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そういうふうにできていた…?

10年くらい昔のこと。
ひとり旅の途中、さくらももこさん著『そういうふうにできている』という本に出会った。
さくらさんの妊娠から出産、親になるまでの笑える感動エピソードが、お馴染みの絵と合わせてつづられているエッセイ。
ほんとに「自然と親になっていくの?人間そんな上手くできてるのかなぁ?」なんて。
なる予定もないのに、子を産んで親になることに斜めに構えていた時期だった。

私は子供という存在にずっと興味が無かった。というか、「どう接してよいものか」ずっとわからず苦手だった。
仕事で接する機会もあったけれど、なんか騒々しいし(←ひどい)、暴れるし、赤ちゃん猿みたいだし、泣くし。
私が中途半端に笑かそうとすると、鼻で笑われたりする。
書いてみて、今よく子供育てているなと思う。
(色々な境遇の方がいるとおもうので、不快に思われたらすみません。私自身も卵巣や子宮の病気を抱えて悩んだ時期もあったので尚のことですが…)


かつての私。
子供苦手なだけでなく、人前で変顔ができない人だった。
だってなんかはずかしいし。。
どうやっていいのかわからないし。。
皮肉なことに、笑顔で撮ろうとする写真だと緊張するせいでへの字口の変な顔になったりしていた。。

今どうだろう。
家ではムスメの前で変顔し放題だ。
どんとこい、にらめっこ。
徐々に職場でも白目とかする様になってきた。
自分の中では快挙。
(←白目が快挙ってどんなだ)

他になにができるということより。
私にとって「親になるということ」は、
子供はもちろん人前で「変顔ができる」ということでした。

…そんなこと?と思われるかもしれないけれど。
「あの手この手を尽くして、目の前の人を笑わせたり喜ばせたりする」なんて、以前の私はしなかった。と思う。
子供生まれて成長した、ということなのかもしれない。
自然と。

やっぱりそういうふうにできている、のかな。

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