シャニマスは、今何時(いつ)か?
1、はじめに
~ソーシャルゲームでは御法度である“時”という概念に挑む理由を添えて
シャニマスは芸術である。それは誰が言ったのだろうか、しかし、このゲームを紹介する上で一番簡潔に表現する上では最も適しているといっても過言ではないのかもしれない。カードの一枚絵、キャラを主軸とする、若しくは、ユニットを主軸として展開されるコミュ、そして、絵やコミュによって積み上げられたユニットの関係性やキャラクターを表現する曲。それらは、数多くの人をシャニマスPとして誕生させてきたに違いない。
さて、このように綿密に練られたストーリー展開、ないしゲーム展開をしているシャニマスであるが、ふと年齢順にキャラクターが並んでいる絵を見たとき、ふと違和感に気づいた。高校1年生である福丸小糸(誕生日11月11日)の年齢は16歳であるのに対し、風野灯織(誕生日3月4日)の年齢は15歳なのであった。当然年度始まりは4月なので、この表記に矛盾があるわけではない。しかし、ここまでストーリーや設定が綿密に作りこまれているシャニマスが、果たしてこの誕生日を適当に設定したのかという疑問が浮かぶわけだ。
という事で、今回、私はシャニマスについて、二つ考えることにした。
① キャラクターの誕生日から分かる設定上のシャニマスの日付を考察。
② この設定上の日付がどのようなイベントがあった上での日付なのかの考察。
①の考察に関してはかなり簡単である。高校1年生、高校2年生の子たちを、誕生日順(最小値は4月1日、最大値は3月31日となる。)に並べる事ですぐに日付のあたりがでる。
しかし、②の考察に関しては、かなりの情報量の少なさから成り立っている。賛否の分かれるところであるだろう。ただ、賛否は分かれるべきであり、そちらの方が、議論が展開するはずなので、是非とも忌避なく自分の意見を持っていてほしい。これはあくまで、一つの考察に過ぎないのだから。
それでは、日時考察の方、始めていきたいと思う。
2、ゲーム設定上の日時はいつなのか
考察した方法は高校1年、2年のアイドル達の誕生日を集計、そして、4月1日から順番に並べることによって、年を一つ取っているかどうかの境界を見つけることである。一先ず、下図を見てほしい。
この表の、長く、太い線の上部が、既に年を取っている、則ち、日時としては、過去となる部分、下部が、まだ、年を取っていない、則ち、未来となる部分である。
この表から分かる事は、園田 智代子氏はすでに一つ年を取っているため、2月24日は経過しているという事、そして、風野 灯織氏は、まだ誕生日を迎えておらず、彼女の誕生日が3月4日であるということである。
以上のことから、2月24日は過ぎているが、
3月4日は経過していないという事である。そして、これに矛盾する資料は存在しないという事である。
まとめ
ゲーム設定上の日時は、どうやら、2月24日~3月4日の中の約1週間の中にあるとしてよい。
3、ゲーム設定上の日時は何を意味するか。
~覚えた違和感とその違和感を解決するための考察
以上、ゲーム設定上の日時が、2月24日~3月4日であることが判明した。では、このゲーム設定上の時間とは、一体何なのかという話になる。最初、筆者はW.I.N.G攻略が始まる時期ではないかと考えたが、ここで一つ、疑問が生じたのだ。まずは、この違和感がどこから生じたかを説明する。
全てのキャラクターのプロデュースエリア『W.I.N.G』の、最初のコミュのプロデューサーのセリフである。
(283プロダクションに入社して数か月……
いよいよ俺が、アイドルをプロデュースする時か来た)
この時、数か月とは、基本的には4~6か月の事を言うが、人によっては、3か月の事も数か月といえば、7か月の事も数か月というのだ。しかし、10か月を超えると、それは数か月の範囲から超越するだろう。
さて、W.I.N.Gイベントの最初のコミュが3月初めだとすると、プロデューサーは、その数か月前に入社するわけだが、果たして、入社は3月の数か月前に行われるのだろうか?
日本において、新入社員の入社は4月である。4月に入社して3月からプロデュースを始めるという事にするならば、283プロダクションに入社して11か月となる、則ち、数か月という言葉と辻褄が合わないのである。
さて、何度も言うが、シャニマスの設定は綿密に練られているのである。こんなミスを果たしてするだろうか?
私はそうは思わないのである。故に私は一つ、仮説を立てたのである。
仮説:2月24日~3月4日は、W.I.N.Gのイベントが終わった週である。
以降、この仮説を成立させるための辻褄合わせを行っていく。但し、証明の簡略化のために、以下の条件を用意する。
条件①:1か月を4週間とする。
条件②:W.I.N.G準決勝、決勝は、W.I.N.Gシーズン4第8週の翌週に両方開催されたとする。
条件③:プロデューサーが283プロダクションに入社したのは四月の第1週とする。
このような条件を設定する事によって、W.I.N.Gイベント終了週から逆算すれば、辻褄が合うようになっているのだ。
W.I.N.G決勝週を2月24日~3月4日の間、則ち、3月第1週としているわけなのだが、そうすると、W.I.N.Gシーズン4第8週は2月第4週に行われており、シーズン1第1週は7月第1週に始まるという事が逆算できる。
7月第1週は、4月第1週からちょうど3か月。数か月ととってもいい期間なのである。則ち、W.I.N.Gコミュとも辻褄があっているのだ。よって、この仮説が証明できたとしても良いだろう。
4、この考察は他の考察の土台になり得るかもしれない。
~オ♡フ♡レ♡コ 黛 冬優子 を例に。
この考察を用いる事で、他の考察をすることもできるようになる。例えば、オ♡フ♡レ♡コの時の黛冬優子とプロデューサーとの関係なども、考察がしやすくなるのではないか。
アイドルイベントの4つ目、「静寂の頃はまだ遠く」季節的には冬が始まるちょうど前の話であり、11月あたりの話だと推定できる。11月は、W.I.N.Gシーズン3、前半が展開されている。W.I.N.Gシーズン3といえば、本性を現した黛冬優子が、事務所に来て、改めてアイドルへの決意を宣言するイベント(諦めたくないものはひとつだけ)が発生する。このイベントの後にオ♡フ♡レ♡コイベントが発生すると考えると、コミュだけでは読めなかった黛冬優子とプロデューサーとの関係性がまた少し、見えてくるのではないか。
このように、時系列の整理ができるようになり、アイドル達の関係、アイドルとプロデューサーとの関係がどれだけ進んだ上でのコミュなのかという、前提がこの考察からしやすくなるのではないか。
当然、ソシャゲというシステム上、年齢を考えてしまうと、矛盾が生じてしまうものも多々あるが、それは伝家の宝刀、アイドル年取らないシステムを採用してもらえれば、強引に説明付けることも可能なのではなかろうか。
5、アイドル年取らないシステムを採用する必要がある例
~ストーリー・ストーリーを例に。
2020年5月1日現在行われているイベント〈ストーリー・ストーリー〉では、年齢という概念がある事によって、とてつもない矛盾が発生する。それは、「田中 摩美々と白瀬 咲耶は何故まだ高校に通っているのか」という点である。W.I.N.G終了時点で、3月初頭、則ち、高校を卒業していてもおかしくない両者だが、そのあとのイベントでも、普通に学校に通っている。当然これは矛盾であり、この問題点をそのまま放置するわけにもいかない。
しかし、ソーシャルゲームたるもの、年齢という概念を気にしてはいけない。なので、これはもう強引にアイドルは年を取らないというシステムを使用してあげるしかないのである。結局3月5日を過ぎても風野灯織は櫻木真乃や八宮めぐるに年齢が追いつくことはないし、小宮果穂はいつまでも小学生なのだ。しかし、時間だけはちゃんと過ぎている。それはソシャゲでは致し方ない事なのかもしれない。
6、総括
~よきシャニマス考察ライフを。
この考察はかなり強引なところが多い。まずもともとソシャゲでは考えてはいけない時間軸というものを考えてみたものなのだから、すぐにこの考察は破綻しかねない。
しかし、この考察がある事で、アイドル達の関係、アイドルとプロデューサーとの関係は、推定しやすくなり、コミュにまた一つ、深みが出るのではないかと思う。というか私はそうなる事を願っている。以上をもって、この論文は終わりとする。