ルーツミュージックを感じるためニューオリンズを旅した話〜DAY 7〜
翌日。
すっかり体力も回復し気持ちもスッキリしていた僕はその日、気力に満ちていた。
当初アメリカに来た時の様にやってやろうと言う気がしていた。
それにこの前日に一緒に色々なところに遊びに行っていたナオさんが旅立った。
やるしかない。
例によって昼間はホテルでまったり過ごし散歩したり情報を集めたりした。
散歩から戻り部屋に入ると僕のベッドの足元でカトリーヌがくつろいでいた。
二段ベッドの上がカトリーヌの場所なのだが、だらんと座って携帯いじったりするのに一々上に上がるのは面倒な様だ。
僕が戻って来たのを確認すると
ごめんね、ここが私のお気に入りの場所なの笑
と可愛らしいスマイルで言ってきた。
好きだ。
この急に距離詰めてくる感じは惚れてまうやろー!が発動する。
しかし楽しい時間はすぐに終わりを告げる。
カトリーナも次の街へ今夜旅立つそうだ。
ますますやるっきゃない感が増した僕はフライング気味で夕方4時ごろ街へ繰り出した。
この日は日曜日だったがやはりほとんどの店はまだやっていなかった。
ふらふらと歩き回っていると一軒ライブをしているバーを見つけた。
入ってみるとお客さんは数人しかおらずバンドもイマイチな演奏をしていた。
あれ、これいけるんじゃね?という気持ちが芽生えバンドのMC中に思い切ってステージ前まで行ってみた。
そして日本から来てるドラマーなんだけど一曲やらしてくんない?と普通に言ってみた。
まあ、いいよー。的な答えが返ってきた。
拍子抜け。
思いの外あっさり代われた。
そしてなんの曲する?と聞かれたけど何も分からねーって言ったらじゃあ適当にジャムるかと返ってきた。
そして適当にジャムってみた。
うん。
やっぱりイマイチだった。
あまり盛り上がらず自分たちももういっかー的なとこで終了した。
センキューと言い、一応記念に写真はとってみた。
このベースのやつがいい奴だったのでライブ終了後話しかけてみた。
日本からルーツミュージックを感じに来たこと。
セッションがしたいこと。
どっかいい場所知らないか。
そしてセッションでよくやる曲は何か。
など聞いてみた。
そしたらすごいちゃんと教えてくれた。
いい奴。
そして毎週月曜日の夜フレンチストリートの〇〇というライブハウスでミュージシャンが集まってセッションしてるよと教えてくれた。
ここに来て初めて有力な情報を得た。
次の月曜日はというと…
明日だ!
お礼を言って一度ホテルに戻った。
そして教えてもらった曲を何曲か聞いて覚えた。
明日そのライブハウスへ行ってみよう。
そう決心して床についた。
ただやはり前回黒人ドラマーに騙された記憶がちらついていた。
しかしもう僕に残された道はそれしかない。
どうなるか分からんけど明日になればどうにかなるだろう。
続く
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