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WEEK 38【アアルト大学】交換留学三行日記週間まとめ

2023年8月28日から1年間、アアルト大学への交換留学をしている、東北大学工学部3年の学生です。
トビタテ留学JAPAN15期イノベーターコースに採用されています。

専攻の宇宙工学を軸として、専門知識と社会を繋げるためのもう一つの軸を作るべく、起業文化も盛んな国フィンランドの中でもイノベーションが生まれるアアルト大学に留学することを決めました。

現在は、チームで取り組むプロジェクト型の授業を中心として、機械工学の授業では実際に手を動かして学んだ知識を実践したり、アントレプレナーシップの授業で学んだことは、僕がリーダーを務めるプロジェクト『LIFT』に活かしたりしています。

また、11/30-12/01の期間、ヘルシンキで開催されている、ヨーロッパ最大級のスタートアップイベント『SLUSH』のボランティアスタッフも務めました。SLUSHは学生によって運営されているのが特徴。今年のslushは13,000人の参加者、5,000社ものスタートアップ、3,000人の投資家、300社のメディアが集まり、1300人のボランティアがこれを支えます。

このnoteでは、instagramFacebookで書いている毎日の三行日記の今週分をまとめています。少し付け足しているところもあります。インスタでは毎日の投稿に適当な曲をつけているので、そちらもよければフォローお願いします!

日記は、内容の充実度よりも、継続することのほうが重要だと考えています。写真も、いっぱい撮った日でも全然撮らなかった日でも載せる枚数は必ず3枚に絞ってみました。自分のアウトプットとしての目的が主ですが、興味があればご覧ください。

気力が出てきたら英語版にも挑戦してみるつもりです!
→2月20日から英語版も書き始めました!Noteには書かない予定ですが、先述のインスタやフェイスブックでは英語版も書いています。もし海外のnoteのようなプラットフォームをご存知の方がいたら教えてください!🙇‍♂️

【2024年の抱負🐲】
失敗を褒める。毎日どんなことでもいいから失敗する。
計画性をもって挑戦して失敗する。

  • 現在受講中の授業・採択プロジェクト

    • Starting Up:オンデマンド授業。KIUASというアクセラレータが一般向けにも公開しているオンラインの授業。起業に必要な要素を学べる授業。多分。東北大のMAKOTOラーニングに近いと思われる。

    • Design thinking and creativity for innovation:デザイン思考についての授業(おそらく)。オンデマンド授業なのでなかなか進んでいないのが現状。今期こそは定期的にやる。

    • 【DONE】Mechatronics Basics:メカトロニクス(電子工学+機械工学:センサ・モータ、制御とか)の基礎知識を学ぶ授業。唯一のただ話を聞くだけの講義。週2回2時間の授業に加えて、シミュレーションソフトを用いた激重課題がある。僕が取っている授業の中で唯一の午前中の授業。最近出席者が減ってきた気がする。原理は理解できるけどシミュレーションを一から作るとなると難しい。初めての英語でのテストもこれだった。

    • 【DONE】Product Analysis:一つの製品をいろんな角度から分析する授業。僕のチームではふれるところが布になっているマウスを分析している。パッケージを観察したり、ペルソナを設定してそれに合う人にインタビューしたり、分解して原価を調べてみたり、といろいろ。金曜日の最後の授業なので途中で抜ける人がいがち。

    • 【DONE】Opportunity Prototyping:ViP(Vision in Product Design)アプローチという手法を用いて2030年の未来を予測・開拓する授業。ViP Approachとは、既存の製品を分析し、その製品がもたらす背景を読み取るところから始まる。今度新しいものを開発するときはその逆で、創り上げたい文化とか文脈から考えて、それをもたらす製品にする。なかなか面白かったが、教授の発音が自分にとっては聞き取りにくかった。

    • 【DONE】 Prototyping for Innovation :その名の通り、プロトタイピングの手法を学ぶ授業。理論を学んでその後実践することまで含まれている。例えばそのプロダクトを使う課程を4コマ漫画見ないな感じで書いたり、レゴを使って試してみたりするのがプロトタイピング。個人的には、これが受けたかったんだ!!っていう内容の授業。授業中はグループワークがメインだけど、Assignmentは個人なのもありがたい。

    • 【DONE】Advanced Manufacturing : 3Dプリンティングやレーザーカッティングの技術を学び、実践としてグループで何かを作る授業。3Dモデリングとかをやりたくて取った。親友と同じグループなので楽しい。

    • 【DONE】Startup Experience :こちらもその名の通り、スタートアップの立ち上げから運営を経験する授業。シラバスによると、「起業の基本を学び、ユーザー中心のデザイン、ビジネス倫理、持続可能性、機会発見、ビジネスモデル構築、チームワーク、プレゼン、財務、マーケティングなどを習得」できるそう。9単位とかなり重いけれど、この授業も自分が学びたい内容だし楽しみなので頑張りたい!チームのリーダーにも立候補し、4人のチームを引っ張る役目になりました!ちなみにこれはアアルト大学のマイナー「Aalto Ventures Program minor」の一つです!インスタもやっているくらい、異色なマイナーです。

    • 【DONE】Product Development Project(PDP):企業が与える課題に対し、10名ほどのチームで取り組む1年間の授業。アアルト大学の授業の一番の目玉と言っていいぐらいの大規模な授業。各チームに€10,000 (約160万円) の予算が与えられ、終了後には10~15ETC(15~30単位!)を得ることができる。僕ののチームは、woamy というアアルト大学発スタートアップが開発している生分解性素材に反発力を持たせ、靴のインソールを開発して新たな販売経路を作ることである。

    • 【DONE】Aalto Digital Creatives program:授業ではなく、プレインキュベーションプログラムのようなもの。起業前・起業したての人が参加するプログラムで、2週間に1回ぐらい起業に必要な知識についてのレクチャーがある。また、ネットワーキングイベントや "クリエイティブ" に関わる講演も開催している。1on1ミーティングもあり、とても助かってます。


5/12(259日目)

・今日は母の日!ホストマザーにも感謝の気持ちを、と思い花束とカードをプレゼントした!とても喜んでもらえて良かった。

・ちょっと遅れてPDPの作業に合流。金曜日のデモデイに向け、プロトタイプを完成させたり、レポートを書いたりした。この写真のインソールは、先週作ったフォームでできていて、かなり弾力性もあって気に入った!

・家に帰ると、ホストファミリーが母の日のケーキを残してくれていた!野菜とツナのケーキと、甘いケーキまで頂いた。今日はいい日だった!

思っていた以上に喜んでくれて嬉しい。フィンランドの母の日は日本より大きいものらしい。
パフパフしていて気持ちいい
なんか幸せな一日だった

5/13(260日目)

・予約していた本が届いていたので図書館に取りに行った!果たして読み終わるか

・インキュベーションプログラムのレクチャーが本格的に始まった。「トレンド」はどの変数が今日までどの方向に向かってるかだけを表し、未来は表さない、という表現が興味深かった。またスタートアップのチームとして、ハッカー、ハスラー、(そしてデザイナー)がいることも学んだ。

・PDP のGala Dayに向けたブース作りも始まった。こうやって実物を見ると実感も湧いてくるが、その分やらないといけないこともどんどん思いついてくる。

ポッドキャストでおすすめされていたので予約してみた。
漠然としたレクチャーではあったけど新しい考えをインプットできた
こうできてくるとすごい

5/14(261日目)

・今日は Wind Finland Offshore のイベント(カンファレンス?)に参加した。全体で300人の大人の中、LIFTのアイデアの壁打ちをするべく積極的に壁を破って話しかけた。このイベントに参加した理由は、一からコネクションをメールやLinkedInでは作ることができないと気づいたためである。対面のイベントで話しかけて連絡先をゲットすることが最適なのではないかという仮説を確かめるために参加した。最初こそ話しかけるハードルが高かったけれど、二度とあるかないかのチャンスなのでめっちゃ1on1のリクエストを送ったり近くの人に話しかけたりして、段々慣れた。ゆっくり座れる時には3dプリントした模型を、そうでない時は動画を使って説明した。講演のイベントも、洋上風力の現在を知ることにつながった。みんな学生にも、というか学生だからこそちゃんと話を聞いてくれたのがよかった。結果的にプロジェクトの全体像もつかむこともできたし、様々な立場からフィードバックをもらうこともできた。

・その足でNexus incubator に参加。今日はビジネスプランについてのピッチを各チームでした。

・そこからDF に戻り、ブース作りに合流。とんでもなくすごいものができていた!

人に話しかけるたびにコーヒーを飲んでいたので、終わるころにはくたくたになっていた。
正直言ってあまり実りの無い回でした。各チームのビジネスモデルは参考になったけど、その発表その物の情報もあまり共有されないままだったので前提が違っていたり、レクチャラーの質問が発表を聞いていなくてもできるものだったりと、自分に活かせるものは少なかったです。
1日協力できなかったけれど、みんながキャッチアップしてくれた。ありがたい。

5/15(262日目)

・PDP のGalaまであと2日!この前作ったインソールに革を貼り付けたらすごい高級感が出た!傑作です

・展示に使うための物を買うため買い出しに出た。

・今日はチキンではなくエビを食べた。めちゃ美味しかった!

€100~
なんと僕は初めての買い物でした
えびおいしかった

5/16(263日目)

・ついに明日が、Galaデモデイ!パイロットプロジェクトをやっている VIBAe の靴(スリッパ?)も履いてみた。

・昨日初めて鍋で米を炊いて、今日が2回目。フィンランドに来て新しく得たスキルの一つ。

・今日は早く解散して寝ることに。買い忘れたものがあったので閉店間際にダッシュで駆け込んだ。文化祭前みたいで楽しい。

だんだん履き慣れてきた!
スキル:炊飯
帰ってからもTシャツにアイロンをかけたり経費を精算したりと結局遅くなってしまった

5/17(264日目)

・Gala 当日!!ブースに来てくれた人にめちゃくちゃ話しかけた。スタートアップと違って、過程を知りたい人が多いのが印象的だった。あとはスポンサーとの雰囲気とか、チーム内での難しかったところとか。Demo day でありがちな途中で動かなくなるものもなく、ブースも製品も褒められ、誇りを持って説明できて楽しかったです。

・ランチもなかなか豪華だった!天気がいい中ずっと屋内の暗いところにいるのは辛いけどその分気持ちが良かった。

・そしてなんと我々のチームがTeam of the Year に選ばれました!!毎週集まって開発をしてたこと、ブースや製品の完成度、Letter of Intent をもらえたこと、特許も出願したことが理由として挙げられた。まあ正直一番頑張ってた自信があるから納得も納得。本当にこのチームで9ヶ月間頑張れて良かった。ありがとう!!

本当にこのブースが好き。奥の4つのフレームの部分と、その下のインソールの一つは僕が作りました😼
なんか僕が宇宙に行く話になってた
WE DID IT!!!! 酔いと疲れと夕日の綺麗さでぼーっとしてたけど、本当に1年間頑張れてよかった。

5/18(265日目)

・めちゃくちゃ寝てた。起きたらこの時間でびっくりした。今日になって段々Team of the Yearに選ばれた実感が湧いてきた!

・フィンランド語のDuolingo も最終セクションに入った。ここからは多分新しく学ぶことはなく、ずっと同じ文章が出てくるらしい。過去形とか未来形とか出てきてないんだけどな

・PDP 参加記念のパッチとステッカー!ステッカーはいい素材だったのでスーツケースに貼った。

10時間以上も寝てしまった。けどそんな日もあるよね
Duolingoも一区切り。留学終わるまではフィン語がんばります!
そっか~終わったのか~という気分。

おわり

9か月間続けてきたPDPのプロジェクトチームが、「今年のチーム」に選ばれました!!
最初の授業一覧のところにも書いてありますが、我々のプロジェクトは、生分解性の素材の弾力性を増して新たなプロダクト(靴のインソール)を作ることです。これまで、スポンサーの素材と他の植物由来の素材を組み合わせて新たな素材を作る、ということを繰り返してきました。その後はインソールという形にするべく、Proof-of-Conceptとしてサンダルを作ったり、実際のハイエンド製品のモックアップを作ったりしました。
私はその中でも最初はビジネスチームを担当しており、ビジネスプランや競合調査、靴の企業にメールをひたすら送る作業などをしていました。最初はやっていることがチーム全体の進捗に貢献できている自信がなく無力感を覚えることもありました。しかし自分からビジネス以外のこと(例えば実際に素材づくりを手伝ってみたり、自分のアイデアを試してみたり)をすることで、実感を持ちながらチームとして進めることができました。また、結果的に2社からLetter of Intentをもらい、サマープロジェクトとして続けることになっています。よりビジネスの方向にも向いてきたことで、これまで自分がやってきたことともつながるようになり、主導権を握りながら進めることができています。

日記にも書いたのですが、Team of the Yearに選ばれた理由の一つに、最初の頃から毎週集まって製作に取り組んでいたことが挙げられています。最初にあらかじめみんなが集まって作業する時間を機械的にでも作れば、少しずつでも進捗は進むので結果として大きく進歩していたのかなという感じです。他のチームの友達の話を聞いても、なかなかチームで集まろうという流れにならなかったり、モチベーションに差ができたりしていたという話も聞きます。

かなり多様なバックグラウンドを持つメンバーで、ここまでやってこれて、賞として結果が出たことを大変嬉しく思います。ここで終わりではなく、まだまだ夏のプロジェクトも続くので、引き続き楽しく頑張りたいと思います。載せられる情報が少ないので全部は公開できないですが、気づきなどは日記に書いていく予定です!

ここまで読んでくださった方、ありがとうございました!Kiitos! 


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