もがいた分だけ強くなる
みなさん、こんにちは!スタトラのりこです。
今回は高校で約1年、大学で1学期間、アメリカに留学していた井口優香さんに留学インタビューをしてきました!
1 プロフィール
お名前:井口優香さん
留学先:高校時→オハイオ州でホームステイ
大学時→ジョージア州で寮生活
ご職業:金融機関
大学時にはカンボジアで約1週間のフィールドワーク、中国での約1週間の教育実習も体験されたそうです。
2 どんな留学をしたの?
Q 高校留学の目的は何でしたか?
A 高校留学の目的は主に3つありました。
1つ目は、自分の目で見て体験することです。海外に行ったことがなかったので、どんな人がどんな生活をしているのか見てみたかったんです。アメリカは日本にとって比較的身近な国で色んな話を聞くけれど、実際どんなところなのか。
本当に皆大きな家に住んで、大きなハンバーガーやポテトを食べているのかという興味から、社会問題、皆常に銃を持ち歩いていて、ヨーロッパ系でない人は差別されて、日本人は軽蔑される、というステレオタイプ的なものも含めて実際どうなのかちゃんと知りたかったんです。2つ目はご多分にもれず英語の勉強です。小学生のころから勉強していて中学校でも1番得意で好きな科目だったので、(自分ではすっかりそれなりにできるつもりでいたのですが)当時進路の選択肢の1つとして通訳になることを考えていたこともあり、もっとしっかり、完璧にできるようになりたかったんです。3つ目は最初のきっかけとしてはそれほど大きくないんですが、将来の進路について考える機会になれば、という思いもありました。当時思っていたこととしては具体的には、将来何がしたいのか、学校の先生になるのか通訳になるのか、他の言語系・国際系の仕事に就くのか、違う方向に進むのか考え、そのために何が必要か、就職までの計画を練るということです。実際、留学先で色んな人と出会ったり自分が色んな経験をしたりすることは、視野を広げたり考えを掘り下げたりするのに役立ちました。
Q では目的の一つ目に挙げられた「自分の目で見て体験する」に関して、何か学校生活の中で感じた、行く前に持っていたイメージと違っていたことを教えてください。
A 正直、イメージと違うことや、想像をこえることが多くて驚きました。
拙い羅列になり恐縮ですが、私が配属された町が少し変わったところだったというのもありますが、違いや多様性に寛容な人が多く、むしろ全て個性として尊重されている印象さえ受けたんです。そしてその町の中では、銃声を聞くことも、銃に関連する事件について聞くこともありませんでした。
家は確かに日本のより気持ち大きめで、中心地から離れるともっと大きくなるけど、みんながハンバーガーばかり食べてるわけではなくて健康志向の強い人は多いし、「日本人(アジア人)は勤勉」と聞くけどアメリカの人は勉強しないのだろうかと思ったらもちろんそんなことはないし。個人差はありますが全体的な印象として、勉強しないのではなく、長時間静かに机に向かうことだけが勉強じゃない、という感じでした。自分で考えて意見を言ったり創造したりと主体的な姿勢で取り組むことも大事にされていて、ややこしい計算はテストでも迷わず電卓でするし、そもそも勉強に対する考え方が違ったんです。
あとは行く前は思いもよらなかったことですが、考え方や言葉の選び方にも特徴がありました。例えばフィードバックやアドバイスをするとき、関係性にかかわらず「上手」「惜しい」「トライはよかった」「次はもっとうまくやろう」という言葉をよく使う人が多かったんです。逆の言葉を善意から多用する人はあまりいないと、滞在先の家族が言っていました。
だからと言って皆が皆が明るく楽しく前向きに生きているのかと言えばそういうわけでもなく、日本でも言われるようないじめや心の健康といった社会問題は共通していました。一方で、いじめは一時期深刻だったけれど対策がとられ改善はしていて、心の健康については偏見はあるけれど社会的にある程度受け入れられている、という話も聞きました。
沢山並べましたが、意外にもこの事について1年間で学んだ1番大きなことは、アメリカの人も日本の人も大きく変わらない、ということでした。確かに文化の違いは大きかったけど、最初は違いばかり目についたし自分も違うところばかり探しているところがあったのに、そうしてみると意外と同じところが多くて拍子抜けすることもありました。地球のほぼ真裏だから生活様式や考え方に多少の違いはあるけど、異なる環境にそれぞれ適応して暮らしているだけで結局同じ人間なんだというのが、考えてみれば当たり前のことですが大きな学びでした。
Q 大学留学の目的は何ですか?
A 私の目的はほぼ100%勉強でした。アメリカの大学生はすごく勉強するので、その環境に身を置きたかったんです。そうすることで鍛えられるし、自信もつくと考えました。また日本の大学ではカリキュラムなどの関係でなかなか勉強できないけど基礎的なことは勉強したいと思っていた分野がいくつかあるので、そういった科目を履修しました。
あとは寮生活で自己管理を学んだり、ほぼ半数が留学生という環境で知見を広めたりするという目的もありました。これに関しては高校留学の経験を踏まえ、積極的に他の学生との接点を持ったり、行事に参加したり、確実性が強く求められる場面以外の会話は必ず英語でしたりといったことを心がけ、最大限の成果が出るよう努めました。
3留学の価値って?
Q では、次に留学した時に大変だったことを教えてください。
A 高校留学で大変だったことは、まずは英語です。行ったばかりの頃は周りの会話に全くついていけないし、教科書も満足に読めないしで、何をするにも先生や周りの生徒、ホストファミリーの助けが必要でした。
英語が上達してくると、今度は発音など細かいところでできないことが目立ってきたり、聞き取れてるのに理解できないということが増えたりして、そういうちょっとしたことで意思疎通が思うようにいかず歯がゆい思いをする場面が多かったです。次にホームステイという滞在形態です。もちろん大変なことばかりではなく、私はありがたいことに素敵なホストファミリーに恵まれたので幸せで楽しかったのですが、それでも他人の家に1年間ずっと住んでいる状態なのでお互い気をつかうし、接し方や距離感がわからなくなったり、自分がホストファミリーに恵まれたからこそ、逆にホストファミリーが留学生との生活に期待したことに応えられているか自信がなくなって悩んだり、気疲れしたりすることもありました。その他に大変だったことは文化です。食べ物が口に合わないということはあまり気にならなくて、1年あるし、合わなければ慣れればいいぐらいの心意気だったのですが、大人しく周りに合わせて動くことが必ずしも美徳とされていないこと、授業では挙手して発言するのが当たり前であることなどには正直かなり戸惑いました。最初の頃、発言しないと態度点がつけられない授業で躊躇して、恐るおそる手を挙げたのですが先生に気づかれないまま授業が終わり、不甲斐なさに感情を表に出してしまったことさえありました。
大学留学で大変だったのは、まず勉強です。
日本の大学でも英語で講義を受けていたこともあり、言語の問題は高校留学のときほど大きくはありませんでした。ただリーディングの宿題が沢山出る科目は結構苦労して、「読みきること」が目標になってしまい、肝心の内容が理解できず抜き打ちテストでは0点やそれに近いものを量産しました。
それでも大変だったのは勉強の量です。私の履修単位数は他の学生より少なかったのですが、元々あまり要領がよくないこともありそれでも毎週のテスト勉強や課題にいつも追われていたように記憶しています。秋休みに先生の引率でフロリダのディズニーに行く機会があったのですが、それさえ勉強が間に合いそうにないからと断念したほどでした。でも、リーディングの課題がうまくこなせず苦労した科目に取り組むうえで高校留学の経験が少し活きたのも覚えています。高校の時に、交換留学生は姿勢も大事だということを学んでいたんです。必死でやれば見てくれている人はいると。だから、もちろんそれに期待して甘えるのではなく自分は自分の最善を尽くすことを大前提に、テストの結果にはあまり引っ張られず、必須ではないけどやったら加点される課題など、頑張ればなんとかできそうなところで全力で巻き返しを図りました。(期末の評価はまさかの、ABCDFでいうとAでした。)
もうひとつ大学留学で大変だったのは寮生活です。ルームメイトとの生活は楽しかったのですが、ホームステイと比べると日常生活のフォローは限られています。携帯のプランの更新などは困ったときはルームメイトが手伝ってくれたこともありますが基本的には自力でやるしかないことが多く、慣れない手続きに苦戦することもありました。
あとは単純に少し寂しくて笑
日本の友達にLINEしすぎて少し疎まれたこともあります。そしてホストファミリーのいる、他のプログラムで同じ大学に来ていた留学生が羨ましく思ったこともありました。
Q では次に留学で楽しかったことを教えてください。
A 高校留学で楽しかったことは、まず現地の人や他の留学生との交流です。ホストファミリーや、ホストスクールの友達と過ごす時間そのものも楽しかったですし、その中で考え方の違いに触れたり、日本ではあまりできないことを経験したりすることはいい刺激になりました。またAFSで留学していて、同じ地域に世界各国から来ている留学生と交流する機会も多くあったのですが、それもまたお互いの文化や価値観を共有でき、貴重な経験になりました。
次に、楽しかったこと、というのにしっくりくるか微妙なんですが、自分では何もできない状態から毎日必死で食らいついていくうちに、買い物が手順やお金の扱いも含めてスムーズにできたり、自力で宿題が完結できたり、同級生のサーカズムが理解できたり笑 小さいことでも自力で何かができるようになる場面が少しずつ出てきて、それが嬉しくて楽しみのひとつでした。苦しいことがあっても1年間投げ出さず踏んばれたのは、もちろん周りのサポートがあってのことですが、その他にも私自身が高校生とは思えないぐらい単細胞になって、できたこと、褒められたことを1個1個素直に喜んでモチベーションに繋げられていたからということもあるかもしれません。
大学留学でも、他の学生との交流が楽しかったです。現地の学生がフットボールの試合に誘ってくれたり、大学の近くのスタバでたわいもない話をしたりといったことや、留学生の多い大学だったので他の留学生と出掛けたり、それぞれの国の話をしたり、言葉を教えてもらったり。また、とにかく勉強が大変な中で一緒に頑張っている他の留学生の存在は励みになりましたし、一緒に食堂で夕食をとったり、色んなイベントに一緒に参加したりする時間がいい気分転換になっていました。
Q 今までのインタビューで既に少し述べられていますが、留学によって学んだことを教えて下さい。
A はい、必ずしも留学しなくても学べたかもしれないようなこともありますが、それも含めると本当にたくさんあります。
まず、先ほども言った「頑張る姿勢も大事」ということです。これは今でも大事にしています。就職すると姿勢がいいだけでは評価されにくいですが、悪いよりはよかった方が周りの人との関係も円滑にいきやすいですし、何より自分自身の気持ちが違います。頑張っていることは、なかなか結果がでなくてもその先で良くなりそうな希望を持ちやすいんです。次に、正解も不正解も人それぞれ違うということです。価値観が違う人、自分には無い概念、自分には経験の無いことって想像しにくいので、相手の行動の意図が理解できずいらだったり、逆に悪気なく相手を傷つけたりしてしまうと思います。留学という周りがあまり経験していないことを、価値観の違う人たちに囲まれて経験したことで、それをゼロにすることはできませんがそのようなすれ違いは起こるもので、誰が悪いわけでもないということを頭の片隅において動けるようになりました。
それから、「やりたくない」と思うことって実は贅沢で、恵まれたことなんだということです。
実は高校留学も折り返しに差し掛かった頃、ちょっとした怪我が原因で体調を崩し、しばらく日常生活も勉強もままならない状態でした。友達と遊ぶことはもちろん、宿題もやりたくてもできなかったんです。怪我がだいぶ治って久しぶりに授業の問題演習に集中できたとき、勉強できるってありがたいなと感じ、その瞬間の気持ちはずっと大事にしようと思いました。帰国してから今でもずっとお守りのようにしていて、勉強やそれ以外でも気乗りしないことがあるときに思い出しては自分を奮い立たせてます。
他にもありますが主にはその3つです。
大学留学では、自分のでき具合と努力、評価を見比べたとき、やっぱり姿勢は大事だな、成果がなかなか出なくても諦めず全力を尽くしていれば何かしら返ってくるなと確認することができました。
また、大学留学で全力で勉強を頑張ったことは当初の狙い通り自信になりました。帰国以降、圧倒されるほどの量を勉強しないといけないときや少し無理しないといけないときに、あの時頑張れたから大丈夫、と思うようになりました。逆にあの時できたのに今回できないはずがない!といういいプレッシャーにもなっています。
Q 留学について不安だったことはありますか?また、それをどのようにして乗り越えましたか?
A 高校留学のときは正直ただただわくわくしていて、あまり不安はありませんでした。英語はある程度できると思っていたし、足りなかったとしてもずっとアメリカにいるので頑張ればそのうち慣れるかな、とか嘘みたいな楽観視してました。
あるとすれば、日本人は差別されるんじゃないかな、現地の人に受け入れてもらえるかな、ということや、不安とまではいきませんがホストファミリーやホストスクールに来年も受け入れようと思ってもらえるような生徒にならないと!みたいな変な責任感もありました。
現地で受け入れられるか、差別されないかという不安はありがたいことに的中しなかったので、実際現地で過ごすうちに自然に解消されたという感じでした。
どちらかというと変な責任感のほうが1年間ずっと課題として残り…。
完璧にやろうとしすぎて、そううまくはいかない現実に気持ちがついていかず、だんだん不安が増大していきました。これについては、最初に気負いしすぎたのはよくなかったな、という反省点です。使命感や責任感も大事ですが、肩の力を抜いて人間同士の付き合いを楽しむことも大事だったと思うんです。私は自分のホストスクールが好きだったし、あの学校に通えてよかったと思っていますが、それはホストスクールが留学生の受け入れを完璧にやろうと肩肘張ってやっていたからではないと思います。もちろん留学生のためにあの小さい学校にできることは全てしていただいていたと思うし、使命感や責任感がないわけではなかったと思いますが、私たちを留学生としてだけでなく、一人ひとりの生徒として大事にしてくれたから居心地がよかったんだと思うんです。大学留学は、勉強が目的だったのですがその勉強が1番不安でした。
日本でも英語で講義を受けていたとはいえ、それはクラス全員が英語学習者であることを前提に進められる講義です。高校のときのように授業についていけず宿題がわからなくても、今回はホストファミリーはいません。
また、勉強量にも漠然とした不安がありました。アメリカの大学生はたくさん勉強する。自分に同じ量がこなせるかなと。これは先ほどあげた英語も理由のひとつでしたが、それよりは、日本の大学にしては少し多め、と言われる程度だった日本の大学での課題に、すでに音をあげている自分の学生としての資質に自信がなかったんです笑。学期が始まってみると、日本語でも聞き慣れない用語の多い科目は最後まで苦戦しましたが、高校留学や帰国後の普段の勉強の成果か、留学生の多い大学で多少配慮してくださる先生がいらっしゃったこともあってか、想像していたほどの問題はありませんでした。
勉強量についてですが、確かにあの量の勉強に取り組むには私の資質には多少難ありだったかもしれません笑 実質1番最初の小テストが学期が始まった翌週にあったのですが、普段やらない量と内容だからかテスト勉強をしているうちに頭の中が熱くなって熱でも出たのではないかと思ったことを覚えています笑
それ以降も勉強量には度々苦戦して…1度、枕に顔を押しつけて絶叫したこともありました。
でも、来たからには、学期が始まったからにはやるしかありません。また、高校留学の時と違い今回は成績も反映される(と思っていた)ので、ある程度の成績は維持する必要がありました。
そこで、空いた時間や食事中などに友達と話したり、学内の行事に積極的に参加したりして気分転換や情報共有を図るようにしました。
あとは学期が終わったらオハイオに遊びに行くことが決まっていたので、その時にホストファミリーに自慢しよう~と思って笑 彼らなら前を知っているしきっと喜んでくれるか、正直そんなに嬉しくはなかったとしてもいい人なので「おめでとう😊」とは言ってくれるかな、という発想です笑
具体的にGPAがどのくらいほしいか決め、そのためにAやBがいくつ必要か計算したものを部屋のホワイトボードに書いて、度々現状と照らし合わせ計算していました。
Q では次に現状の日本の留学に問題点はあると思いますか?
A 私の場合は大きな問題はありませんでしたが、先輩後輩の関係がしっかりしているので休学扱いで帰国したときにギクシャクしたり、進路について普通科の公立高校ではどうしても融通がききにくかったり、帰国から復学までの時間が長すぎたり短すぎたり…今話題になっているように学期の開始時期が違うこともあり、小さな問題はどうしても生じてくるものだと思います。
また大学留学のときは、留学している間に留学担当の先生が変わってしまい引き継ぎがうまくいっていなかったのか、単位の読み替えが留学前に聞いていたのと違う形で行われたということもありました。
生徒が自主的に留学することを前提に学校が運営されていないこともあるのかもしれませんが、留学という制度を軽視しすぎない、可能な範囲での柔軟な対応…は難しくてもせめて気持ちが、送り出す側の人や学校にあったらいいなと思います。
あとは、日本の人はほとんどが日本語を第1言語としているので仕方ないところもありますが、100点を目指して文法を覚えるのにほぼ完璧な環境が整っている一方で、実践する力を身につけるのに必要な環境は限られているようにも感じます。実際に英語で話す環境のことだけではなく、完璧にしようとするより目的を果たすことを大事にする、困っている人がいたら助ける、異なる意見や価値観、背景を理解しようとする、という考え方がそこまで根づいていないように思います。
留学すると完璧どころかほとんどできないことや、助けてもらう場面、理解して受け入れてもらうことが必要な場面、自分も理解し受け入れることが必要な場面が沢山あります。それは私たちのように日本から海外に行く学生生徒だけではなく、海外から日本に来る学生生徒も同じです。「それも文化の違いだから」と言われればそれまでですが、もう少し「自分と違うこと」に互いに寛容になり、困ったときは助けあい、完璧にやるより目的を果たす上での合格点をとることに集中するようになれば、(最後はもちろん本人次第ですが)日本からの留学生が間違いや失敗を恐れず挑戦する助けにもなると思うし、送り出す学校の生徒たちの負担も減ると思います。また、日本に来る留学生や彼らを受け入れる学校・家庭・地域の人たちも過ごしやすくなるのではないでしょうか。
Q では次に、留学の価値とはなんでしょうか?
A 大きくまとめると、色々な人と出会ったり、日本ではなかなかできない経験を沢山したりすることで、人間として成長したり自信をつけたりすることだと思います。
世界には本当に様々な背景から色んな考え方をもった人がいて、生活様式は違うけれど同じように毎日を一生懸命生きています。自分と違う言動にもその人なりの理由があって正解はひとつではなく、それを理解しようと努めるだけでも人としてずっと大きくなれると思うんです。
また、留学中はどちらかというと自分がその「人と違うことをする人」であり「同じようにできない人」です。その時に自分は周りにどうしてほしかったか、何が嬉しくて、何に傷ついたか、実際経験しないとわからないこともあります。実際その立場に立ってみることで、自分も周りに寛容になれたり、他の人が困っているときに助けようと動きやすくなったりしたように思います。
そして、あらゆる場面で少し不自由な思いをして、周りの人のサポートを感じながら過ごすことで、当たり前のことはないというか、ちょっとしたことにも感謝することができるようになりました。
またそのような周りのサポートを受けながらでも、最後までその状況を一つひとつ乗りきる経験は自信に繋がりますし、その自信は帰国後も忘れない限りずっと生きてくるものだと感じています。そして、そのような特別な時期に出会った人たちはやはり特別な存在です。帰ってからずっと連絡を取り続けている人はごく少数ですが、普段直接連絡しなくても常にどこかで気にかけていて、例えば他の国で災害があったときに「大丈夫?」と連絡をいれたり、卒業や入賞などがわかれば「おめでとう!」と反応したり。それで何か得をするなどというものではないかもしれませんが、そういう仲間が国内各地や世界各国にいることはとても素敵なことだと感じていますし、彼らの活躍ぶりが届く度にいい刺激になっています。また、色々な場所に知り合いができたことで、それまであまり身近に感じてこなかった国や地域にも関心を持つようになり、世界のニュースや情勢への感度が高まりました。
そして、自分は将来どんな人になりたいか、すぐは実現しなくても中長期的な将来どのようなことがしたいか、色々な人に会って、色々なことを経験して考えることができました。帰国後も振り返っては考えを深めたり、留学中に学んだその学び方を帰国後の出会いや経験にも活かしたりして、今後に繋げています。この学び方のもとでは全ての出会いや経験から何かしら得るものがあり、本当に帰国後や今後の成長に繋がってくると思っています。
Q 留学する人へ一言アドバイスをお願いします!
A 留学は出発が始まりでも、帰国が終わりでもなく、留学を決めて準備するところからもう始まっていて、この先一生続くものです。やり直しがきかない上に長期戦ですから、目的や目標は明確に、でも肩の力を抜いて前向きに、精一杯楽しんできてください。
4 まとめ
みなさん、いかがでしたか?
優香さんは高校と大学のどちらも留学の経験を持っていらっしゃるので、参考になる方が多いんではないかと思います。
私自身、インタビューさせて頂いている中で、「留学は出発が始まりでも、帰国が終わりでもなく、留学を決めて準備するところからもう始まっていて、この先一生続くものです。やり直しがきかない上に長期戦ですから、目的や目標は明確に、でも肩の力を抜いて前向きに、精一杯楽しんできてください。」という言葉にすごく共感しました。
帰国が終わりではないんです。留学で学んだことは一生活かし続けていけるかもしれません。それは、留学を経験する人が、渡航先だけでなく出発前でもどれだけ準備をし、ビジョンを決めて、それに向かって努力できるかで変わってきます。
これは決して長期留学だけでなく、短期留学でも同じことが言えます。
優香さん、素敵な経験をシェアして頂き本当にありがとうございました。
インタビューを受けてくださった井口優香さんのInstagramはこちら↓
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