見出し画像

世界の注目企業「WeWork」の魅力にせまる

WeWorkに本社を移転する企業が増えている。さらにはJR東日本なども業務提携を結ぶなど大注目されている。2010年にアメリカで創設されたこの企業、2019年の企業価値は470億ドル規模と創設からたったの9年で驚愕すべき成長をとげているのである。事業内容はコワーキングスペースの経営と、そこまで成長できるビジネスモデルだと思えない。

WeWorkは、いかにしてここまで急成長したのだろうか。この記事では、世界が注目するWeWorkの魅力について解説する。

WeWorkとは

WeWorkはアメリカ初のスタートアップ企業で、全世界38ヵ国153都市700拠点以上でコワーキングスペースを展開している。

社名:WeWork
創業者:アダム・ニューマン、ミゲル・マッケルビー
設立:2010年
売上:25.7億ドル
従業員:440人
本拠地:アメリカ合衆国 ニューヨーク州 ニューヨーク
業種:コワーキングスペース
URL:https://weworkjpn.com/
   https://www.wework.com/

創業者はアダム・ニューマンとミゲル・マッケルビーの二人。2010年に設立されたWeWorkの企業価値は7年後の2017年6月には企業価値が200億ドル、2019年には470億ドルと驚異的なスピードで成長を遂げる。「ただ生きるためではなく、豊かな人生を送るために働ける世界を創造する」を企業理念に掲げ、世界中にコワーキングスペースを展開する企業である。

日本では2017年ソフトバンクと合同でWeWorkJapanを設立し2018年から本格的に始動している。ちなみにコワーキングとは「Co=共同で」「Working=仕事をする」で、そこにスペースをつけると「共同で仕事をする場所」となる。コワーキングスペースというと事務所を持たないフリーランスやスタートアップ企業が集まるイメージだがWeWorkの利用者はそれだけにとどまらない。日本ではDeNA、クックパッド、グノシーなどのメガベンチャーや大手企業までもが本社機能をWeWorkに移している。

WeWorkの魅力①オフィスデザイン

最初に感じるWeWorkの魅力は「おしゃれで洗練されたオフィス空間」で、一度訪れると「ここで働きたい」そして「写真を撮りたい」とまで思うのだ。しかもWeWorkが作るオフィスの魅力はデザインだけにとどまらない。建築士やデザイナーを社内に抱えデータを活用し、生産性を上げることを重視しているのだ。例えばコミュニケーションを活性するための廊下の広さや、オフィス内のごみ箱の個数・配置までデータをもとにデザインされる。

多くのオフィスは机を並べそこに人を配置するためだけのものなのに対し、WeWorkの作るオフィスは効率的に仕事ができる環境づくりを提案しているのだ。


WeWorkの魅力②コミュニティ機能

WeWorkは表面的には、普通のコワーキングスペースを展開する事業に見える。それだけであれば同業他社との差別化が出来ないが、同社はコワーキングスペースをコミュニティの場所として提供することにより独自性を作り出している。

コワーキングスペースの各拠点にはコミュニティマネージャーという職員が配属されている。コミュニティマネージャーの役割は、メンバー同士の交流が盛んにおこなわれるようにすること。メンバー同士がつながりやすくするためにイベントを開催したり、メンバー同士の仲介をして交流を促している。メンバー同士の交流を促す仕組みは他にもある。それがアプリである。このアプリはSNS機能を持ちWeWork内でのコミュニティ構築に役立つほかに、施設以外でもつながることが可能で世界中のメンバーとコミュニケーションをとることが出来る。このようなコミュニティが形成さるとメンバーにとってはアウトソーシングや求人、業務提携など様々な面でメリットが生じる。例えば海外での販売方法やアプリ開発などどうすればよいかわからないとき、WeWork内のコミュニティに相談をすれば世界中の誰かが相談に乗ってくれて仕事を依頼することも可能になる。

おしゃれで洗練されたデザインの空間だけでなくコミュニティ・プラットホームとして機能することで多くの企業や人々を惹きつけているのだ。


WeWorkの魅力③サービス

従来のコワーキングスペースは空間を小分けにして貸し出すというビジネスモデルであった。WeWorkはそこに福利厚生などのソフト面も小分けにして提供しているのだ。フリーランスで仕事をする人の悩みの一つに「健康保険に加入しにくい」というのがあるが、WeWorkであれば健康保険に加入することができる。その他にはスタートアップ企業では決済サービスの利用は難しいのだが、それも可能になり、配送サービスやマイクロソフトやAWSなどのソフトやクラウドサービスまで割引料金で利用できるのだ。

スタートアップ企業やフリーランスが直面するソフト面での課題に対してもWeWorkは解決方法を提案しており、それによりフリーランスであっても大手なみのサービスを受けることが出来るのも大きな魅力の一つだ。

まとめ

WeWorkが単なるコワーキングスペースというオフィスの切り売りだけの企業であればここまでの成功はなかっただろう。WeWorkはコワーキングスペースで働く人の課題を解決するソリューション提案を強化することにより、他社にはない独自性を生み出していることがわかる。

最近はテレワークなどが増え働く環境がめまぐるしく変化している。自社でオフィスを構えた場合は、働く環境の変化に対応することは大きなコストがかかり容易ではない。しかしWeWorkであれば時代の変化に合わることができ、ハード面、ソフト面ともに効率的なオフィス環境を提供し続けることができるのではないだろうか。

最近は会計問題やコロナの影響で苦境にたたされているが、WeWorkが持つ魅力が失われたわけではい、ぜひ今後も注目したい企業だ。


いいなと思ったら応援しよう!