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<映画メモ>

ジム・ジームッシュ

「コーヒー&シガレット」

「パターソン」

久しぶりにこの人の映画を見た。

舞台を始めた頃「ストレンジャー・ザン・パラダイス」や「ダウン・バイ・ロー」「ナイト・オン・ザ・プラネット」「ミステリートレイン」をみた。

「コーヒーアンドシガレット」

コーヒーとタバコを小道具にした小エピソードのオムニバス。

この人の得意なスタイルだ。起承転結のあるものと尻切れトンボのものと。。

さりげなく出てくるイギーポップとトムウェイツ。ビルマーレーなんかがいい。

ここまできてきづいた。なんだよ、よかったのって有名人が出ているパートじゃないか。誰だかわかんない人が出てても良いなって作品作ってよ。構造的に普通にハリウッドのやり口になっちゃうじゃん。悪くはないが、これは絶対に見なきゃいけないわけではない作品。だけど嫌いじゃない。

それで

「パターソン」

これは好き。いいね。主人公のバス運転手の詩人。

大きな特別な事件が起きるわけじゃないけど、毎日の一コマ一コマが事件ってこと。自分のこのコロナ禍でポエトリーリーディング、詩の朗読に触れることがあったこともあり、詩人に共感できる内容だった。そう詩人は専門のプロである必要はない。バーテンダーだったり、工場労働者だったり、小学生であったり、他のいろんな仕事をやりながら空いてる自分の時間に詩を読んでいけばいいのだ。いい詩ができたらあなたは詩人なのだ。

主人公役のアダムドライバーはじめ役者が淡々と良い。この人は「沈黙」の宣教師、スターウォーズのシスの騎士、ユダヤ人刑事などいろんな役をやるけど今回は本人そのものなんじゃないかという等身大の良さだ。

とある事件のせいで凹んだ主人公が水辺で出会う、日本から来た詩人の役で永瀬正敏さんが出てる。

永瀬さんがとても良い。

一人一人の人間やその営み、詩人や無名の芸術家に対する尊敬に満ちた作品だ。

永瀬さんがインタビューで言っていたが、「このご時世に奇跡のような作品です」

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