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私が花屋になったワケ

ここでは私が突然、花屋になったワケをつらつらと書きたい。

「人の暮らしを豊かにする仕事を」

陳腐なフレーズかもしれないが、これが私の花屋になったワケな気がする。では、なぜ数多ある手段の中で、「サラリーマン」→「花屋」という中々にエクストリームな職業選択をしたのか。そのへんを本記事では書きたい。就職や転職を考えている方はこの記事を読めば もっと気軽に現状を捉えられるはずだ。

 【とりあえずサラリーマンに】

 大学時代、教師になるか(私は教育学部英語科卒。ちなみに卒業論文の内容は「分詞構文におけるスタイル離接詞の役割と妥当性」みたいなニッチテーマ。そう私はいつでもニッチで生きている。どうせ数年後、バイトと彼女に首ったけになった学生に、提出ギリギリのレポートの引用を埋めるのにciniiあたりで引っ張り出して使われるのが関の山のシロモノだ)就職かで迷った挙句、海外就職とかも検討していた。ちょっと怖くなって受けた日本の企業に内定をもらい、安堵感からそこに就職を決めた。今思えば和歌山から東京に来るきっかけになったのだから、有り難い。塞翁が馬。

【そこはかとない不足感とウィル・スミス】

 職業は商社マン。経験したことのない満員電車に揺られながら、(あれは確か総武線。給料日にはグリーン車でビールを買った。バルスとつぶやきながら)真面目に貿易実務の本とか読んでた。今となっては「FOB」これしか覚えていない。壮大な、国境を越えた責任の擦り付け合いである。平日は淡々とひたすらPCに向かい、週末は飲みに行く。いたって一般的なサラリーマン。そんな日々がだらっと続いた。だいぶ端折るが、ただ、心の奥には学生時代に見たWill Smith氏のスピーチが深く残っていた。

”If you are not making someone else's life better, then you are wasting your time.” 

(人の役にたってないってことは、基本的には時間を無駄にしているよ)

氏の言葉と自身の現状、照らし合わせ考えた。

「ワシは化学調味料3トン東南アジアに輸出して、これだれハッピーなんやろか」

転職を決めた。

※人の役に立たない仕事などないとも思う。かつ、私は本当に心の底から会社に勤められる方を尊敬している。会社員時代の友人も沢山いる。あくまで自身の価値観との齟齬があっただけです。私はあまり向いていなかった。


【手に職を】

 何か新しい事を始める時は楽しい。いろんな職業を考えた。教師になることも。人の役に立つしね。そう思っていた。けれど、せっかく東京に来たし、異なる職業を、とも。

要素はこれだ。

(故郷に帰ってもできる仕事・人の役に立つこと・好きなこと)

以上の3つのサークルを掛け合わせ、あーでもない。こーでもない。と思索にふける。ふと目に入ったのは部屋の片隅に生けられたケイトウ。

その花は、数日前、「言いたいことも言えないこんな世の中なんて」とやさぐれたていた心を癒すべく買ったもの。

「これじゃね?」「花屋素敵じゃね?」直感的に感じた。先述したが、私は基本的にニッチ産業で生きている。花屋の知り合いもそんなにいない。和歌山でもできる。人の役に立ちまくる。好きだ。決心した。

決心した2日後、辞表を出し、1か月後にはスーツがエプロンに代わっていた。


【花屋に】

 マウスをハサミに持ち替えた私は まさに 水を得た魚 ならぬ、水を得た花 めちゃくちゃに楽しかった。日々生きている物と触れ合うこと。難解な花の名前を覚えること。花の香りで季節の移ろいを感じること。色彩感覚が刺激されまくった。何よりめちゃくちゃに花が好きになった。そんな日々を都内の花屋で過ごした後、STAYFLOWERを始めた。これが去年の話である。

だいぶ端折ったが、そこらへんはまたいつかお話したい。

そんなこんなで、サラリーマンから花屋になりました。

【まとめ】

沢山の人に恵まれ、こうしてなんとかご飯を食べられているのは言うまでもなく。ただ、自身の職業選択を振り返ると、飛び込んでよかったなと思う。

色々考えながら、最後は自分の直感を信じて進んでほしい。(誰目線)

自分の人生は自分しか責任をとれないから。

先述のウィル・スミス氏のスピーチには続きがある。

”If you are not making someone else's life better, then you are wasting your time.”

” Your life will become better by making others life better."

私はいまこんな感じです。皆様本当にありがとうございます。

STAYFLOWER 中井










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