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映画「プロム」テーマがあるから細部が輝く!


<映画「プロム」テーマがあるから細部が輝く>
Netflixで「プロム」すごくよかった。
タイトルのフォントから歌、踊り、芝居がキラキラしてる。
メリル・ストリープなど有名キャストだけじゃなく、周りの若い役者たちのエネルギー。刺さるしワクワクするし、幸福なエネルギーにあふれている
その理由を考えた。答えは作品のテーマだ。この作品にはテーマがあるから輝くのだ
「テーマとか堅いことはちょっと。。」
「何も考えず楽しめるのが一番だ。テーマとかやめてくれ」
エンタテイメント作品がテーマを持つことに対するアレルギーを
持つ人たちはいると思うけど、根本的なところで作品にはまずテーマが必要だ。テーマが最初の骨組みだ。
この作品が輝いているのは「テーマ」があるからなのだ。
なぜ今?なぜ「この今」にこの作品をやるのか。
それは言葉でも言えないとダメなのだ。
テーマがあることで作品の強度は増し、輪郭もハッキリしていく。練られたテーマがあることで要求される表現のレベルが上がり、作品に大事な細部の基準がハッキリする。
どの作品とは言わないが。。。
ハリウッド作品でも日本映画でも面白くないもの、はっきりしない作品は確信的なテーマがないのが大きな理由だ。
テーマは背骨だ。
テーマがないとキチンとした作品ができあがらない。
「プロム」には社会の現在がある。アメリカの抱える今の問題が沢山入っている。
社会の今ときちんと繋がり、この難しい世界の中で希望と未来を謳った作品だった
セックスの多様性の尊重と、それに対する無理解と暴力、大統領選で突きつけられた社会の分断、南部を中心としたアメリカのもう一つの顔・キリスト教原理主義、DVなどの親と子の関係の問題。。
描き方によっては未解決の深刻な一つ一つのテーマをキラキラな輝けるエネルギーで描く
このところ見たもので一番だった。
エンタテーメントとして金を儲ける中にも社会の今を切りとっていく、テーマににしていく
テーマが先だったかビジネスが先だったかはわからないし、どちらでもいい。
どんなビッグビジネス作品でも現在社会のことを何らかの方法で捉えていないものは機能しないし、
逆に。。
社会のことを訴えたかったら圧倒的に面白くないといけない
面白くなかったら負けなのだ。
スタンダップコメディも全く同じだ、とまた思う。

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