字牌単騎にまつわる話
① ダマ6翻以上はやはりダマ
三麻の開局の親です。
2巡目にダマ7翻の字牌単騎待ちという、鬼手をテンパイしました。
ここは倍満確定で絶好の南単騎リーチ!
ではなく、落ちついて東を切ってダマが良さそうです。
三麻の字牌待ちのあがり率は四麻ほど有利ではなく、リーチして4翻以上の手はダマとリーチで局収支に大差がありません。
ダマ6翻の場合にいたっては局収支的にもダマが有利、半荘収支で考えた場合は更にダマ有利となるので、鉄ダマと言っても過言ではないかもしれません。四麻なら序盤は曲げもありですが、こんな状況は滅多になさそうです(笑)
今回はリーチして8翻あるので曲げる選択もなくはないですが、丁寧にダマにして18000をもぎ取る効率を最大化した方が良さそうです。ダマで8翻になる変化もありますので尚更ですね。
② 地獄字牌か生牌19単騎か
これも三麻でのひとコマで、リーチチートイ赤の待ち牌選択です。
生牌の9s待ちか地獄の発待ちか。
ちなみにこの両者より良い待ち候補は、東・南・西・北・中・1mの6種です。決して少ない方ではありませんが、この後すぐにパタパタ切られる可能性や点数状況を考えると、最序盤ではありますが取りダマよりは曲げた方が良いと思います。もし待ちになる牌が場に安くない28牌や、3-7牌なのであればこの巡目なら取りダマが良い気がします。
さて本題に戻ります。
ここは四麻の研究結果ではありますが、nisiさんの興味深いデータにご登場いただきましょう。
四麻の5巡目において、生牌の19牌単騎と地獄待ちの字牌単騎の期待値はほぼ同じです。(表の下から1/3くらいのところを参照。期待値が同じということは、ツモあがりの打点上昇分を考慮すると、アガリ率は地獄字牌の方が少し良いことが予想されます)。
つまり、この結果を見ると限りなくどちらでも良いという結論になります。その日の気分でもいいのです。麻雀はこの「大差がない」ということを知ることがとても重要だと思っています。
ちなみに三麻ではどうなるかというと…
三麻は牌種が少ないこともあり、四麻では端牌という理由で切られやすい19牌単騎のアガリ率が低い傾向にあることが、みーにんさんの三麻データ本により示されています(5-12巡目の平均で19牌生牌のアガリ率は43%、四麻では47%)。
一方、字牌待ちのアガリ率については生牌と1枚切れについては四麻とあまり変わりませんが、地獄待ちについては5-12巡目の平均が40%とやや低くなる傾向がありました。
参考図書)
データで勝つ三人麻雀 p55 みーにん著 福地誠編
よって、三麻でも生牌19牌と地獄字牌の単騎待ちについてあまり大差はないと言えますが、地獄待ちの字牌は巡目によるアガリ率の変動が比較的少ない(逆に言えば早い巡目は数牌待ちの優位性が上がる)ことを考慮すると、今回は序盤につき打発リーチに少しだけ分がありそうです。