胸糞悪いなァ、オイ

この文章は所謂排泄物である。
他人に見せる為に作っていない。
けれども、この感情を表に出さずに抱えていられるほど私は大人ではない。
そんなくっだらない文章だ。

原因はついさっきの出来事。
職場の同期が社内政治を駆使して気に入らない上司を失脚させた。
これだけだと分かりづらいので、もう少し丁寧に説明すると、わが社の上司は云わば「社内ニート」「パワハラ上司」である。やるべき事を部下に押し付け、少しでも気に入らない事があると怒鳴り散らす。つらい仕事、厳しい仕事からは逃げ、上司として我々部下を守る男気すらない。まぁ、そこらじゅうによく居るダメ上司である。

私の同期は、そんなダメ上司に煮え湯を飲まされ続けていた。
ダメ上司に言い返せない性格のせいで、私以上に被害を被っていた。
日々怒鳴られ、理不尽に仕事を押し付けられ、プライドを傷つけられてきた。しかし同期も同期でなかなかに性格が悪く、右に行っては左の悪口を言い、左に行っては右の悪口を言うという、巧言令色鮮し仁を地で行くような人間だった。

私も私で上司をよく思ってはいなく、同期と一緒に悪口を言ったりなんだりかんだりとしていたのだが、私はさすがに上司を追い出そうだったり、謀略に陥れようなんて考えはなかった。
「会社はお金を貰いに行くところ。仕事の対価が貰えればそれで満足」と考えていた私は、そのように日々をぼーっと過ごしていた。そして同期は、その間に上司を陥れる為にそのさらに上の上司にある事ない事を吹き込んでいた。

そして今日、上司は役職を追われた。
正式に言えば、役職と給料は上がったが業務内容は皆無。
すなわち、窓際に追いやられた。
そして同期は上司が空けたポストにすっぽりとハマった。

同期に対しては、元々油断ならない人間だなと感じていたが、ここまで人の足元を掬う事に徹しきれる人間だとは思わなかった。私自身、同期に対する嫉妬もゼロではないのだが、どっちみち来年の3月には会社に居ない人間なので羨ましいも何も無いというか…(私の事情を説明するのは面倒なのでこちらを参照)

なんにせよ、私は無性に腹が立った。
たとえ相手がいけ好かない上司であったとしても、他人を謀略に陥れて、それで何も悪びれる事無く、他人から生きがいや仕事を奪い去る。
最低の人間だと思った。こうはなりたくないと思った。それをヘラヘラしながら見過ごしている同僚にはもっと腹が立った。明日は我が身だと思わないのか。嫌いな人間になら何をしてもいいのか。その姿を自分の親や子供、配偶者に見せられるのか。陰口を言うだけならまだしも、正当な手段ではなく政治的な策略によって役職や仕事まで奪うというのは一線を越えている気がした。あまりにもやりすぎだ。

この会社は、常に誰か1人を虐めて回っている。
これは私が3年前に入社した時からそうだった。
何かしら理由を付けて、陰口を叩き、輪になって正義の名の下に1人を虐める。前任のターゲットは人事異動で別の事業所へ旅立った。そうしてしばらくすると今の上司がターゲットにされた。そうしてイジメの連鎖はぐるぐる回っていくのだ。

細かい話をし始めると専門性が高くなりすぎる上に特定の危険性があるのでやめておくが、確かに上司は嫌われていた。確かに仕事っぷりはひどかった。けれども、会社を良くしていく為には他のやり方は無かったのか。指導や話し合いで解決は出来なかったのか。私の同期はそこに頭が回らない人間ではない。出世の為に利用したのだ。自らの私利私欲のために身近な嫌われ者を利用したのだ。それを汚いと言い切る私は子供すぎるのかもしれない。
だが、そんな事を悪びれずに出来るような大人になるくらいなら私は永遠に子供でいい。他人を陥れてまで手に入れたい地位や名誉なんて、どこにもない。

他人は他人、自分は自分。
家族でもない上司に思いを馳せている暇があるなら自分の仕事に集中せねばならないのだが、初めて体験する社内政治という大人の壁にカルチャーショックを受けてしまった。

まったく…。
胸糞悪いなァ、オイ。

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