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【閲覧注意】百生吟子に言ってみてほしい方言の罵詈雑言(蓮ノ空)

フラワー。今回はいつも以上にニッチなネタなのでご注意ください。


0 はじめに

 記事タイトルからして酷いのですが、本日は吟子ちゃんに金沢弁(石川県方言)で言ってほしい、罵倒表現を淡々と挙げて参ります。

 なぜ唐突にこのようなことを言い出したかと申しますと、先日近所の図書館で偶然にもこのような本を見つけたからです。

『県別 罵詈雑言辞典』 真田 信治/編・友定 賢治/編 東京堂出版 2011年
https://www.tokyodoshuppan.com/book/b93815.html

 「へぇー、面白そうじゃん」と思い手に取った私は、何故か自分の地元ではなく、石川県のページを目次から探して開いていました。蓮に脳を支配されている証ですね。

 すると、開いたページに列挙されていた罵倒語の中で、真っ先に「だらぶち」という単語が目に入ったのです。

「これ、前にXで見たやつ!」と瞬時によぎりました。

 104期に入って間もない頃、金沢の方言に詳しい好き好きクラブの方が、「ちなみに金沢弁では“バカ”とか“アホ”を意味する言葉として“だら”、“だらぶち”というのがあります」という趣旨のポストを、Xでされていたのを思い出したのです。

 こうして見事この本に興味を持った私は、紹介されている様々な罵倒語とその用例を読んでいくうちに、いつの間にか「これ吟子ちゃんに言ってほしいなぁ……」というゲスな発想に至ってしまったわけです。

 最初にお詫びとお断りを申し上げておきますが、吟子ちゃんがこれからご紹介するようなセリフを実際に言うような子だとは、断じて思っておりません! 徹頭徹尾、脳内で勝手に妄想したシチュに当てはめてのことです。
 せいぜい、「お芝居の脚本に書かれてたら読んでくれるかな……?」くらいの期待値です。

 なお、本書はあくまで県別の罵倒語を収集したものですので、「石川県の方言」であって必ずしも「金沢弁」とは限らない表現も載っていると思われます。
 しかし、石川県の項に「調査地点…金沢市を中心として」という備考が記載されているので、金沢弁に近いセリフが多いのではないかと判断しました。
 金沢出身や在住の方にとっては「これは厳密には金沢以外の地域の言い回しだよ」というものも混ざってくるかとは存じますが、なにとぞご容赦ください。

1 “だら” “だらぶち”

 まずはこの記事を書くきっかけとなったこの言葉から。“アホ”、“バカ”に相当する基本の罵倒語です。
 富山でも使われるらしく、富山県の項目の方で由来についての記述がありました。曰く、仏教の「陀羅尼」「陀羅仏」が由来であるという説と、「足らず」が由来であるという説の2つがあるようです。

 本文中の文例を参考にセリフを作るとすると、以下のような感じでしょうか。

吟子「誰に向こて言ーとれんて、このだら!」

 わぁ、絶対に吟子ちゃんが言わなそうな柄の悪いセリフ!
 字面でニュアンスは読み解けると思いますが、「誰に向かって言ってるのよ、このばか!」という意味合いの文章です。これは高飛車な女の子役のセリフとして言ってほしいですね。

 ちなみに、富山の項での“だら”の説明で「相手への親しみを込めた優しいいましめ表現としても使われる」とあり、石川の項でも「(甘えて)だらぶち」という用法が紹介されていたせいで、照れ隠しとか冗談めかした近い距離感で“だらぶち”を言ってくれる吟子ちゃんという電波も受信しました。

 上記のセリフにしても、例えば「吟子ちゃんは私のこと、好き?」って訊かれた際に照れてもじもじしながら「……誰に向こて言-てれんて……このだら……!」って返してるシチュに変換すれば、ガラの悪いセリフから一気にツンデレセリフに早変わりしますしね!

2 “あんぱん”

 “駄目だ”、“役に立たない”という意味の言葉らしいです。菓子パンのあんぱんが、中に空洞(餡を入れるスペース)があることが由来だそうで。
 本文中の例文では「このネジあんぱんになっとる」など、主に道具が使い物にならないという意味で使われていました。

 これは普通にスクールアイドルクラブの活動中にも使えそう。「針があんぱんになっとる」とか呟いて花帆ちゃんが「アンパン?」と首を傾げる一場面とか、既にあった気がします(存在しない記憶)。

 ともあれ今回の記事は罵倒語を言ってもらうシチュなので、

吟子「自分から『やる』って言っとったがにぃ、サボるとか……あんぱんや」

 こんな感じでしょうか。恐らく有言不実行な真似をしでかした友達とかに対して、しっかりせい的なお叱りも込めて言ってるイメージです。
 もちろん、心底から愛想を尽かして軽蔑するような表情と声音で言ってくれても、全然かまいませんけどね!

3 “黙っとれま”

 “黙っていろ”という命令形、強めの語気での言い方です。
 これも花帆ちゃんとか姫芽ちゃんとかに「吟子ちゃんのかわいいところ」や「好きなところ」みたいな話題を延々続けられた時なんかに、「もう……少し、黙っとれま……!」って恥ずかしそうに言う感じで実際にいけそうな気がします。

 罵倒シチュとしては、吟子ちゃんの気持ちとかその場の空気を読めずつい調子に乗ってベラベラ喋り散らかしちゃった時とか、何かに関してマイナス寄りな弄りトークをしちゃった時に、冷たい感じで言ってもらいたいですね。

吟子「……うっさいな、黙っとれま」

 これ、吟子ちゃんからガチトーンで言われたら顔面蒼白になって必死に言い訳する自信があります。

5 “なめんなま”

 “なめるな”、“なめやがって”という、反骨・反発の意思を示す金沢弁です。
 これはラブライブ!大会の予選や本選で、他校のスクールアイドルクラブから挑発された場面なんかで言ってもらうと映えるのではないでしょうか。

吟子「……私らのこと、なめんなま。あんたらなんかに、負けっかいや」

 シチュのイメージとしては、挑発に対し他のメンバーが怒って何か言い返すより先に、吟子ちゃんが前に出て行ってこのセリフを言い放つ感じですね。
 後で同期組から「吟子ちゃんかっこよかったよ」とか囃されて、もじもじしつつも「だって、あんな風に言われるの、許せなかったし……!」とあくまで前言撤回はせずにライブ本番へ臨んでもらいたいです。

6 “のどから手入れて肋骨からんころん言わしたろか”

 ド直球の罵詈雑言。脅し文句の定型文だそうです。
 「奥歯ガタガタ言わせたろうか」とかはたまーに演芸とか昔の創作とかで見聞きすることがありますが、肋骨というより人体の深い部分への影響を仄めかしてる分、こちらの方が迫力ある気がします。

 その割に擬音が「からんころん」という、軽快でちょっと可愛らしい耳障りの表現なのが面白いギャップになってると思います。鬼太郎のゲタの音みたいで。

 この言い回しについては、吟子ちゃんのお祖母ちゃんに言ってみてもらいたい気持ちがあります。活動記録本編では、落ち着いた優しい喋り方のお祖母ちゃんでしたが、演じる能登さんがドスを利かせてこのセリフを言ったら恐怖で腰を抜かす自信がありますね。

 あとは、ハスノソラファンタジー時空とかの創作世界設定として。
 物語中盤~終盤あたりで捕縛した敵モブから情報を聞き出す際に、(昔、お祖母ちゃんが言ってた脅し文句があったはず……確か……)という感じで、吟子ちゃんが精いっぱい凄みながら言ってのけるのも乙ではないでしょうか。

7 終わりに

 我ながら大変益体のない妄想記事になってしまったと痛感しております。ここまでお読みいただきありがとうございました。

 にわか知識で文例を考えた金沢弁素人ですので、地元の好き好きクラブのみなさんからすれば違和感の強い部分などもあったかと存じます。
 もし、今回挙げた以外にも吟子ちゃんに言ってほしい金沢弁のセリフや言い回しがありましたら、罵倒語に限らず可愛い言葉でも何でも、ぜひともnoteにまとめてみたり、Xなどでご紹介してみていただければ幸いです。

 それでは、またの機会に。



〈余談〉

 石川県の次のページが福井県だったのですが、“かち割るぞ”、“かち殺すぞ“、”かち殴るぞ”といった言い回しがやたら出てきたせいで、「物騒な徒町」なる悪しきイメージが脳裏に浮かんでしまいました。

小鈴「徒町たちまちかち殴ります!」

小鈴「はいっ! どたま、かち割ります!」

小鈴「かち殺せばいいんですね? わかりました!」


 ちなみに越前市の言葉らしいので、敦賀でも使われるのかは不明です。
 末尾にて雑文、大変失礼いたしました。