私的バラナシの楽しみ方
今まで喧騒から逃げるように旅先を選んでいたけれど、今回は写真と撮るために、よりインドを感じるバラナシに来ました。というか色々行き詰まっていて、今がバラナシに行くタイミングだと思い立ちました。
バラナシの最初の印象は、想像通り「汚い」。
インドは各地で雰囲気や食事、人が違うけれど、日本人のイメージするあのインドはここからきているんじゃないかと確信しました。
けたたましく鳴るクラクション、道路に散乱するゴミ、牛のフン、5分も歩くと汗だらけになる湿気。
ハードコアインドだ。
自分が旅先での事前の情報収集にどうしても気が進まないだけかもしれないけれど、これで1日や2日で帰ってしまっていたら、単に汚い街だなで終わっていたかもしれない。でも今回たっぷり5日間滞在して、途中でゲストハウスのオーナーのおすすめの場所など教えてもらい、少しずつバラナシの見どころが分かってきました。
ガンジス川の主要なガートを眺めるクルーズやバラナシの歴史が分かるミュージアムなどバラナシで個人的にグッときた場所をシェアします。
ネットでコロナ後の情報を見つけるのは難しく、インドあるあるなのですがGoogleマップ上にあってももうやっていないお店もたくさんありました。インドは個人商店の開店、閉店のサイクルが早くて驚きます。
1. 朝のガートを観察する
早朝のガートに向かうと、ガンジス川に幻想的な光を灯す朝日と沐浴をする巡礼者、地元の人、観光客が見れます。時間帯はやっぱり朝がおすすめです。
また私が行った8月は雨季で川の水位が高く、ガート沿いの道が沈んでいたため散歩ができませんでした。またボートも最初は乗れませんでしたが、運良く3日目で解禁になり、ゆっくりとボートからガートを眺めることができました。地元の人が乗るボートはとにかく大勢の人を乗せようとするので、結構長い間待ちましたが、やっぱりボートは良かったです。
外国人には地元民より高く請求するインド人。黙って自分の考える適正金額をいつも渡すスタイルですが、この時200ルピー渡したらみんなが100ルピーでええねん!って金徴収するおっちゃんに怒ってくれて、100ルピー返してもらいました。
10月から3月までは、ガート沿いを散歩することができるそうです。
2. ガンジス川クルーズ
クルーズはこのサイトで事前予約できます。
夜のクルーズに乗りましたが、各所のガートや、Dashashwamedh GhatでのGanga AartiやJalasen Ghatでのプロジェクションマッピングなどが船の上で優雅に見れて、ちょっとディズニー味を感じました。
船はGuru Ravidas Ghatというガートから出発しますが、このガートも一番賑わっている場所から少し離れていて、比較的静かで落ち着いたガートでした。川沿いでゆっくりするならここが一番かも。
3. Virtual Experiential Museum
バラナシの歴史が映像や資料から学べます。ただ外国人価格を取るのであれば、英語のコンテンツをもう少し充実させてくれても良いのでは?とも感じました。
4.Manikarnika Ghat近くの新しい建物
正式名称が分からないのですが、複数のヒンドゥー教寺院につながるゲートのような建物。新しくできた場所で、裏の路地とは一変してゴミが少なく、洗練されていました。
川に向かって歩くとフードコートやSBI Bankなどもあったりして、今後のバラナシのポテンシャルを感じざるを得ませんでした。
バラナシのまたクルーズで見たプロジェクションマッピングはここのガート(Jalasen Ghat?)で行われており、ここだけやたらと近代的で新旧のコントラストが面白かったです。
5. Ramnagar Fort
各所ガートの対岸にあります。最後の方、もう見るところがなくなってきて惰性で行きましたが、まあまあ面白かったです。時間が余ったら行くと面白いくらいの場所でした。シェアリキシャで行くならLankaに行きたいと伝え、BHU GATE FOUNTAINのあたりで乗り換え、ラームナガルフォートに行きたいと伝えると辿り着きます。
6. レストランおすすめ3選
デリーグルガオンなどの街と比べると、バラナシはかなり食のバラエティに乏しいと感じました。カレーは早々に飽きてしまったので、ほとんどBona cafeかSushi cafe で食事をとりました。Bona cafeは長居できる居心地の良いカフェで韓国料理なども食べれます。Sushi cafeはあらゆる日本食が食べれて、日本人の観光客らしき人もたくさんいました。正直、バラナシでこんなに美味しいお米が食べられると思いませんでした。他にもiba cafe megu cafe など日本食レストランの情報があったのでGoogle mapを見てお店に行きましたが、残念ながら2023年時点では閉店していました。
Shree Cafe(インド料理)
Bona Cafe Restaurant & Sala Guest House(韓国・インド・日本料理)
Sushi Cafe And Continental Restaurant(日本料理)
7. サイクルリキシャ・シェアリキシャを乗りこなす
行きたい場所に移動するには、徒歩も可能ですが、この暑い気温の中長時間歩くのはなかなか大変です。でもリキシャのおじさんと毎回大声で交渉したりするのも面倒です。そういう時は信頼できる人(ガイドやホテルの人)に相場と乗り方を聞くのが良いです。サイクルリキシャは主要なゲートの場所を伝えれば、その近くまで行ってくれます。シェアリキシャは1人でもそんなに高くなく、希望の場所に着いたらそっと相場の金額を渡せば問題ないと思います。それ以上のお金を要求されてもその金額が相場以上だったら、黙って立ち去るのが一番。インド人はお金持ちの外国人に高額なお金を請求するのは普通で、貰える人からはどれだけでも貰おうというマインドです。
Dashashwamedh GhatでのGanga Aartiは普通だった
毎日開催されるアールティですが、毎日ものすごい数の人が来て祈りを捧げます。
ダシャーシュワメード・ガートは人が多すぎて、よっぽど早くから席取りをする以外はボートから見るのが良いと思います。でもボートに乗るのに500ルピー徴収された上に、礼拝僧たちがあまり近くで見れなかったので、ちょっと期待はずれでした。
また右と左で2つのアールティが同時開催されていて、ちょうど私が座った場所は2つのアールティが同じくらいの距離で見れたので、音楽や掛け声などが混ざって、ちょっとカオスな感じでした笑
次の日クルーズで通ったアッシーガートのアールティの方が、礼拝僧を間近で見れてかつ一体感があったので、見るならアッシーガートがおすすめです。
一番良かったのは、やっぱり朝のガートでした。沐浴をする人、礼拝のための花と蝋燭を買う人、体を洗う人、ニームで歯を磨く人、人の生活が神、宗教、そしてガンジス川と共にあるのを観察できて、これだけでバラナシに来れて良かったと思いました。
各所で近代化が進み、どんどん利便性が高くなる中、バラナシは変わっている場所もあると思うけれど、おそらく何十年前と変わらない生活もたくさんあるのだと思います。
次々に話しかけてくるリキシャのおじさんや物乞いや各種物売りなどを振り払ったり、ふっかけられた時点から適正価格まで落とすための戦いだったり、ゴミだらけの道を移動しなければならなかったり、こんなウザさや不便さや非日常を求めて各地から観光客がやってくるのかもしれない。
わざわざ観光客のために便利な移動手段を用意したり、外国人向けのレストランを作ることなんかしなくても、ありのままがよそ者を惹きつける。それがインドなのだと改めて思いました。
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