宇宙の大きさに比べたら
宇宙の話、星空の話をしていると、「壮大な宇宙に比べたら、自分の存在なんかちっぽけで悩みがくだらなくなる」という感想をいただくことがある。
それで前向きになれたり、悩みが消えたり縮小したりするならば大変よいことだ。
でも、宇宙がどんなにでっかくても、自分は自分とゼロ距離に接しているし、悩み事はいつだって手のひらの中にあって、どんなに遠くに投げたって寝る前には枕元に帰ってきている。
観覧車に乗って自分の住んでる街を見下ろしても、自分は小さくはなれないし、悩みと一緒にその街で暮らすのだ。
なんだって本当に大きく感じるんだ。
車の音も、雨粒も、小さなため息も。
これは、ここでしか見れない景色なんだよな。
あの星に住む人からはどんなに想像したって正解に辿り着けない、とある恒星系の惑星に住む小さな人間の小さな悩み。
僕はゼロ距離で見ることができる。
だってここにいるから。
ここに在るから。