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プロフィール写真について

一時期、1回33000円でとってもらったことがある。
横浜のみなとみらいに行って、高いスーツ着込んで、
カッコつけたポーズで写真撮って。

確かにその時撮った写真は出来栄えも良かったし
一流の起業家のように見えなくもないので
多くの方からお褒めの言葉をいただいた。

しかしあるときに俺はその写真を全て捨てた。
「俺っぽくないな」と。

血迷ったのかもしれないが、
俺はその当時の33000円の労力をドブに捨てたのだ。

お世話になったカメラマンの写真を全て捨ててしまうなんて、
一体どんな心境の変化なんだろう。

「成功者」の教えを忠実に守る

俺は2017年ごろから2年ほど、起業塾に通っていた。
そこでプロフィール写真においても
「ちゃんとしたカメラマンに写真を撮ってもらって、それをプロフ写真にせよ」と
「成功者」の方からありがたい教えを受けた。

そのために俺は普段着ない高いスーツを着て、みなとみらいで撮影に臨んだのだ。
イケてるポーズ、普段からすると結構調子に乗っている感じで
撮影していた。普段会社で死んでるのが嘘みたいにね。

33000円もしただけあって出来栄えも良く、
そのことから「服のセンスがいい」とか
色々お褒めの言葉をいただいたワケだ。

「ある人」を除いては騙すことに成功した。
手玉に取ったり取られたり、そんな起業家時代。

いつも着ている「擦り切れたスーツ」

しかし俺がいつも会社に行くときに来ていたスーツは
高いスーツでなく、擦り切れそうでテカテカになった
安物のスーツなのである。

高いスーツで立ち回ってるなんて、嘘っぱちなのだ。

俺が写真を撮った時は、普段ブラック企業に行っているときの
テカテカじゃないイケてるスーツを着ている。
その当時は「ブラック企業なんぞ擦り切れたスーツで十分だ」
というマインドでいたということを加味しても
違和感を感じざるを得なかった。

俺がプロフィール写真を撮ったときに使ったスーツは
異業種交流会であったり、他者と出会って
しっかりしなければならない機会限定版だった。

そんな場所に擦り切れ寸前のスーツで行くわけにいかないからね。
ブラック企業でボロボロになりかけている
自分を見せるわけにはいくまいよ。

違和感

そんな俺がある時、「辞めたいことを辞める」
ことをやり始めたときに、いろんなものを断捨離し始めた。

その果てだろうか、SNSで使ってるプロフィール写真に違和感を感じたのは。

「うーん、これオレっぽくねぇな」

自分の顔なんぞ毎日見慣れているのに
それに対して否定する意識が浮き出てくるとは。

なんか無駄にカッコつけてる。
自分の弱いところを隠しまくっていて
ダサいところを見せたくない、オレは本当は、そんな思いがある。

「俺は一流の起業家だ」という思いで撮影に臨んだ当時なので
背伸びをしまくっていたが故に自然体を感じなかった。

自分の弱さを認めるのも大事なのでないかー。

そう思った瞬間、俺は33000円の労力をドブに捨てたー。

総括

自分に嘘をつくということは他人にも嘘をつくということ。
「自分は起業家だ」と言って、どんだけ嘘をついてきたか。
そのことを本当だと信じきって、
取り返しのつかないことになったらどうするのだろう。

一番大事なのは「自分の中心に戻る」

その一環で33000円を捨てた、というだけの話だー。

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