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「居心地の悪い部屋」【ウミガメのスープ|水平思考推理ゲーム】
問題(難易度★★☆☆☆)
部屋の中には何もないのに、男はなぜか「ここには長くいられない」と言って出て行った。なぜだろうか?
※数行下にヒントあり
ヒント
1. 男が出て行ったのは、命の危険を感じたからですか?
→ はい。
2. 部屋の中には家具や道具が何もありませんでしたか?
→ はい。
4. 男は自分の意思でその部屋に入りましたか?
→ はい。
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ミニ小説には答えが含まれています。
答えだけ知りたいひとは、ちょっとスクロールするとすぐに答えを見れます。
ミニ小説「居心地の悪い部屋」
男は目を覚ました。どうやら、白い部屋にいるようだ。
何もない。家具も窓もない。ただ白い壁と白い床、そして自分だけ。
──なんだ、ここは?
記憶が曖昧だった。なぜ自分はこんなところにいるのだろう?事件に巻き込まれたのか。身体に傷はないが、ひどく寒かった。肌が刺されるように冷たい。
「くそ……」
壁に手をつくと、氷のように冷たい感触が返ってきた。その瞬間、背筋に悪寒が走った。これは……コンクリートじゃない。冷えきった金属の壁だ。
息を吐くたびに白い煙が上がる。
男は扉を探した。幸いなことに、ドアはすぐに見つかった。冷たく固い鉄の扉。恐る恐る押すと、簡単に開いた。
──助かった……!
男はすぐに部屋を出て、肩で息をした。寒い外から室内に入ったときのように、空気が異様に暖かく感じる。
「おい、大丈夫か?」
振り向くと、作業服姿の男がこちらを見ていた。
「勝手に入っちゃだめだよ」
そう言われて、男はようやく気づいた。自分がここに来た理由を。
──そうだ、俺は……。
「……すみません。ちょっと様子を見ようと思って」
男は苦笑いを浮かべた。
彼は探偵だった。昨夜、ある倉庫で起きた盗難事件の調査に来ていたのだ。酔っていたわけでも、事件に巻き込まれたわけでもない。ただ気を失い、自分で調査に入ったことも忘れていた。
「もうちょっと中を見たいんだけど、暖房って…ないんですか?」
彼がそう言うと、作業服の男が吹き出した。
「そりゃ無理な相談だ。そこ、冷凍庫だからな」
(了)
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答え
その部屋は冷凍庫だったのだ。
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