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2024年1月開幕!米国女子プロバレーPVF

以前の記事でLOVBを調べていた時に知った、もう一つのアメリカ・プロバレーボールリーグ、Pro Volleyball Federation (PVF) について調べてみました。

PVFとは

This isn’t just some elevated level of club volleyball or semi-pro events played at convention centers. Pro Volleyball Federation is REAL PRO VOLLEYBALL. REAL is what differentiates us from the competition and makes Pro Volleyball Federation the premier professional volleyball league in North America. (これはセミプロレベルの大会などではありません。「ホンモノ」のプロバレーボールです。我々を北米最高のプロバレーボールリーグたらしめるのは「ホンモノ」であることであり、他の何者とも差別化されます) 著者拙訳

https://www.provolleyball.com/whats-real/

合言葉は「リアル(ホンモノ)」

やたらと REAL を強調していますね。アメリカではプロバレーボールのリーグが今までなく、試みも出ては消え、という感じだったので「今度こそホンモノだぞ」という意気込みなのかなと思いました。

完全プロリーグをアピール

4箇条の宣言のようなものがあるのですが、これがかなり「リアル」です。内容的には「ホンモノ」より「ナマナマしい」という訳語がよりしっくりくるような…

- League Founded on the Principle That the Players Are the Product (選手こそが商品 が理念)
- Committed to Treating Players the Right Way (選手への正しい待遇を約束)
- Opportunity to Earn a Real Living Wage (本当に生活できる収入を得る機会を)
- First League in the World to Ever Share Revenues With Players From Day One (初日から収益を共有する世界初のリーグ)
 以上、著者拙訳

https://www.provolleyball.com/its-all-about-the-players/

来年開幕する LOVB と同じですが、完全プロリーグであり、プレーだけに集中できることを強調しています。「バレーボールだけでは食べていけない」という状況を変えたいという思いが感じられます。

カレンダー

期間は1〜5月。開幕は2024年1月24日とのこと。いやー全然知らなかった…

7チームがホーム・アンド・アウェイで対戦。その後、5月にチャンピオンシップ大会を行って優勝を決めるようです。

どこで見れる?

まだテレビ・ネット中継の発表はないようですが、以下のニュース記事によれば近日中に発表予定とのこと。日本でも見れるのかな?

VolleyStationと提携

日本のアナリストも使っている分析プラットフォーム VolleyStation と提携して、リアルタイム分析結果を中継放送などに反映させるようです。Vリーグでもやってほしいなあ…

LOVBとの比較

LOVB は米国バレーボール協会とパートナーシップを結んでおり、何となくオフィシャル感があります。一方、PVFの方が先に始まるので、先に成功事例を作ることができれば優位に立てそうな感じもします。個人的にはPVFとLOVBの2リーグ制にして、お互いの優勝チーム同士でファイナルとかやったら面白そうだなと思うのですが(つまり、うまく統合するなり共存するなりして競合しないでほしい…)

参加チームと注目選手

各チーム、名の知れたベテランが数人と、大学バレーで活躍した選手たちで構成されている感じです。大学バレー引退後ブランクのある選手やビーチバレーに転向した選手などもいるみたい。そういう選手にインドア・バレーを続ける環境を与えられるのは大きいですよね。ぱっと見、普通にVリーグよりレベル高そう…

アタランタ・ヴァイブス

リア・エドモンド(OH・Athletes Unlimited 23-24 MVP選手)
アリ・リネハン(OH・アメリカ代表)
レケトル・メンバー=レネ(OH・アメリカ代表)
モーガン・ヘンツ(リベロ・アメリカ代表)

コロンバス・フューリー

レイマリー・サントス(セッター・プエルトリコ代表)
ジェナ・ローゼンタール(MB・アメリカ代表)
メーガン・コートニー(OH・アメリカ代表)

グランドラピッズ・ライズ

アシュリー・エバンス(セッター・アメリカ代表)
カミラ・ゴメス(リベロ・コロンビア代表)
サラ・スポンシル(セッター/リベロ・ビーチアメリカ代表)

オマハ・スーパーノヴァス

テトリ・ディクソン(MB・アメリカ代表)
ナタリア・バレンティン(セッター・プエルトリコ代表)
ニア・リード(OP・アメリカ代表)
ベタニア・デラクルス(OH・ドミニカ代表|東レ、デンソーでもプレー)
フリスティナ・ルセバ(MB・ブルガリア代表)

オーランド・ヴァルキリーズ

ヴァネッサ・アグボルタビ(OH・ドイツ代表)
アドラ・アナエ(OH・アメリカ代表)
アウレア・クルス(OH・プエルトリコ代表)
シャイナ・ジョセフ(OP・カナダ代表|埼玉上尾でもプレー)

サンディエゴ・モジョ

オーガスト・ラスキー(セッター・アメリカ|セリエAでもプレー)
ヌットサラ・トムコム(セッター・タイ代表)
シャラ・ベネガス(リベロ・プエルトリコ代表)
リンゼイ・スタルツァー(OP・アメリカ代表)
ハンナ・タップ(MB・アメリカ代表|日立でもプレー)

ベガス・スリル

アリーシャ・グラス(セッター・アメリカ代表)
ザスキア・ヒッペ(OP・ドイツ代表)
レイン・ヴァン・バスカーク(MB・カナダ代表)
ケイラ・バンワース(リベロ・アメリカ代表)

まとめ

思ったよりちゃんとしたリーグでした。問題は継続性ですが、現時点では全くわかりません。一方、アメリカにおけるプロリーグ設立は育成面でかなり効果がありそうです。うまくいけば、アメリカに敵う国はなくなってしまうんじゃないでしょうか。だって190cmオーバーの選手なんて日本だったら数十年に一人とかしか生まれないのに、アメリカ大学バレーには毎年何人もいるんですから。アメリカの大学バレーの選手たちは一体どこに消えてしまうの?という状況だったので、もし彼女たちが継続してプレーし続けられる環境を得られるのなら、すごいことになりそうですよね。こちらも引き続き追いかけてみます。

Enjoy volleyball !!

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