昔の男~season3~孝史という男07
そろそろ、終わりの始まりが近づいてきた頃。孝史とは、付き合って3年ちょっと経った頃だった。
まだ、完全に孝史の呪縛から抜けられてはなかったが、そろそろしんどさが限界に来ていたとは思う。
冗談でも大きい声を出されたり、手が上に上がると、体がビクッとする。電話やメール音が鳴ると、心臓がバクバクする。等々諸々etc…
友人と居るときの電話なんかは最悪で、出るまでは何十回でも掛かってくる。
そのころ、私は、アパレルショップでアルバイトをしており、そこでたくさんの人たちと出会って、ものすごく楽しく過ごしていた。
当然孝史はいい気はしない。
「隣のショップのお姉さんと飲みに行ってくるね~」
「店長に誘われたからみんなで晩御飯行ってくるね~」
だめとは言われないけれど、絶対に終電までに帰るようにきつく言われていたし、
終電よりも前には孝史から何度も何度も電話があるので、私は従っていた。
もっとみんなと話したいのに~。。。
私は、何があっても、孝史の電話に従っていた。
何があっても。。。
その頃は、もう、怖いとゆう感情を通り越して、とにかくお説教されないようにうまく生きていこうと努力していた。