各技術の操作方法

この記事は針ゲにおける技術解説を元に、一部引用しながら解説しています、合わせてお読みください。
またこの技術では、キーが2つ以上反応しないキーボードの場合は行えない可能性があります。


・ジャンプキャンセルについて

技術解説内でも説明しましたが、とても小さなジャンプを出す技術です。
通常のジャンプキャンセルは (1+n)で表すことができ、範囲は1<=n<=9です。

ジャンプキャンセルの使用方法


まずジャンプキャンセルを行うに当たって、以下の3つの方法があります。

・Shift ジャンプキャンセル
・Numlock ジャンプキャンセル
・CapsLock ジャンプキャンセル

それぞれ出し方を解説していきます。


1.Shift ジャンプキャンセル

Shiftキーを2つ使って行うスタンダードな方法です。
今回はキーボードに既存で付いているLShiftキーとRShiftキーを使います。

まず、左右どちらかのShiftキーを押しっぱなしにします。
※この後もう片方のShiftキーを何回押しても、キーボードの種類関わらずジャンプは出ません。ジャンプを行いたい場合は同じ種類のShiftキーを登録する必要があります。

次に、もう片方のShiftを押すと同時に、抑えていたShiftキーを離してみてください。すると1フレーム相当のジャンプが出ると思います。
この動作は、(1+n)フレームの1の部分を指します。

もう一度最初に戻って、ジャンプを出す動作を行ってみましょう。この動作を行った瞬間からほんの数フレームした後に、押した状態になっていたShiftキーを離してみてください。

これにより、1フレーム相当のジャンプを出している間に再び0.45倍の速度が加算され、ジャンプキャンセルを出すことが出来ます。離すタイミングを変えると様々な高さのジャンプキャンセルを出すことができるので、是非試してみてください。


Q. 何百回試しても一回も出すことが出来ない場合は?

残念ながら、キーボードの何等かの原因により処理が上手くいっていない可能性があります。様々なキーボードを試したことがありますが、何個かどうしても出せない機種がありました。
この場合、片方のShiftキーや別のキーに、もう片方と同じ種類のShiftキーを登録することで改善する場合があります。AutoHotKeyやスズメ蜂などのキー変更ソフトウェアで登録してください。

RShiftキーをLShiftキーに変更。

この場合、Shiftキーを押しっぱなしにしてから、もう片方のShiftキーを1回押さないとジャンプできないということに注意してください。


・二段目でShift ジャンプキャンセルを行う方法

これを行うには同じ種類のShiftキーを使う必要があります。AutoHotKeyやスズメ蜂などのソフトウェアを使い登録しましょう。

RShiftキーをLShiftキーに変更。

片方のShiftキーを押しっぱなしにした後、もう片方のShiftキーを1回押します。これでジャンプができる状態になるので、後は一段目を出し、これまでと同様の方法でジャンプキャンセルを行うだけです。
また、以下のように同時に押すことによっても可能です。

この方法は、2連納豆などのすぐに2段目のジャンプを出すタイプの配置には有効ですが、しばらくすると勝手に2段目のジャンプが出てしまうので要注意です。


・Shift ジャンプキャンセルでダブルキャンセル、トリプルキャンセルを出す方法

ダブルキャンセルは(1+n+o)、トリプルキャンセルは(1+n+o+p)で表すことができ、Shiftキーが離す動作がそれぞれ3回、4回あります。これを行うのは物凄く単純で、Shiftキーを増設すればよいです。

ZキーをLShiftキーに変更。

通常のジャンプキャンセルと同様に押します。
キーボード表示ソフトウェアの都合上、二つのShiftキーを同時に離しているように見えますが、実際には片方を少し遅らせています。
最小のジャンプキャンセルの1フレーム後に離すと(1+1+1)、もう1フレーム後に離すと(1+1+2)などと、またもやこれも離すタイミングによって高さを調節できます。
GIFの場合では最小のジャンプキャンセルの2フレーム後にShiftキーを離していることになりますね。トリプルキャンセルの場合は同様にもう一つShiftキーを増設し、順番にタイミング良く離せばできます。

2.NumLock ジャンプキャンセル

キーボードの右側についているテンキーを利用する方法です。
まずNumLockをオンの状態にします。Numキーを押して有効にしてください。一部のエンジンを使ったアイワナではNumLockを強制的にオフにするものがあるので、その場合はCtrlを押している状態でNumキーを押してください。


・1フレームジャンプを100%出す方法

これがNumLockジャンプキャンセルの基礎とも言える技術です。
Shiftキーとテンキーを利用します。

まずShiftキーを押しっぱなしにします。次にNum 0~3、5、7~9のどれかの内一つを押しっぱなしにします。その後にShiftキーを離すと100% 1フレームジャンプが出ます。正し、どちらも押している状態で他のキーを押すと勝手にジャンプが出てしまうので注意してください。

・1段目のジャンプキャンセルをテンキーで行う方法

NumLockジャンプキャンセルで1段目のジャンプキャンセルを行うためには、Shiftキー、Num 0~3、5、7~9のどれかの内一つのテンキー、方向キーの3つを同時に押す必要があります。Shiftを離すタイミングを変えることによってジャンプの高さを調節できます。

ただし、注意点があります。
まず、いくつかのキーボードではこの方法は機能しません。原因は不明ですが、おそらく基盤の設定が少し異なるのだと思います。また、Num0では無理でしたが、ほかのキーでは大丈夫の場合や、上キーを使用すると可能な場合もありました。


・2段目のジャンプキャンセルをテンキーで行う方法

2段目はさらに簡単で、Shiftキーとテンキーを同時に押すだけで良いです。


・ダブルキャンセル、トリプルキャンセルをテンキーで行う方法

これについてはあまり深く説明しません。Shiftジャンプキャンセル同様、Shiftキーを増設して順番にタイミングよく離すと可能です。


・別のキーに登録したテンキーの仕様

既存で付属しているテンキーと別のキーに登録したテンキーとでは、若干挙動が異なります。例えば、100% 1フレームを出す方法でShiftとテンキーのどちらも押しっぱなしにする動作がありましたが、別のキーに登録したテンキーでこの状態を保持すると勝手に1フレームのジャンプが連鎖的に発生します。また、2段目のジャンプキャンセルを行う動作では、Shiftを保持した状態で別のキーに登録したテンキーを離すことによってもジャンプキャンセルができます。これを用いてダブルキャンセルを出す方法もあります。


3.CapsLock ジャンプキャンセル

日本語入力IMEで使用できる方法です。
CapsLockに、ある方法でShiftキーを割り当てるとCapsLockキーを一度押すだけでジャンプキャンセルが出来るというものです。

CapsLock ジャンプキャンセルの設定方法

この方法を登録するためにはキー連射、および入れ替えソフトのスズメ蜂を使う必要があります。まず、CapsLockキーをShiftキーとして登録してください。

キーの入力変換の項目を「あり」に、
キーの連打の項目を「なし」に設定してください。

CapsLockがKey(0xF0)として反映されますが、このまま登録しましょう。
適用を押して、一旦ウインドウを閉じます。
そうしたら、一回CapsLockキーを押した後、もう一度スズメ蜂を開いてCapsLockキーをShiftキーに登録します。

しっかりと「CAPSLOCK」として登録されます。


・CapsLockジャンプキャンセルの使用方法

入力方式を全角にした状態でCapsLockキーを押してください。すると、ジャンプキャンセルが出せるようになると思います。


・CapsLockキャンセルの利点

キーを1つだけ押す、という点だけで他はあまり特徴はありませんが、1つだけ利点があります。それは、フルキャンセルで蔦を掴む方法が、事前にShiftキーを押していなくても出来るという点です。ただ、これを乱用してショートカットなどを行うのは一般的にあまり良くないとされています。
海外では、これと同様のことができるShiftUp(AutoHotKeyなどでShiftキーを離す動作を実行する関数)は不正との見方もありますので、気を付けた方が良いと考えます。


連続してジャンプキャンセルを出す方法

これも前回同様3種類あります。NumLockとCapsLockはそのまま押すだけで良いので説明しません。ここでは、Shiftジャンプキャンセルを使った方法を紹介します。


・チェーンキャンセル(Chain Cancels)

Shiftジャンプキャンセルで連続してジャンプキャンセルを行う方法
を、海外ではチェーンキャンセルと呼びます。チェーンキャンセルには、同じ種類のShiftキーを3つ使う必要があります。

左キーと下キーをLShiftに登録。

1回目のジャンプキャンセルはこれまでと同様の方法で出します。そのジャンプキャンセルを出す動作と一緒に、3つ目のShiftキーを押しっぱなしにします。すると、次のタイミングでShiftが保持されているので、2回目のジャンプキャンセルが可能になります。
この操作を繰り返し続けることによって無限に連続して出すことが出来ますが、慣れるまで非常に操作が困難なので練習が必要です。

この方法は、唯一連続してジャンプキャンセルを出すための合法的なものです。NumLockジャンプキャンセルやCapsLockジャンプキャンセルが違法というわけではありませんが、少しずる的な扱いになっています。プロセカなどの音ゲーで例えると判定強化みたいなものでしょうか。使う使わないは個人の自由ですが、一部の人からはあまり良く見られていません。中にはNumLockジャンプキャンセルを完全に禁止している針ゲもあるので、習得しておいて損はないでしょう。


・カクタスについて

技術解説内でも説明しましたが、通常では出せない高さのジャンプを出す技術です。
カクタスは(m+n), (m+n+o)…で表すことができ、特に(1+n)…などのカクタスをジャンプキャンセルと呼びます。例えば、(2+5)であれば、通常の2フレームのジャンプを出した5フレーム後にもう一度Shiftキーを解除することになります。要するに、ジャンプキャンセルの上位互換のようなものですね。

カクタスの使用方法


カクタスを行う為には、同じ種類のShiftキーを複数用意する必要があります。

XキーをLShiftに登録。

2つのShiftキーを同時押し(または、1個目のShiftキーがまだ押されている状態の時にもう片方を押す)してジャンプを出します。まず、(m+n)のmの部分のフレームを片方のShiftキーで決めます。その後、(m+n)のnの部分のフレーム数分経った後、残りのShiftキーを離します。
GIFの場合では、Xキーに割り当てたShiftキーを先に離して5フレームのジャンプを出した5フレーム後に、残っているLShiftを離しています。[(5+5)カクタス。]
ダブル、トリプルキャンセルの時同様、同じ種類のShiftキーを増設すると、ダブル、トリプルカクタス [(m+n+o)、(m+n+o+p)] なども可能です。


カクタスのちょっとしたコツ

上記ではカクタスの出し方を解説しましたが、離すフレーム数によってキー離し方の認識を変えることで、狙ったフレームのカクタスを出すことが出来ます。ここでは個人的に「やり易いな」と思ったやり方を記載します。


・(m+1)、(m+1+1)系のカクタス

これは、複数のShiftキーをほぼ同時に離す感覚で良いです。遅れて離す、という認識で行っていると +2 や +3 のカクタスが頻繁に出ます。
また、この手のカクタスは片手で行った方が安定しやすいです。


・(m+n) 2 <= n <= 4系のカクタス

この手のカクタスは何というか、本当に想像通りに行えば出ます。正直これ以外のアドバイスは出来ません。恐らくですが、カクタスを練習し始めた時はこれが一番出しやすいと思います。


・(m+n) 5 <= n <= 9系のカクタス

これは、片方のShiftキーを右手側に持ってくると凄く行いやすいです。遅れて離す、というよりは、このタイミングで減速させる、という事が意識しやすいからでしょうか。個人的に、上キーにLShiftを設定するのがお勧めです。

また、+7や+8…などのかなり遅いタイミングでShiftキーを離す必要があるカクタスは、自分の感覚だけでなく、周りのオブジェクトと照らし合わせた目印を作ると良いです。例に提示します。

配置の都合上、この上下針を(4+8)カクタスを出して超える必要があると仮定します。4フレームのジャンプは分かりやすいですが、その8フレーム後にShiftキーを離す、というのはなかなか分かりにくいですよね。
そんな時は、まずjtoolを低速にして、(4+8)のジャンプが出るまで行います。この時、どのタイミングでShiftを離したかを確認します。

大体ここらへんといった指標が出来たと思います。そうしたら、周りの針の位置関係からどの地点を過ぎたらShiftを離すかというのを決めます。この場合では、針の頂点から垂直上に引いた線(画像では赤線)を超えた瞬間に離すということを意識します。その線があるということを想像しながら、等速で練習すると安定するようになります。
目印は、針はもちろんのこと、タイルや背景を使っても作ることが出来ます。また、この方法はカクタスだけでなく、17フレームや22フレームなどの分かりにくいジャンプでも応用することが出来ます。是非実践して見てください。


・PTJについて

技術解説内でも説明しましたが、リフトを用いり、高いY座標を取得する技術です。PTJを行う為には、1フレームジャンプを出した次のフレームでジャンプを行う必要があります。

PTJの使用方法

PTJを行うには、以下の2つの方法があります。

・2つのShiftキーを用いた方法
・Shiftキーとテンキーを用いた方法

それぞれ解説していきます。

1.2つのShiftキーを用いた方法

一番ゴリ押しな方法です。1フレームジャンプを出した次のフレームでジャンプをするのは1つのShiftキーだけでは出来ないので、2つ用いります。
今回は既存で付いているLShiftとRShiftを用いります。

キーボード表示ソフトにしっかりと押下を表示させるため、
低速で撮影したものを倍速にしています。

この場合はRShiftで1フレームジャンプを出して、その次のフレームでLShiftを押しています。
ただ、自力で1フレームのジャンプを出すのは非常に難しいです。ほぼ運に頼るか、1フレームジャンプが確定で出るキーボードに乗り換えるしか方法はありません。そのような愚かな事は避けたいので、この方法はおすすめしません。ただ、一部の針ゲではこの動作が求められるので、習得して置いて損はないと思います。


2.Shiftキーとテンキーを用いた方法

一番操作的に楽でベーシックな方法です。この中にも2つ方法があります。

・2つのShiftキーと既存のテンキーを使用する方法
NumLock ジャンプキャンセルの項目で紹介した、100% 1フレームジャンプを出す方法を使います。

この場合では、まずRShiftと既存のテンキーを用いり1フレームジャンプを出します。そのRShiftキーを離した直後、LShiftキーを押してください。


・1つのShiftキー、割り当てたテンキーと他のどれかのキーを使う方法

これは前者よりもさらに簡単で、割り当てたテンキーを使う為、テンキーパッドが付いていないキーボードでも可能です。

XキーをNum0に割り当て。

Shiftキーを押している状態で割り当てたテンキーを押し、離すと1フレームジャンプが出ます。この後、どれか一つ別のキーを押すと勝手にジャンプが出ます。今回の場合は押しやすい下キーを使用しています。離すタイミングより少し遅らせて下キーを押すことによってPTJが出ます。もちろん、この動作を右キーで行ってPTJを出すタイミングと同時に移動することもできます。
下記に2つの注意事項を示してあるので、留意してください。

・Shiftキーと割り当てたテンキーの両方を一定時間押していると1フレームジャンプが連鎖的に発生してしまいます。GIFのようにすぐ離すようにしましょう。

・1段目のジャンプの高さはジャンプを出した別のキーで決まるのではなく、Shiftを解除することによって調節できます。


最後に

ジャンプキャンセルなどは出す方法によってはとても便利なものですが、出来る限り乱用は避けましょう。例えば、ジャンプキャンセルの必要のない水中で「楽になるから」と言って乱用するのは正直あまりよろしくないです。

また、ジャンプキャンセルを使うことによって全てが楽になるとは限りません。一度止まって考えてから使うようにしましょう。


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