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【完全保存版】EIP-1559についてしっかりと理解しよう!

こちらの記事では、EIP-1559のガスの考え方を丁寧に学んでいきます。

なお、より詳細は、こちらの記事をご確認ください


1 ガスあたりの料金の構成について

現在の、ガスあたりの料金は、次の2つから構成されています。

2 基本料金(base fee)について

1 ブロック毎の変動

基本料金は、ブロック毎に変動します。

2 変動の要素

この基本料金は、前のブロック(親ブロック)実際に使われたガスの量で変動します。

たくさん使われた場合、基本料金が上がります。

3 変動の制限

なお、この変動は12.5%以下に抑えられています。

4 バーンされる

この基本料金は、バーンされます。

つまり、ブロックを作った人などに、この基本料金は渡りません。

5 総量は減る?

基本料金がバーンされるということは、総量は減るのでしょうか?

これだけの話ではそうとも言い切れません。

後で詳しく見てみましょう。

2 優先手数料(priority fee)について

1 マイナー(現在はバリデータ)に支払われる

この優先手数料マイナー(ブロックを作る人)に支払われます。

そのため、たくさん払えば優先してブロックに入れられます。

なお、The Mergeが完了し、現在はPoSに移行したため、現在は、バリデータに支払われます。

2 高いと必ずブロックに入れられる?

基本料金も同じですが、優先手数料「ガス当たりの料金」です。

例えば、下の例を考えてみましょう。
(ここは記事が見つけれなかったので、推測箇所です。)

私はブロックに入れられる具体的なロジックまでは学びきれていませんが、私がマイナーなら、下を入れたいとは思いました。

3 合計手数料との調整

例えば、あるユーザーがガス当たりの料金500で抑えたいと想定していたとします。

基本料金は300くらいかなーと予想していました。

でも、基本料金はブロック毎に決まり、変動していましたね。

下のように、基本料金が想定より多いと、予算オーバーしてしまいます。

これを防ぐために、最大手数料(max_fee_per_gas)が設定できます。

下の場合は、これにより、優先手数料は50になります。

3 ガス上限とガス目標について

1 ガス上限(ガスリミット)について

ガス上限はその名の通り、ブロックに入れることができるガスの上限です。

こちらは※ブロック毎に変動します。

(ここについては、後で実際の状況も見てみましょう。)

2 ガス上限の変動の制限について

ガス上限の変動1,024分の1に制限されています。

なお、こちらは、EIP ではべたうちで設定されていました。

3 ガス目標の求め方について

ガス目標ガス上限2で割って求められます。

この「2」という数字は、「ELASTICITY_MULTIPLIER」(弾性乗数)として、設定されています。

4 ガス目標の使い方について

ガス目標はブロックに含まれてるガス量の目標です。

ただ、これは目標なので、実際にはその量を前後します。

このガス目標実際の使用量の関係に応じて、基本料金が変動します。

(第2章第2節はこちらで決まっていました。)

4 実際に確認してみましょう。

EIP1559ロンドンアップグレードで採用されました。

この時のブロック高は「12,965,000」です。

この前後でのEtherscanを見てみましょう。

1 追加項目について

直前では、下のように、ガスの項目が2つでした。(「Gas Used」と「Gas Limit」)

https://etherscan.io/block/12964999

アップグレードが行われてから、下のように、「Base Fee Per Gas」(ガス当たりの基本料金)「Burnt Fees」(バーンされた量)が追加されました。

https://etherscan.io/block/12965000

また、ガス上限大きく増えていることも確認できます。

2 ガス上限の変動について

下のように、次のブロックを見てみると、ガス上限が変化していることがわかります。


ただし、最近のブロックを見てみると、ガス上限が30,000,000で固定されているように見えました。
ここについて、何か分かりましたら、追記します。

3 バーンされたEtherについて

バーンされたEtherについても見てみましょう。

下の「Gas Used」「Base Fee Per Gas」を掛けてみると「Burnt Fees」になることが確認できます。
(ぜひ実際に、計算してみてください。)

4 ブロック報酬について(The Merge前)

こちらでブロック報酬を確認できます。

下のように、このブロックでは、優先手数料分が、「0.9267…Ether」となっています。

では、こちらの「2Ether」とはなんでしょう。

こちらはブロック作成時ベースとなる報酬です。
(今はこの報酬は無くなっています。)

つまり、こちらがブロック報酬です。(The Merge前)

5 バーンによって、総供給量は減る?(The Merge前)

結論としては、EIP1559で、バーンがされるようになってからも、総供給量は増え続けていました。

理由は、下のように、基本的に、バーンされる量より新しく発生するEtherの量多かったからです。

実際に、下のように、「The Merge」まで増え続けていました。

https://ultrasound.money/

6 基本手数料の変動について

基本手数料の変動についても見てみましょう。

下のように、このブロックでは、ガスの使用量ガス目標を下回っています。

そして、このブロックでの基本手数料約89Gweiです。

https://etherscan.io/block/12965501

次のブロックを見てみると、基本手数料が、約82Gweiに下がっていることがわかります。

また、ガス上限も下がっていることがわかります。

https://etherscan.io/block/12965502

7 The Merge後のブロック報酬について

では、The Mergeでどのように変わったかも見てみましょう。

ちなみに、The Mergeブロック高ではなく、「合計難易度」をトリガーとして発生させています。

なお、ブロック高としては、「15537394」から変わっていますが、少し値が特殊なので、その後の任意のブロックで確認しています。

下のように、ベースとなる報酬の「2Ether」が無くなっています。

https://etherscan.io/block/15538394

これは、コンセンサスアルゴリズムが、「PoW」から「PoS」に変わったためです。(ベースの報酬を払う必要性がなくなりました。)

これにより、新たに作られる量がなくなったため、あとは減るだけとなりました。

実際に、「The Merge」後は、このように緩やかに減り続けています。

以上です。

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ユウキ
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