シャベルとキクのお話 その4
このお話は、しゃべるの大好きシャベル(S)と、聞くの大好きキク(K)が、気になったことを2人で気ままに話した記録です。2人がどういう人たちか、どこで話しているか、わからないことだらけ。早速覗いてみましょう。
シャベル(以下S) こんにちは。
キク(以下K) こんにちは。今日はシンプルな挨拶だね。
S さっそくだけど、今日は、アメリカでの出来事を話したい。
K アメリカでの出来事?壮大なテーマか?
S アメリカのお役所仕事の話。一般化できないと思うけれど、アメリカのお役所に勤めている人たちって、かなり個人の裁量が大きいと思うんだ。意味わかる?
K あー、DMV(自動車免許センターみたいなお役所)みたいな?
S そう!なんで知ってるの?まさかキク、アメリカにいたの?
K いたよ。送別会をシャベルが開いてくれたじゃん。おでん屋さんで。
S あっ。そういえばキクには聴いてもらってばかりで、キクのことを聴いてないや。教えて。
K いいよ、話したいときに話すから。なんの話だっけ?
S そうそう。仕事でさ、お役所に対して、とある申請の代理をすることになったんだよね。
K そんなことしてるの。それで?
S なんでそんなことになったかと言うと、アメリカのお役所で本人のための手続きを進めようとしたら、その本人が電話してこないと進められない、本人が不安ならあなたとその本人が2人とも揃った状態で電話してきて、とのことだったんだ。2回電話して確認したけど、そのお役所の2人ともそう言ってきたの。それで、その本人とともに電話したのさ。
K ほうほう。
S そしたら、そのお役所のスタッフ、私にしたら3人目のスタッフだけど、その人が、「え、あなた(シャベルのこと)だけで進められるよ?」と言って進めてくれたの。
K 進めてくれてよかったね。
S そうなんだけどそうじゃない!恥ずかしかったよ、だってその本人には、一緒に電話しないとダメなんですって言って来てもらってたから。
K なんで対応が違ったのかな?
S なんかさ、結構そのスタッフの判断に任せられてるよね。スタッフが、ボスに確認してきます!、と言うことが日本よりも少ない気がする。その場で、イエスかノーを伝えられることが多い。
K 確かになー、ちょっと違うけれど、レストランで、このメニューに牛乳入ってますか?子どもがアレルギーなんです、と聞くと、大抵はその場で入ってるとか入ってないとか答えてくる。念のため厨房に確認します!、とかいう人が、日本のレストランの店員さんより少ない気がする。
S そうそう!ある意味、いろいろ想定して動いている気がしてすごいけれど、反面少し不安なんだよね、ダブルチェックしなくていいのかな、と。そんな感じで、お役所も、スタッフによって指示が違うことがあるから、同じような状況の人の同じ質問に対して、スタッフによってかイエスかノーかが違う。
K なんでかね。確認することにコストをかけないのか。ボスに聴きに行ったら、そんなこと自分で判断しろ!、という感じなのかな?
S ボスが怖い説?もしさ、後々あるスタッフの回答が間違いでした、となると、どうなるのかな?
K 間違えてた!で直して終わるのかな?ある意味、人間らしいよね。絶対間違えちゃダメ、となると、これもあれも確認しなきゃと遅くなるし、間違えたときも隠そうとしてしまいそう。
S なるほどねー。間違えたときも、この指示がわかりにくかったから間違えたんだ!、と言っていくと、改善しそう。間違えて謝るだけだと改善しなさそうだよね。
K なんか、自分で言うのもなんだけど、今回私がたくさん話したね。
S 話せ話せ!
K さようなら。
S あ、さようなら。