることから、中国語をはじめ、その他の言語対応が必要になってきています。複数の言語表示や多言語に対応できるスタッフを配置するなどの対策が重要となります。

そして、偶然にも弊社は優秀な外国人人材を多く抱えた人材紹介会社Stay Japan Jobsです。先に述べた様な中国語を話せる人材の他に、他社にはない強みとして欧米豪の優秀な人材が紹介できること、があります。興味がある方は是非こちらまで。

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まとめ

今も注目される”聖地巡礼”によるインバウンド需要。この需要には通常の観光旅行客による需要より多くの可能性を秘めています。それはそのコンテンツによるファンが直接その地にアクセスを掛けれる点に於いてです。

その地の”供給”にかかわらず発生するもので、一見ラッキーで労力がかからず楽に見えるかもしれませんが、だからこそ一過性のものになりかねません。これをチャンスと捉え掴んで離さないためにも、インバウンドを受け入れる準備は怠らないほうが得策と言えるでしょう。


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