九州大学(理系)2023年度 第2問

どもです。

梅雨真っ只中なわけで、気分までどんよりしがち。
不快指数と反比例するようにビールの旨さがほとばしる訳で。
誰かさんが「オレンジジュースみたいに旨い」と言った理由が年々腑に落ちてくる。

さて、本題にいきましょう。

第2問

(1)嫌な予感がするが。。。。

そんなことはない、という問題である。

どうも高校生は、すぐに公式に当てはめたがるようである。
気持ちはわかる、何を隠そう僕も学生の頃はそうであった。

しかしこの問題を見た瞬間、9割方の学生はみな
「やばい、漸化式の中に絶対値が入っている。どうしよう、そんな公式知らない」
と思ったに違いない。

え?私は違う?
それはあなたが優秀だからである(そうしておきましょう、戦争は嫌いです)。

しかし、考えてもみて欲しい。
公式に当てはめるだけで解ける問題を出したのであれば、みんながみんな解けてしまって、差が出ないのではないか。
ましてや、かの有名な九州大を受ける学生さんであれば、なおにさらである。

そう、大学がみたいのは、受験勉強を通して得た知識や考えを、どのように実地で応用できるのか、というところだと、私は感じている。
(が、それはある程度レベルが高い学生に対して通用する問題の出し方であって、どのような大学でもそうというわけではない。)

前置きが長い?
申し訳ない。でも、ここは模範解答を示すページではなく、あくまでダラダラと(酒を飲みながら)見るところであることを、再度想起してほしい。

というわけで、公式が使えないのであれば、泥臭くやっていくほかはないのである。
まずは$${a_2}$$を求めにかかるが、(1)では$${a_1=\alpha\leq 1}$$という条件があることから、

$$
|\alpha -1|=-(\alpha -1)
$$

となって、$${a_2=0}$$が求まる。
そうなってくると、$${n}$$が3以上のときも、ずーっと0になることがわかる。
つまり、収束である。
この瞬間に、この大問は半分以上は獲れる、と一安心する学生さんが多かったのではなかろうか。

その直感は当たりで、(3)まではこんな調子である。
(勇気を出して一歩を踏み出した者と、そうでない者の差でしょうか)

(4)がちょっと難しいが、まあ本番では部分点を稼ぐだけで良かろうと思われる。

が、難しい問題ほど面白いというものである。(4)に取り掛かろう。

(4)初期値によって挙動が異なるが、、、、

結論から言うと、$${\frac{3}{2}\leq\alpha < 2}$$のときは、選択した$$\alpha$$によって数列の挙動が異なる。
((1)~(3)は、仮定の区間のどの$$\alpha$$を選んでも同様の議論ができた)

例えば$${a_4}$$ぐらいまで求めると、以下のようになることが分かる。

$$
a_4 = 
\begin{cases}
0\, \, (\tfrac{3}{2} \leq\alpha < \tfrac{7}{4})
\\
8\alpha -14 \, \, (\tfrac{7}{4}\leq x< 2) 
\end{cases}
$$

つまり、$${\dfrac{7}{4}}$$未満の$${\alpha}$$を選ぶと、$${a_4}$$以降は0になる(収束)。
同じように$${a_5}$$は以下のようになる。

$$
a_5 = 
\begin{cases}
0\, \, (\tfrac{3}{2} \leq\alpha < \tfrac{15}{8})
\\
16\alpha -30 \, \, (\tfrac{15}{8}\leq x< 2) 
\end{cases}
$$

ここまでくると、何となくわかることであるが、どんどんと0になる$${\alpha}$$の領域が拡大してきている。

つまり、どのような$${\alpha}$$を選ぼうが、どこかの$${n}$$で数列が0になってしまうこと(つまり、$${a_n\geq 1}$$)を言えれば終わりという訳である。
よって答えは「収束」ということになる。

まとめ

個人的には易~やや難という感じ。
(1)~(3)はそのまま。
(4)は冷静に状況分析できれば、完答までいかなくとも部分点もぎ取れるか。

本記事はここまで。

P.S. 結局、冷房と除湿ってどっちがお得なのよ

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