VOY第23話「地獄の星」
パッとジョークを言える人間になりたかった。
さらっとウィットに富んだ文章を書ける人間になりたかった。
こういうのは努力して培うというよりも天性で備わったセンスの方が比重が大きいと思うので、50歳を過ぎて脳が固くなった僕にはもう無理だろうと思う。
そうしたジョークやウィットに遭遇した時には、ただただ感嘆の念、尊敬の念、そしてちょっとの嫉妬の念を抱きながらその面白さに身悶えするのが関の山だ。
…さてこの回だが、内容を言ってしまえばオカンパ人のケスの恋人であるニーリクスと、ケスに横恋慕してしまったトム・パリス大尉がすったもんだの末に仲直りをするという回だ。内容に関してはこれ以上書くこともない。
今回書きたいのは劇中でのパリスのセリフ。まずは前提条件から。
はるか宇宙の果てから地球への帰還を目指すヴォイジャー。エネルギーや食糧は切実な問題だ。食糧に関しては「フードレプリケーター」と言って、ボイスコマンドでエネルギーを分子から再配列して好きな食べ物を得る事が出来るのだが、いかんせん艦内に限りある資源を消耗する。
そこで食堂のコックを買って出たのが途中乗艦組、タラクシア人のニーリクスだ。
彼はこのデルタ宇宙域出身の人間なので、この辺りの食べ物に詳しい。そこで行く先々の星で手に入れた現地の生の食糧を使ってクルー達の食事を賄うと、その分エネルギーを節約する事が出来るのだ。
この日のニーリクスのオススメは「アルファリアのヘアーパスタ」。アルファリアという生物の体毛で出来ており、秋に毛が生え変わる頃を狙って集めておく。タンパク質たっぷりの食べ物だ。
このほかにもシリーズ内で何度も言及される「レオラの根っこ」など、クルーは栄養の摂取を第一に考え、味や見てくれなどは二の次にしなくてはならない。
とりあえず配給を受けたが具材が毛と聞き口にするのをためらうトム・パリス。そこに自分の恋人ケスにちょっかいを出していると思ったニーリクスが喧嘩をふっかけに来て、パスタを皿ごとトムの制服にぶちまけてしまう。
その後二人はジェインウェイ艦長の命令により二人だけで惑星上陸任務に向かい、すったもんだの末どうにかミッションを果たして仲直りをする。その時「パスタを投げつけて申し訳ない」というニーリクスの謝罪に対して返した言葉が、
「いやぁ、かえって助かったよ。食わずに済んだんだからな。食い物に毛が入っていると、食べる気なくすんだよ」
これ。このいかにも欧米人的ジョーク!僕にはたとえカッペリーニを食べたとしても到底思いつけない台詞だ。
あと、これは今回のスタートレックの話とは全然関係なくて、このnoteでフォローさせてもらっている方の記事から。
『英語なんて簡単である。「受験やビジネスで使う」という条件さえなければ。英語圏であれば赤ちゃんだって英語で喋っている。犬も猫も、英語で鳴いている。』
ここ読んで、頭をガツンと殴られた。
bow!とかね、meowとかね、確かに英語で鳴いてるわ。その通りだわ。ああ、なんだろう、ここでこう書ける脳みそ!このウィット!感嘆とか通り越して羨望しかない。
それとか昨日ネットサーフしてて目にしたのが、秋篠宮家の姉妹が最後の抱擁をしている画像に
と付いたキャプション。一歩間違えたら不敬罪だけど^^これを思いついた人のその思考回路!ホント羨ましい。
…とりとめがなくなってきた。そろそろ終わりにしよう。
最後こじゃれたジョークやウィットの効いたセリフで締めようと夜ごはんを食べてからまるまる4時間考えてみたけど全く何も出てこない。ほんと才能ないなぁ俺。
もう駄目だ。24時だ。時間がない。もうアップアップ。