【行政書士試験FIRST STEP】5話 試験日までの勉強戦略
いつまでに行政書士試験の全範囲を終えますか?
行政書士試験はご存じの通り、かなり試験範囲が広い試験となっています。購入した参考書の分厚さに驚き、とりあえず勉強を始めてみるものの、志半ばで挫折してしまう人も少なくありません。
しかし、当然のことながら合格を勝ち取るためには、最低でも参考書に記載されているものについては、ある程度頭に入れた状態で試験本番を迎えられるようになっていなければなりません。
ある程度頭に入れた状態と言うのは、欲を言えば「○○について教えて」と友人から言われた時、「ああ○○ね、○○っていうのは~」とつらつらと答えられる状態になっておきたいものです。
その状態になるためには、あなたが天才でもない限り、参考書や問題集を1周終わらせた程度では到底難しいと言えるでしょう。
繰り返し繰り返し参考書や問題集を読み込み、体に知識を染み込ませておく必要があるのです。
しかし何事もまずは最初の1歩から。
そこでいつまでに全範囲を終わらせるのかを事前に計画立てておく必要があるのです。
遅くとも夏前には1周終わらせておきたい!
行政書士試験は11月半ばの日曜日に行われます。
十分な知識の習得のためには各予備校で模試が実施され始める7月の前には遅くとも全ての科目をある程度触っておかなければなりません。
遅くとも夏が始まる6月後半までに行政書士試験の試験範囲を1周終わらせておいた方がいいでしょう。
最終目標は1週間で範囲を1周できるように!
繰り返しになりますが、行政書士試験は同じ範囲を繰り返し勉強することが重要です。
勉強を続けていくうちに「本当は別の参考書の方が効率がいいんじゃないかな?」と迷い、新しい参考書や問題集を購入してしまうことがあります。
しかし、大手予備校が監修している参考書や問題集はどれも、程度の違いはあれど、掲載されている内容は全て行政書士試験に合格させるためのモノです。
そこに奇跡的な方法や、革命的な覚え方なんてものはありません。
複数の問題集を1周ずつやるよりも、同じ問題集や条文をどれだけ完璧に覚えられたか、それが重要となります。
最終的な目標として1週間で全ての範囲を勉強できるようになり、繰り返し繰り返し脳に情報を叩き込めるような環境を作り上げれば、合格に一歩近づくことができると思います。
いつまでにどこまで終わらせるかを決めて一日の勉強量を決めましょう。
11月半ばに試験がある。
その対策をするために模試が始まる夏前に試験範囲を1周終わらせる。
試験直前期である夏を迎えたら、1週間に1周は試験範囲を勉強できるようになっている。
そこさえ決まってしまえばあとは簡単です。
理想のスケジュールと自分の進捗具合を勘案して、現在の自分がどれだけ勉強しなければならないのかを決めていきましょう。
注意しなければならないのはスケジュールを立てる際に、不測の事態が起きたとしても対応できるように緩く組み立てることです。
スケジュールを厳しくすると、どこかで躓くと「ああ、今日はもうダメだ」となってしまい、モチベーションが著しく低下する恐れがあります。
特に受験勉強時には急な体調不良、急な出張、急なプライベートのお誘いなどで予定が崩れやすいです。
その全てに敏感に反応してしまうと、結局目標が達成できず「自分はダメな奴だ……」とモチベーション低下の無限ループに突入してしまう危険性があります。
安心してください。行政書士試験に挑戦する受験生も、息抜きにゲームをしたり、会社の同僚と深夜までお酒を飲んだり、恋人とのデートを楽しんだりしています。
重要なのはそれ以外の時間を勉強に充てることができるかということです。息抜きを恐れず、それでいて目標を達成できるようなスケジュールを組んでみましょう。
模試はできる限り受けておきましょう!
7月頃から各予備校で模試が始まります。
是非とも受けておくことをオススメします。
模試ってただの練習でしょ? 1回受けとくだけで十分、十分♪
過去の私もそう思っていました。
しかし、考えてみてください。あなたは制限時間が3時間の試験を受けたことがありますか?
3時間勉強することはあるかもしれませんが、試験を3時間ぶっ通しで受けるというのは中々無いのではないでしょうか。
無策に突撃すれば、ほぼ確実に試験時間中に集中力が切れ、更に考える力が低下してボーっとしてきます。最終的には机に突っ伏していびきをかいて寝てしまうなんてこともあり得ます。
私は行政書士試験においては、知識量よりも、試験を最後まで完遂できる体力の方が重要だと考えます。その体力は単純な走り込みで身についたりはしません。
実践を重ね続けることで、徐々にできるようになっていきます。
だからこそ模試を受けることが重要なのです。
模試は実際に会場で受験することをオススメします。自宅受験だと、本番環境である、朝起きてから家を出て会場で受験する体験を受けられないからです。
最後の一週間で過去3年分の過去問を解いてみましょう!
当然ながら各予備校が作成する模試と本試験の問題は毛色が違います。
模試の問題ばかり解いていると本試験の問題とのギャップに戸惑うことが多いです。
これは某有名予備校の講師の方がおっしゃられていたことですが、直前期、特に最後の一週間に改めて過去の本試験問題を解いておくことをオススメしていました。
私も実際に試験1週間前に3日に分けて解いてみました。
複数回受験であったため、自分が実際に本番で受けた問題を解くことになったのですが、解いてみたところ
「(この問題が解けないようじゃ)そりゃ不合格だわな」
と納得したのを覚えています。
まとめ
以上の点をまとめると
模試が始まる7月を迎える前には、試験範囲を1周終わらせることを目標に勉強をしていきましょう。
重要なことは参考書や問題集を繰り返し繰り返し勉強することです。
最終的な目標は1週間で全ての範囲を終わらせ、それを何周も繰り返すことです。
以上の点を達成するために、一日にどれだけの勉強が必要なのかを逆算してみましょう。長い受験勉強では不測の事態が起こり得ますので無理は禁物です。
3時間試験を受け続ける体力をつけるために模試はできる限り受けましょう。会場で受験することで、本番当日試験が始まるまでのシミュレーションもできます。
最後の1週間で本試験の過去問3年分を解いてみましょう。
これらのことを意識しつつ、計画的な行政書士試験の勉強を行っていきましょう。
次回からは実際のFIRST STEPとして各科目の全体像についてお話していきたいと思っています。次回もお楽しみに。
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