「削ぎ落とされたデザインをstand.fmプロダクトの強みに」~Designer Interview~
今回は、stand.fm の初デザイナーインタビューです。2021年6月に2人目のデザイナーとして入社された加藤さんに、stand.fm への転職した理由や、stand.fm のデザイン・プロダクト開発組織/文化などお伺いしました。
加藤 遼 stand.fm デザイナー
クックパッド株式会社にてデザイナーとして新規事業の立ち上げに携わる。その後、株式会社エブリーにてライブコマースサービスの立ち上げやレシピザービスの運用改善を経て、2021年6月よりstand.fmに入社。
自己紹介・これまでのキャリア
── 加藤さん、自己紹介お願いします!
こんにちは。デザイナーの加藤です。stand.fm ではデザイナーとして UI/UX 全般を担当しています。
── 加藤さんのこれまでのキャリアについて教えてください
大学と大学院では情報工学を専攻していてコンピュータービジョンに関する研究をしていたのですが、それとは別に独学でWebデザインの勉強をしていてキャリアはデザイナーとしてスタートしました。stand.fmの前は株式会社エブリーという会社でライブコマースサービスやレシピサービスのデザインを担当していました。エブリーではライブコマース事業の1 人目デザイナーとして2年ほど立ち上げに携わり、その後レシピサービスのデザインを担当しました。
──情報工学専攻だったのですね!エンジニアではなくデザイナーになった理由は?
元々ものづくりが好きで「ものづくり」を学ぶために、大学では情報工学を専攻しました。当時、ものづくりといえばエンジニアだと思っていましたが、サービスの体験を創る肩書として「デザイナー」という職種があることを知ってから、広義な意味でのデザインに興味を持つようになりデザイナーになっていました。
stand.fmのテックイベントに参加して、その日の夜に応募
──stand.fm への転職するきっかけを教えてください
stand.fmがスタートアップ界隈で多くの人に使われ始めた頃から自分もユーザーとして使っていました。
stand.fmのプロダクト自体がとても好きで、サービスとして今後stand.fmがどうなっていくのか興味を持ちました。それで、去年の冬、stand.fm が主催で開催された Developers Night というイベントに参加し、イベント後すぐに採用ページからデザイナー職に応募しました。
そのイベントは主にエンジニア向けの内容だったのですが、どんな人達がstand.fmの開発をしているのか知りたかったのと、単純にstand.fmの技術とデザインにも興味がありました。イベントでは、共同代表2人のあやたろうさんと河合さんから、stand.fmの実現したい未来の話や今後の技術的挑戦などの話があり、他にはエンジニア数名による技術テーマでの登壇、デザイナーの登壇もあり、より興味が沸きました。
また、イベント最後の Q&A で、「デザイナーの募集はしているのか」という視聴者からの質問に、「1 名だけしている」と共同代表の河合さんが回答されていて、その日の夜イベント終了後、採用ページから応募しましたね。stand.fm のデザイナー応募要項を見て、スキルセットや自分の経験が役に立てそうだと思いました。
面談をしていただき、最初の3ヶ月間は、副業で stand.fm のデザインに携わることになりました。その間でも、やはり自分のこれまでの経験やスキルセットが活かせそうだなと感じましたし、自分が信じたプロダクトの成長にコミットできるなら幸せだなと思いました。そして正社員としてオファーをいただき、 2021 年に 6 月に正社員として入社することになりました。
ユーザーさんからのフィードバック1つ1つにちゃんと目を通している文化
──stand.fmの組織文化や雰囲気についてどう感じましたか?
PM やデザイナーだけでなく、エンジニア、その他の職種の方々までが、ユーザーさんからのフィードバック1つ1つしっかり見ているのがとても良い文化だなと思います。stand.fmのslackでは、ユーザーさんからプロダクトに関する機能要望やフィードバックがリアルタイムで流れる slack channel があります。みんながその流れてくるフィードバックにちゃんと目を通していて、リアクションを付けたり、そこでコミュニケーションが発生していて、とても良いなと思いました。
あとは、エンジニアもデザインに興味を持っていて、UI/UXに関するレビューをしっかり入れてくれるところですね。例えば、「このアイコンだと、意図したUXにならないと思う」、「ここが数pxズレている」など細かくチェックしてくれますし、開発メンバー全員で実機アプリを触る時間を設けていたりもします。
自分がデザインしたものが、意図しない形で世に出てしまうのはデザイナーとして怖いことなので、エンジニアから細かくレビューが入ることはとても有り難いです。
あと、Google Calendar 上で予定が全然埋まらないのには少し驚きました。stand.fmではMTGがとても少ないんです。おそらく、共同代表の河合さんができるだけMTGの時間を少なくするよう意識されているのかと思います。MTGが少ないので、まとまった時間が取れないといった状況にならず、デザイン業務に集中できるので良いなと思います。
2人目のデザイナーとして入社、"stand.fmらしさの理解"をする
──stand.fm に2人目のデザイナーとして入社してから、どうやってデザインに着手していったのですか?
stand.fm では、サービス立ち上げ当初から今までデザイナーの大石さんが 1 人でデザインを担当していました。
なので、stand.fm のデザインについてなにか言語化されていたり、ドキュメントにまとまっていたり、ということがありませんでした。
自分は2人目のデザイナーなので、まずは大石さんが今まで作ってきたstand.fmのデザインや考えを理解することが大事だと思いました。最初の 1 ヶ月間は毎日 1 時間以上 メンターの大石さんと話す時間を設けてもらい、一緒にワークをしたり実際の業務を細かくレビューしてもらうことでstand.fmの理解を深めていきました。
これは「stand.fmらしさの理解」のワークで行ったものの一部です。デザイナー大石さんと2人でstand.fmのイメージを擦り合わせしていきました。
stand.fmの洗練されたシンプルなデザインで、他のライブ配信サービスと差別化する
── デザイナーとして、今後 stand.fm をどういうサービスにしたいですか?
ライブ配信サービスは機能が多く他分野のアプリではなかなか見かけないほどに見た目も盛り盛りといった、デコラティブなものが多いんです。stand.fmは自分が使い始めた頃から機能は増えているにも関わらず、デザインは一貫してシンプルさを保っています。
機能が増えていったときに多くの選択肢をユーザーさんにただ提示しただけでは、何をしたら良いのか取捨選択のコストが高くなってしまい、結果的に機能の便利さより使い勝手の悪さが勝ってしまうことがよくあります。 当たり前ですがユーザーさんのやりたいことを直感的に実現できることが大切で、stand.fmであれば、それを削ぎ落とされたデザインによって実現できると思っていてます。今後他のライブ配信アプリと比較した時に、この削ぎ落とされたデザインがユーザービリティの良さに繋がり、アプリのひとつの強みになってくると思っています。
デザイナーとしてはそういったユーザーが本当に求めているものを突き詰めて洗練されたプロダクトをデザインしていきたいです。 プロダクトとしての質が高く、ビジネスも成功しているよねって言われたいですね。
──stand.fm では、どんな人が文化や雰囲気に合いそうですか?
スタートアップで、まだ人数(2021 年 7 月時点 30 名)も少ないフェーズなので、幅広く興味を持てる人が楽しめると思います。組織の 6-7 割の人数がエンジニアなので、エンジニアじゃなくてもエンジニアリングへの理解があるとより強いと思います。
あとは個人的にですが、パーソナリティー的に穏やかで優しい方と一緒に働けるといいな(笑)。既存のメンバーもみんなとても優しくて穏やかな雰囲気です。
「優しい世界をつくる」というビジョンのもとプロダクトつくりをするメンバーなので、優しくて思いやりのある人と一緒に働きたいですね。