#推し
推しの存在は生活に活力を生み出す
あのスペインから勝ち点3をとり
日本の逆転勝利→決勝トーナメント進出となったW杯
私も朝の4時から寒さ対策に寝袋に入りTVの前で観戦
ゴールの瞬間はやはり自然と「よしっ」やら「はいったー」なんて声が出てしまうものですね(笑)
週末ごとに夜行バスに乗り、練習や試合に日本各地のサッカー場へ足を運んでいた昔のことを思い出しました
そう、あの頃私にも今で言うところの「推し」がいたんです
10年くらいそんな生活を続けていました
今思えばよく体力も持ったなと思いますが、若さと推しの存在が私の活力となっていたのでしょう
道具にも推しがあってもいいのではないか
人物以外でも「推し」というのがあってもいいのではないでしょうか
モノそのものであったり、それをつくるメーカーであったり
手前味噌ではありますが、私は「竹用ドリル」を推したい
ここからは私の 「竹用ドリル愛」 を語ってみたいと思います
長くなりますがどうか最後までおつきあいいただけると嬉しいです
竹だけじゃない
竹用ドリルという名前ですが、実は竹だけではなく木材やアクリル、塩ビ、硬質ゴムなど多種材への穴あけが可能ないわゆる万能-マルチなドリルなんです
その中でも特に木材への穴あけに関してはこれまでの木工ドリルとは全然違うことがお使いいただくとよくわかると思います
先端はショートビットのような木工ドリルの特徴でもあるネジ状にはなっていません
三角タイプなので先三角ショートビットのように押さえた分だけ進んでいきます
スピードコントロールがしやすく止め穴加工も可能なのは先三角ショートビットと同じです
ただ、ショートビットとも先三角ショートビットとも違うのはその圧倒的な切れ味の良さです
先三角タイプなのに重たさを感じさせず、すぅーっと入っていくのです
本当にスムーズな穴あけが可能です
抜群の穴精度
通常の木工ドリルはケガキ刃とスクイ刃があり、1条タイプです
左右対称の形状ではありません
対して竹用ドリルは2条タイプで左右対称です
ですので穴精度が良くなります
もともとは尺八をつくるのに良いドリルがないかというお問い合わせがきっかけで開発がはじまったこの竹用ドリル
楽器は穴精度で音色が変わってくるといわれます
そんな楽器製作にもご愛用者が多いのは切れ味、穴の美しさ、穴精度が優れているからだと思います
また、ダボ穴加工にも適しています
0.5mm単位のサイズがあるのもダボ穴加工を考慮したところもあります
可愛すぎる木屑
竹用ドリルで木に穴をあけた時に出るこのカールした木屑
ここまでのカールはかなりの切れ味の良さがなければ出ません
色んな木材をこの竹用ドリルであけてみてください
可愛い木屑がたくさんできます
それを木の種類ごとに瓶詰めしてディスプレイすると可愛いんです
ぜひ試してみてください
私は木屑の写真を撮るのも大好きです
竹に穴をあける
竹用ドリルという名前ですから竹に穴をあけるために生まれてきたドリルです
通常の木工ドリルで穴をあけると、先端がネジになっているので竹が割れてしまいます
鉄工ドリルでも穴はあきますが、きれいな穴があきません
竹は繊維質なのでネジがあると割れてしまうのです
ネジのない鉄工ドリルではあけた穴にバリが出ます
ネジのない先三角ショートビットがあります
この製品は適用材に竹も含まれていますので穴はあきますが、穴あけが重いと感じられるかもしれません
竹が割れずにスムーズできれいな穴があけられるのは「竹用ドリル」なんです
穴あけのポイントは「押す」です
推力を与えずに同じ箇所で回転させ続けると、竹用ドリルが焼けてしまい切れなくなってしまいます
竹あかりと竹用ドリル
弊社でも現在、月に一度竹あかりづくりのワークショップを開催しています
竹に穴をあけてデザインを描いていきます
竹用ドリルをもっと多くの人に知ってもらいたいという思いからはじまりましたが理由はそれだけではありません
SDGsへの取り組み
今、問題となっている放置竹林
この放置竹林を少しでも減らしていく、そのためには伐採した竹の使い道が必要です
竹あかりを1本作ったところで放置竹林がなくなるわけではありません
しかし多くの人がつくることで伐採された竹を利用することにつながります
そしてそれがきっかけで放置竹林の問題やSDGsへ取り組むきっかけとなってほしいと願っています
ものづくりの楽しさ
正直、電動工具は重いです
たくさん穴をあけると手も疲れます
でもそれ以上に、つくる楽しさや完成した時の達成感を味わうことができます
ドリルは刃物です
穴をあける時には集中力も必要です
集中して穴をあけることで、無心になります
穴あけを終えた時に「あ~すっきりした」という感想をお聞きするのは無心になれたからかもしれませんね
でも穴をあけながら一番多い感想は「うわぁ~楽しい!」です
竹あかりづくりを通してぜひものづくりの楽しさを知っていただきたい
竹あかりに宿る力
各都道府県でサムライと呼ばれるリーダーを中心に町ぐるみで竹あかりをつくり、全国で一斉同時点灯を行うという「みんなの想火プロジェクト」がありました
この竹あかりは一年目に和歌山県の会場となったアドベンチャーワールドさんで制作、点灯されたものです
この竹はアドベンチャーワールドさんのパンダが食べたあとに残る竹の幹を利用してつくられています
竹あかりには不思議な力があるように思います
ただ竹に穴をあけただけのはずなのに、そこにあかりが灯されるとまったく違うものになってしまうかのよう
見る人の心に深く深く届く
それは時には癒やしであり、励ましであり、鎮魂であり、願いである
そんな竹あかりづくりを生業とされている竹あかり作家さんも活躍されていますが、「スターエムさんの竹用ドリルじゃなければこのあかりは作れない」という言葉をいただきました
メーカー冥利につきます
わたしたちの作る竹用ドリルが色んなカタチで誰かの役に立っている
木工ドリルはニッチな製品です
でもこうして誰かが使ってくれて、喜んでくれるのは嬉しい
竹あかりをご自分でもつくってみたいけど作り方がわからない、デザインができない・・・ご安心ください
webサイトに作り方とデザインをご用意しています
これからの課題
こんなにも推している竹用ドリルですが、いいところばかりをお伝えしてはいけません
これからの課題=寄せられるご要望も少々
もう少し長い竹用ドリルが欲しい
もともと竹用に開発されたものなのでネジ丈が少し短めです
アクリルや塩ビなども比較的薄い材ですのでこのネジ丈でも対応できると思うのですが、木材の場合は厚みがあります
今のネジ丈では貫通穴をあけるのには短いのでもう少し長いバージョンが欲しいというお声があります
サイズを増やして
どのような用途でお使いになられるのかはわかりませんが
13mmや14mmといった現在の展開にないサイズのご要望があります
別注での製作は可能ですがラインナップに加えて欲しいというご要望があります
できること、出来ないことはありますが木工ドリルメーカーであるからには「挑戦」していかなければいけない課題だと思います
最後までお読みいただきありがとうございましたm(__)m