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インド人は仕事ができる人とできない人の差が激しい


インドの会社に就労して、日本での職場と比べ、仕事ができる人とできない人の差が激しすぎることが長らく疑問だった。
他の日系企業の知り合いの人と話していても強く同意してくれたので、日本で就労経験のある日本人なら多くの人が違和感を感じることなんだと思う。
なんだか今日その疑問が少し解けたような気がするので、忘れないうちにメモ。あくまでも自分的考察なので悪しからず。

仕事ができる人とできない人の差が激しい。その理由の一つは、自分の仕事を人に任せない人が多いこと。

日本でも、仕事を人に割り振れない、自分で抱え込むタイプの人は存在する。
でもそれは多くの場合、意図的ではなく、何でも1人で抱え込んじゃう性格なだけという場合が多い。

インドでは意図的に、生まれてから競争社会を生きてきたが故に、人に自分のナレッジを無償でシェアすることに対して必ずしも肯定的でない人がいる。
要するに、他人に自分の培ったスキルをシェアすることにより自分のポジションが奪われてしまうことを恐れているのだ。

今日、1人の同僚から聞いた話によると、
「1年半クラウドチームで働いてるけど、実務経験をしたことはほぼないよ。自分の上司が僕の仕事も奪ってしまうんだ。彼には毎日、仕事を振ってくれとお願いしているけど、彼は自分もそんなに仕事がある訳じゃないという。でも業務時間外にPCを開くと、彼のTeamsはいつもオンラインになっているんだ笑」

彼の上司が部下に仕事を振らない本当の理由は分からない。でも自分も彼と似たような状況で、上司から野放しにされた結果、大した成長が感じられず沈んでいたので、『Indian people are actually quite greedy』と自虐的に笑う同僚に元気をもらった。
インド人のこういうところ好きなんだよな。なんというか、雑草魂?どんな逆境でも自暴自棄にならない。どうにかなるよ、と笑いに変えてしまう。

自分も報われないなと思うことが多いけれど、同僚の話を聞くと、みんな厳しい状況でよく頑張っているなと思う。

そもそも大卒の初任給が30,000〜50,000ルピー(日本円:5万〜8万ほど)と他国と比べると低いのに、さらにEmployee bondsという最低就業期間が決められている場合もある。
ある同僚は業務上関わる人からの嫌がらせにより退職願を出し、Employee bonds を破ることになってしまったため、4ヶ月分の給与が差し止めになったという。
4ヶ月タダ働きなんて日本ならありえない!って思うけど、ここでは通用してしまう。

またインドの会社は退職することに対して、日本よりもポジティブなイメージがあった。
最終出勤日の人を「All the best!!」とみんなで祝ったりしているのを側から見ると、去り行く人に罪悪感などを感じず、気持ちよく送り出してくれるのっていいななんて思っていたけれど、実は離職届を出してから最終出勤日までのnotice periodの間、上司から冷たい態度を取られることは珍しくないらしい。

話が逸れてしまったが、自分の会社でもめちゃくちゃ仕事ができる人はいる。でもなんでこんな簡単なこともできないんだ!ってなるような残念なレベル感の人もいる。
インドは日本の会社のように一括研修制度があったり、業務を一通り覚えるまで1人がついてくれるOJTなどが存在しないので、自分がどのチームに入り、どの上司の元で働くかによってその後の成長度合とキャリアプランがかなり違ってくる。どの上司に当たるか、それは運なのだ。
だからこそ日本人から見て、仕事ができる人とできない人の差が大きく感じるのだと思う。

日本の会社で当たり前のように存在していた研修制度とOJTは、貴重なものだったのだなと改めて感じる。
どこも完璧な職場なんてないが、日本の会社は組織として、チームとして動くには強いと感じる。

かたや全然組織として機能してないインドの会社でも、不満や理不尽な扱い、あれやこれやを愚痴りながらも笑いとばせる同僚がいるのは幸せだ、Haridramで同僚とラジカチョリを食べながら考えていた。


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