理牌について
今回はネット麻雀が中心でリアル慣れが不十分、という方向けのトピックです。フリー雀荘の猛者や、理牌や麻雀の所作に精通されている方には物足りない内容かと思いますのでその点はご了承ください。
https://www.youtube.com/watch?v=aNOjxZJod0k&t=192s
こちらの画像は平澤元気プロの動画より拝借いたしました。部分理牌という麻雀用語は存在しませんが、マンピンソーをそれぞれ1〜9からの順に並べる完全理牌と対比するのに便利な言葉ですので、ここでは使わせていただきます。
① 部分理牌の必要性
相手の理牌を読むというのは1~2ランク上の技術になりますので、まずは「相手に読まれにくい理牌をする」ことが重要となります。
数牌を1から9の順に綺麗に並べるといった、ネット麻雀の画面と同じように並べる理牌は自分が見やすい反面、相手から手牌構成を読まれやすくなるというデメリットが介在します。
「麻雀における論理的な思考」という観点では、本来不要な要素ではあるのですが、リアル麻雀が牌を扱うゲームである以上、避けては通れないカテゴリーです。
② 部分理牌の仕方
リアル麻雀に慣れていくうちに自然に身についていくこともあってか、あまり系統的に書かれている記述を見かけません。結論から言うと端に置くブロックにさえ気を配れば大きな問題にはならないと考えます。以下、自分が右利きであることを前提とした記載となります。
(1) 端に置くのがNGなブロック(特に左端)
・数牌の複合ターツ、連続形ターツ
112や334などの複合ターツは有効牌を引いてメンツ化したとき、あるいはターツや雀頭を固定するときに、変化が起こりやすいブロックです。特にメンツ化する牌をツモった時に、切った牌の周辺にツモ牌を入れるとその部分の手牌構成が読まれやすくなります。更に自分が綺麗に理牌することを相手に把握されていると、「その色の下のブロックは持ってないな」といった具合に踏み込まれやすくもなります。また23345などの連続形ターツも、ヘッドレス形の場合に手出しが入りやすいブロックになりますので、端に置かないに越したことはありません。
・鳴く予定の数牌トイツ、ターツ
例えば一番左に68mを置いていて、上家の7mをチーしたとします。マンピンソーを綺麗に並べる人だと思われていれば、マンズ待ちはほぼないと読まれてしまいます。仮にそう認識されていないとしても、本当にマンズのブロックがない場合は勝手読みをされて損することもあり得ます。そこを逆手に取って6834mのように置いたりするのも有力ではありますが、相手の読みを外すことや相手を読むことに注力するよりも、読まれづらくなる最低限のスキルを身に着けて、あとは盤面把握など別のことにリソースを割く方が個人的には好みです。
・外す予定の数牌トイツ、ターツ
これもほぼ同様ですね。一番左に68mを置いた状態のターツオーバーの選択で68mを落とすと、同様の読みをされる可能性があります。あとはアンコヘッドレスなどでターツ部分の牌が重なって頭になる場合、ターツの片方の牌だけが出て行ってしまいますので、弄る可能性のあるターツはなるべく端に置かない方が良いです。
(2) 端に置いて良いブロック
・ 独立した完成メンツ
・ 字牌トイツ
・ 鳴く予定のないトイツ、ターツ
・ 外す予定のないトイツ、ターツ
これは先程のほぼ逆と考えていただければ良く、配牌を取ったときや手が進んだときにこのような形で配置変えをすれば、無意識のうちに相手に読まれている可能性はかなり下がります。この中で補足すると、(1)の「独立したメンツ」についてはスライドへの配慮も必要です。例えば左から123mと置いていて4mを引いて1mを切る場合はそのまま入れ換えずに少しフェイクした方が良いですね。なので欲を言うならば左から123や234を置く場合は、321,432と並べた方が望ましいと言えます。
ここで冒頭の画像を振り返ってみると、ほぼこの通りに並んでいることが確認できると思います。強いていえば、14pチーでテンパイの場合に右に3枚残ってしまうので、ピンズに残りがあるとすればピンズ1メンツだからピンズでは当たりずらい、と勝手読みをされてしまうデメリットが多少あるので(当然この思考自体は誤りですが…)、556mのブロックを23pの位置に置くのがベストかもしれません。
③ おまけ
最後に理牌以外のリアル麻雀での小ネタで、打牌速度(ノータイム切り)に関する話題です。
※ノータイム切りの功罪について
(1) リーチに対して自分が無筋を切ってテンパイ、特に現張りのとき
⇒テンパイ状態でリーチにノータイムでキツい牌を切るのは、警戒度を相当増すことになるので注意が必要です。どのみち警戒はされますが少しだけ間を置いて切った方が幾らかマシです。
(2) ダマテンや鳴きが利くイーシャンテンのとき
⇒自分がダマテンをしている中盤以降に、ノータイムでツモ切るのは警戒度を増すことになるので損です(危険牌だけでなくアンパイも)。また鳴きたい牌がある場合も同様で、ツモ切る時に敢えて少し間を置くことでノーテンを装うことができれば、多少は鳴きやすくなる効果があるかもしれません。
(3) 面前(またはそれ以上鳴けないフーロ手)の1シャンテン、またはゴミ手でブラフをしたいとき
⇒これは(2)と逆の発想で、中盤以降にノータイムでツモ切ることで「もしかしたらテンパイかも?」と無駄な警戒を誘発させ、ミスリードを誘える可能性があります。自分がテンパイ速度で遅れを取っていたとしても、相手が回ってくれて間に合うことがあるかもしれません。
総じて言うと、自分のアガリに近いときに起こる無意識なノータイム切りは損になることが多いので、そういう癖に気づいてない人は少し留意してみると良いのかもしれません。
ただし、意図的に作った"間"ほど不自然に映るものはないとも言われますので・・・麻雀打ちには演技力も問われますね(笑)
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