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「海流のなかの島々」
「人間の孤独について書いてある本だ」
という薦めの言葉に反応して、読んでみました。
ヘミングウェイが他界したあとに、奥さんと編集者とで未発表の原稿を手直ししたものということです。
大きく3つの章に分かれていますが、確かに章ごとに統制が取れていないというか、つなげ合わせた感じや展開がつながっていかない感じがしました。
ブルース・リーの「死亡遊戯」のような感じというか。
ただ、内容は、さすがにガツンと来ます。
確かに、人間の孤独について書いてあります。
孤独になったときに、人は何を感じ、どう行動するのか。 なるほどな、と思いながら、読み進めました。
ヘミングウェイ自身をモデルにしているというこの小説の主人公、3つの章で、同一人物とは思えないくらいキャラクターが変わります。それが未完のために単に推敲が足りなかったのか、孤独な状況の進行による主人公の変化なのか分かりませんが、孤独な精神世界の深化のように感じられ、個人的には好きでした。
猛烈に辛いことが起こって耐えられない状況に追い込まれたとき、義務がそれを救ってくれるというのは、なるほどな、という感じです。
それにしても、登場人物、みんな酒飲みすぎでしょ。