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リャンカン含みのやや難しい1シャンテン形

135や246などのリャンカン形を含む1シャンテンで、平面判断がやや難しいと感じるものを取り上げました。今回もツモアガリ確率計算機によるシミュレート結果を参考に推奨打牌を記載しています。

なお通常はマン・ピン・ソーの順に牌を並べると思いますが、個人的にピンズの視認性が一番良いと思っていること、およびキーになる部分(今回で言えばリャンカン)を左端に固めた方が全体比較しやすいことから、意図的にピン・マン・ソーの順に並べている点はご了承ください。

特に条件がなければ東1局南家5巡目の手牌ということでお願いします。

① 2メンツ形1シャンテン(リャンカン+複合ターツ+雀頭)

牌図1

・打5p
ピンフが付かないのでカン2pを先に固定し、どこが埋まってもアガリやすいテンパイになるようにします。888sが789sでピンフになる場合でも、盤面次第では打5pを選択する可能性があります。また233mが133mや335mなどの愚形複合ターツであれば、より先ヒッカケのメリットが大きくなります。


下の牌図2はターツオーバーなので少し形が違いますが、やはりリャンカンの先固定を考慮します。

牌図2

・打5p
打1pでソーズの変化を見るよりも先ヒッカケの受けを優先します。通常の1355なら5→5リーチの切り順になってカン2の最終形が弱くなりますが、今回は連続形で上に伸びているので5→8リーチの切り順にできることも強みです。また5pを切ることで9pツモで一通への変化を見ることもできます。

ポイント) 
先ヒッカケが有利になりやすい形を押さえる。


② 2メンツ形1シャンテン(リャンカン+複合ターツ+ターツ)

牌図3

・打7s
2メンツ+リャンメントイツ+リャンメン+リャンカンの形です。打7sの雀頭固定がやや優位となります。ピンズの場況が悪い場合は2pか6pを切るのも悪くありません。

牌図4

・打6p
3面トイツ+リャンメン+リャンカンの形です。こうなるとリャンカンを崩す打2pか打6pが有力となります。7pよりも先に69mを引くことが多いので先ヒッカケ優先で6pを切ります(135pなら尚更です)。中盤過ぎからは7sを切ります。

牌図5

・打5s
牌図4と基本的な構成は変わりませんが牌の並びを変えています。ソーズの4連形が変化した場合にタンヤオが消えやすく、678の三色もあるため、打5sがやや優位と選択が変わります。牌図4が3面トイツ+良形ターツの場合の基本形になりますが、タンヤオや三色の絡みで最善手が変わりやすいところに、リャンカン形の捌きの難しさがあります。

ポイント)
単独ターツが良形の場合は、雀頭固定とリャンカン崩しを使い分ける。3面トイツがあればリャンカン崩しが有利になりやすい。


牌図6

・打9m
牌図3の78mが79mに変わりました。こうなると序盤は打9mがやや優位で、中盤以降は7sを切ります。

牌図7

・打9m
牌図4の78mが79mに変わりました。牌図6以上に打9mの優位性が高まるため、序盤は打9m推奨です。局面によって2pや6pを切るのも悪くはありません。

ポイント)
単独ターツが愚形の場合は、愚形ターツを外す選択が有利になりやすい。


③ リャンカン含みのヘッドレス1シャンテン

牌図8

・打1m
リャンカン+亜リャンメンx2のヘッドレス1シャンテンです。これはリャンカンを残した方が受け入れ枚数、良形率とも有利になる形です。打1mか打6sの選択になりますが、最終形と二次変化を考えると打1mでソーズの亜リャンメンを残した方が強くなります。

牌図9

・打5p
こちらはリャンカン含みのアンコヘッドレスです。こうなると逆にリャンカンをほぐすのが有利になります(タンヤオがつかない形なので打5pを推奨)。リャンメンが先に埋まった場合は、牌姿や状況にも依りますが、単騎待ち仮テンが有力になる場合もあります(アンコにくっつけての複合形狙いなど)。


まとめ)
麻雀の打牌選択において立体的判断はとても重要ですが、平面的なデジタル判断がアバウトでは総合判断も歪んでしまいます。リャンカン形の捌きは比較的多彩であるため、パターンとしてある程度自分の型を持っておきたいところです。


参考図書)
『超実践麻雀何切る何鳴くドリル』 雀ゴロK著
『黒いデジタル麻雀』 石橋伸洋著

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