昔の男~season3~孝史という男04
大学のクラス飲み会に行ったことを白状した私は、翌日、孝史にお説教をされることになった。
と言っても、誰とも何もなかった。ちょっと酒癖の悪い私が、大きい声になったぐらいだった。
正直、この時は、もうすでに、何を言われるのか怖くてたまらなかった。
孝史は1日仕事だった。運転をする仕事。
それが理由で、お説教から逃げられると思っていた。
でも、甘かった。
孝史は、仕事中もずっと電話を掛けてきた。6時間以上話していただろうか。。。
私は、大学の授業にも出られず、自分の車の中でひたすら孝史に謝り続けた。
携帯の充電が無くなりかけ『終われる…。』と心の中でホッとしながら、それを伝えると、コンビニで充電器を買ってこいと言われた。
何を言われていたかって、「お前は浅はかな女だ」「嘘をついてまで男と喋りたいのか」「下品な女」「クズ、恥を知れ」まぁ、そう言った事を1日中言われ続けてたわけです。
一番強く言われたのは、「俺にまで恥をかかせる気か。俺の友人がお前が飲み会に行ったと知れば恥をかくのは俺。」←これに関しては振り返り書いている時点では『は?』って理解不能なんですけどね。
その時は、「本当にごめんなさい、私が悪いです、もう二度としません…」
今思い出すと笑いそうになったが、情けなくて泣きそうにもなった。
よく、こんな小娘にそこまで熱を持ってお説教できるなぁ、と、途中『無の境地』に達する瞬間もあった。
私も、何も疑いもせず、よく謝り続けたと思う。
だって、別に悪いことなんて何もしてないのに。