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隠れた挑戦者インタビューvol.1 シューマツワーカー 星 耀介氏 “この人とならやり切れる"と思える創業者とスタートアップをするまで

記念すべき初回のインタビューは、株式会社シューマツワーカーCOOの星 耀介さんです!創業当初から参画した星さんに、シューマツワーカーに参画するまでのことや経験談をお聞きしました。

まず、簡単に自己紹介をお願いします。

仙台出身で、青山学院大学に入学する際に上京してきまして、新卒では、女性向けの恋愛ゲームを作っている株式会社ボルテージという会社に入社しました。ボルテージでは、ゲームのストーリーやキャラ設定などを決める企画担当から始まり、マーケティングや広報と、約3年間で大きく3つの部署を経験しましたね。ボルテージを約4年務めた後、シューマツワーカーに参画しました。

ありがとうございます。 新卒でボルテージに入社されたとのことですが、その時から起業をしたいという考えを持っていたのでしょうか?

“絶対に起業する!”という強い思い入れは持っていませんでしたが、ベンチャー企業で若いうちから裁量権を持ってバリバリ働くということには、就活時から興味を持っていました。サイバーエージェントをはじめとしたIT系ベンチャー企業が注目を浴びていて、そういった会社の選考を受けていたのですが、 その中でもボルテージは、創業者の方が元々映画作りを学んでプライベートでも映画を作ったりしている方でして、コンテンツにかける想いの強さに惹かれて入社を決めました。実は学生のとき、映画館でバイトしてまして、映画をはじめとしたエンタメコンテンツにも興味があったんです。

ベンチャー企業の働き方や、コンテンツ作りへの想いが入社の決め手だったんですね。シューマツワーカー創業者の松村さんとはどのように出会われたのでしょうか?

松村さんは、新卒で入社したボルテージで1つ上の先輩でした。オフィス内で松村さんを初めて見かけた時に、”ロン毛で赤いセーター”を着ている姿に「IT企業っぽさ」を感じたのを覚えています。でももっと印象的だったのは、私が社内で最も厳しい上司の部署に異動した初日の朝の報告会で、もともとその部署にいた松村さんが、めちゃくちゃに怒られていたことですね。(笑)
でも、その上司の厳しさに耐えられず辞めていく社員もいるなかで、どれだけ怒られても粘り強く頑張っている松村さんの姿に、”自分も頑張ろう”と刺激を受けていました。

ロン毛で赤いセーターも、初日に怒られていたこともすごい記憶に残りそうですね。(笑)
松村さんと一緒に起業しようと考えるようになったのは、どういった経緯があったのでしょうか?

「ITベンチャー企業に入りたい!」という思いでボルテージに入社したものの、当時すでにボルテージは上場をしていたため、今でいう “スタートアップ感” というのは、良くも悪くもそこまで強くありませんでした。松村さんとは同じ部署ではありましたが別チームでしたので、職場ではあまり話すことは多くありませんでしたが、家の方向が同じでよく帰り道に一緒になることも多く、次第に仲良くなっていきました。松村さんはもともと起業の準備をしていて、そんななかで出会ったITベンチャーの同世代の方々をよく紹介してもらいました。彼らと話しているうちに、徐々にスタートアップに対する興味が湧いてきましたし、「どうせやるなら本当に0⇒1の段階から参画したい」と考えて転職活動もしていましたが、なかなかピンとくる会社には出会うことができませんでした。
そのうち、当時の自分が持っていなかった粘り強さや泥臭さを松村さんは持っていたこともあり、「大変なことがあってもこの人とならなんとかやり切れるかな」と考えて、松村さんとやりたいと思うようになりました。

いざ会社を立ち上げて事業を作っていくという時、松村さんとはどのような役割分担にしていたのでしょうか?

立ち上げ当初は、経歴が同じということもあって、役割分担はありませんでした。あえて挙げるなら、松村は資金調達に対して多く時間を使っていたぐらいです。なので、法人営業や、副業に興味のある個人ユーザー様を集めるためにできることを、2人とも取り組んでいました。創業当初は認知がなく、当然広告コストもかけられなかったので、リード獲得のために自ら経営者交流会に参加して名刺交換をしたりしていました。

創業当初の松村さんとの関係や事業の中で特に記憶に残っている出来事を教えていただけませんか?

数か月は副業的に手伝っていまして、最後のボーナスをもらってからボルテージを退職し、シューマツワーカーにフルジョインしようと計画していたんです。松村さんには「ボーナスもらうので、1~2か月は給料なしで良いですよ」と伝えてましたね。そのくらいの覚悟で臨みましたが、結局、当時の生活が苦しく、最低限の給料はもらうことになりました。笑

また創業期は、6畳1Kのアパートオフィスを借りていたのですが、実際に仕事をしてみると自宅にあまり帰らないようになってきたので、少しお金を出してそのオフィスに住むようになりました。自分の家が自宅兼オフィスになり、完全にプライベートがなくなるというのはきつかったです。遅くまで働いているメンバーもいましたし、寝ている時以外は松村さんがいて、土日含め他のメンバーもいつ誰がくるかわからないという状況でした。

創業初期のオフィス

プライベートがないのはきついですね。 そこまでして起業にコミットメントできたモチベーションは、どんなところから来ていたのでしょうか?

モチベーションにつながっていたのは、「商売の手触り感」でした。ボルテージ時代は、1日で何千万という売上をたてる日もありましたが、なんとなく実感や手応えというのがなかったんですね。また、コンテンツのほとんどが女性向けの恋愛ゲームだったので、ユーザーが自分にとって身近ではない人たちで、あまり自分事化しきれていませんでした。それに対して、シューマツワーカーでは「自分たちでその企業を開拓し、ユーザーを自分たちで集めてくる」という、自らの手で事業を動かしている感覚がモチベーションにもつながっていました。

シューマツワーカーを成長させていく中で、ボルテージでの経験はどんなところが役に立ちましたか?

ボルテージでは、基本的なロジカルシンキングや資料作りといった、社会人としてベースとなるスキルを叩き込まれました。新卒で入った会社で社会人としての基礎をみっちり教わることができたのは、シューマツワーカーでの多忙な業務に対応するのにも役立ったと思います。

このメディアでは、創業して間もないスタートアップに入ってくる人を増やしたいという想いで立ち上げたのですが、どんな人が創業期のスタートアップに向いているでしょうか?

初期のスタートアップに向いているのは、マインドを切り替えられる人だと思います。会社を立ち上げる時には、精神的に辛い出来事が多く起こります。実際、シューマツワーカーを始めて間もない時にも、正社員としてジョインしてもらうことになったエンジニアの方が数週間で辞めてしまうということもありました。その時はビジネスサイドに注力していたこともあり、コミュニケーションがおろそかになっていました…。辛い出来事があってもマインドを切り替えて、次の日も目の前の仕事に向き合える人には向いていると思います。
また、創業期は社員が多くいるわけでもないので、戦略や作戦を練るだけでなく、自分でも手を動かすことが大切だと思います。机上の空論ではなく、自分で実行に移して事業を動かしていきたいと考えている人には、スタートアップこそ“うってつけ”の環境だと思います。

最後に、スタートアップに興味があるけど挑戦するのを躊躇している人たちに対して、コメントをお願いします。


躊躇しているということは、リスクや大企業の安定感と比較して足が止まっている人が多いのではないのかなと思います。もちろんそれを否定することはないですが、スタートアップの良さは自分の手でサービスを作り、売上を作っていくことに対する実感だと思います。今いる環境でそれが実現できているのであればいいと思いますが、 ”サービスを通して社会に新しい流れを作っていくこと” に興味があれば、飛び込んでみたらいいのではないかと思います。 もちろん、うまくいかないことや借金を抱えるリスクもゼロではありませんが、どんな状況からでも「やり直しがきかなくなる」なんてことはないと思っています。漠然とリスクを感じている人が多いのではないかと思いますが、「そんなにリスクはないよ」と、背中を押したいです。


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