"Be Prepared"~事業承継への備え
「Be Prepared」とは、ボーイスカウト活動における指導者のモットーとして「そなえよつねに」と訳されています。
「そなえよつねに」~準備が大切であることはわかっているのですが、まだいいだろうと先延ばしにしていることはたくさんあります。
例えば災害について、いつ来るか分からない地震に備えて、高いところに置いてあるものを片づけたり、家具を固定したり…いつかやらなければならないと分かっていても、台風の進路のように危険が目に見えないと来週に、来月に、来年にと先延ばしにしてしまうことは多いと思います。
事業承継についてはどうでしょうか?
後継者はまだ決まっていないけれども、まだまだ元気に働けるから、そのうち考えようと思われている経営者の方は意外に多いのではないでしょうか?
自分の死を具体的にイメージできないのと同じで、ご自身がリタイアする姿をイメージできない、もしくはしたくないからでしょう。
中小企業庁の「事業承継ガイドライン」には経営者が概ね60歳に達した頃には事業承継の準備に取り掛かることが望ましく、具体的に支援機関に相談して事業承継に向けた準備に着手すべきであると記載されています。
被災した後で後悔しないように備えておくことと同様に、事業承継についても後悔しないように備えておくことが大事です。
代表取締役で筆頭株主であったある経営者の方は、80歳を過ぎても後継者未定のままでした。
健康上の問題もあり家族から強く言われて、ようやく事業承継に取り組まれ、第三者承継の話を具体的に進めて条件にも納得されていましたが、調印の直前で翻意され決まらないまま、体調を崩されて亡くなられたそうです。
経営に携われていなかった遺族の方は大変だったろうと思います。
事業承継についてのご相談は、お気軽に弊社までご連絡ください。まずは会社の現状把握から進めさせていただきます。後悔しないように一緒に備えていきましょう。
~後記~
ノーベル平和賞の受賞者でケニア出身の環境保護活動家であるWangari Muta Maathaiワンガリ・マータイさんが、日本語の「勿体ない」という言葉の意味を知り、2005年頃からMOTTAINAI運動として広めたことがありました。当時日本の風呂敷に世界の注目が集まったことを覚えておられる方もいらっしゃるでしょう。
黒字経営が続いている会社が後継者不在という理由で廃業してしまうことは本当に勿体ないと思います。
地域に必要とされている会社がなくなってしまうのは大きな損失です。
事業承継のお手伝いをすることにより、少しでも「勿体ない」を減らしたいと思っています。