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棚田を取り巻く現状

先日公開したこちらの記事が、思ったよりも大きな反響をいただきましたので、今回は棚田を取り巻く現状から界 由布院の施設の役割を考え、こう言った解釈もできるのでは?という私の考えをまとめます。

棚田というランドスケープ

界 由布院というとなんと言っても棚田です。

界 由布院の棚田(秋)

しかし、全国的に見ると棚田は減少傾向にあり耕作放棄地になってしまう事例も少なくありません。
普通の水田に比べ機械を入れることが難しく、生産に手間がかかることや、生産量に限りがあること、そもそも農業の担い手が少なくなっていることなどが理由に挙げられます。

ある調査によると、現在日本にある水田のうち棚田は全体の6%ほどだと考えられていますが、今後ますます減少していくことが想定されます。


棚田を維持するための取り組み

そんな棚田を維持するために、全国各地で様々な取り組みが行われています。
その鍵になるのは若い人々や年から移住してきた方々です。

ブランド化

棚田を守るための取り組みは様々な形に及びます。
例えば、山形県では米をブランド化することで棚田とその米を維持しています。


オーナー制度

取り組みの形として多いのが「オーナー制度」です。
オーナーには個人がなる必要はなく、グループで出資・法人など様々な方がなることができます。

そもそも、オーナー制度とは農林水産省によると以下のように紹介されています。

オーナー制度というのは、都市住民に直接耕作に関わってもらいながら棚田を保全していく方法をとる制度です。

色んなタイプがあって、まずは農業体験がメインの型から始めるのが定石ですが、地域に合う形を見つけください。

農林水産省

オーナー制度では、棚田を観光農業地にするケースが多く、普段田んぼに入らない方でも気軽に稲作を体験してただける地域が多くあります。

こちらは、界 由布院界 別府から近い場所にある棚田で行われている取り組みです。

界 由布院

界 由布院は宿のランドスケープとして宿の敷地の中心に棚田があります。
これは、棚田の維持に向けた新しい形と言えるのではないでしょうか?

客室には棚田を楽しめるタイプと、くぬぎ林を楽しめる部屋があります。

界 由布院の客室

くぬぎ林は、棚田農家の方々が収入を安定・増加させるために始めた副業の椎茸栽培の原木に使用される木がくぬぎで、棚田とくぬぎは強い繋がりがあります。

稲が狩られ、水田のオフシーズンである今の時期は写真のようになっています。
また、春先には田植えが予定されており、また青々とした景色が楽しめるようになる予定です。

まるで自画自賛の記事になってしまったような気もしますが、私は、日本の原風景とも言える棚田に囲まれて仕事ができて楽しさと共に、棚田を維持する取り組みの一つとして働けることに誇りを感じています。


最後に

棚田を維持するために行われている取り組みは全国各地で行われています。
日本政府も、日本のピラミッドとも呼ばれる棚田を後世に残すために棚田地域振興法という法律を制定し、各種支援事業を行なっています。

棚田を観光に活かす取り組みが増えていくと思いますが、ぜひその一つに界 由布院があることを皆様にぜひ知っていただきたいです。


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